第13話 レアモンスターの誤解⁈
毎週金曜で更新の予定です。少しゆっくりにはなりますが、よろしくお願いします!
未熟な点も多く、文章や設定に至らないところがあるかもしれませんが、温かい目で見守っていただけると幸いです。
リオはひとりでダンジョン探索に訪れ、慎重に階段を下り――地下1階へ足を踏み入れた。
「ピコン!」
頭の奥で、電子音のような声。
その瞬間、鑑定スキルの《魔物予知》が自動で発動する。
視界の隅に、色とりどりの光点がふわりと浮かび上がる。
このスキルは――
青が冒険者。
赤が魔物。
黄色がトラップを示していた。
通路の奥に潜む魔物。
床に隠された罠。
位置が手に取るように見える。
(あそこに青色……冒険者だね。
あの隙間には赤色……魔物……かな⁈)
胸を高鳴らせ、迷路を遊ぶ子どものように、危険をひらりひらりと避けながら進んでいく――
♢♦︎♢♦︎♢
地下2階にたどり着いた、リオ。
《魔物予知スキル》に、“虹色”の光点がひとつだけ、点いたり消えたりしていた。
(虹色……? 一匹しかいないし……きっと“弱い魔物”かな?)
本当は――『レアモンスター出現』のサインだった。
虹色は極めて貴重な存在を示すのに、リオは“弱い魔物の証拠”だと信じて疑わなかった。
気にも留めずに通路を進むと――。
薄い膜のような羽をひらめかせたクイックスライムが、音もなく跳ね上がった。
「……えっ、また君⁈」
青白い軌跡を描き、鋭く飛びかかってくる――だが、リオの身体は、自分では気づいていない強化に導かれ、信じられないほど素早く動いた。
「ここだ!」
短剣を振り抜く。
クイックスライムはあっさり裂け、霧のように消滅した。
(……簡単すぎる。やっぱり虹色は弱い魔物の証拠なんだな……)
完全に思い違いを深めたまま、リオはさらに奥へ。
途中、虹色の光点を持つホブゴブリンなど、危険なレア魔物が何度も現れた――が、《行動予知スキル》が、白い線のように動きを描き出す。
(このタイミングで、ここに短剣を置けば……)
フェンリルソードを狙い澄ました位置に構えると――魔物たちは次々と自ら刃に飛び込み、罠にかかったように倒れていった。
(やっぱり虹色は、弱い魔物の証拠だ!)
リオは無邪気な誤解と自信を胸に、ついに地下3階への階段を見つけた。
(今日は、もっと奥まで行けるかもしれない……)
――そう思い込み、階段を降りていくリオだった。




