表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/35

第11.5話 〜エミリア視線〜 受付嬢エミリアのまなざし

ギルドの朝は、静かな空気に包まれて始まる。


私はカウンターを整えながら、昨日の出来事を思い返していた。

リオさんが、ついにギルドの一員になったのだ。


彼の成長を見守ってきた私にとって、それは本当に嬉しいことだった。


けれど、やはり気になる――。


私はギルドでも、特別な鑑定スキルを持っている。


自分と同じか、それ以下のスキルレベルなら“数値”として見抜ける。


私の鑑定スキルは“レベル4”。


――たとえば、ダリルさん。

ベテラン冒険者の剣士スキルでさえ“レベル3”。


それなのに、リオさんは出発前には無かった剣士スキルを、ダリルさんと“同じレベル”――レベル3まで、わずか1日で身につけてしまった……


しかも彼のスキルは《命運鑑定》。

今まで他の誰にも見たことがないスキルだ。


さらに、たった一日で手に入れた3つのスキルも、どれもこれまで私が見てきた冒険者には無いものばかり。


――本当は、リオさんが特別なスキルを持っていることは知っていた。


でも、《命運鑑定》のようなスキルは前例がなく、一般的な鑑定士として周囲に伝えられなかったのだ。


私自身も、彼の成長と変化を密かに期待し、応援している。



カウンター越しに、今日もリオさんがギルドにやってくる。


新しい冒険者として、少し緊張した面持ちで……


私はいつも通り、やさしく微笑みかける。


「おはようございます、リオさん」

「おはようございます、エミリアさん」


その返事に、私は心の中でそっとエールを送った。


――でも、昨日からどうしても気になっていることがある。


リオさんの腰に、昨日は見慣れない短剣が下がっていたのだ。


あの形、あの色――。

私の記憶が確かなら、あれは伝説の魔獣“フェンリル”の牙から作られたと言われる、幻の短剣。


(まさか……でも、あれは……)


私はリオさんの後ろ姿を目で追いながら、心の中で静かに驚きの声をあげていた。


胸の奥で正体の知れない、ざわめきが広がり始める――


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ