4.前世の記憶を整理してみました
※ほんとにほんの気づかない程度かもしれませんが、少しBL要素の言葉の記載あります。
苦手な方はスルーお願いします。
マリリンは、ケインとキースへの話を終え自室へと戻って来た。
部屋に戻ると、マリリンの待女であるカミラが待っていた。
「マリリン様、意識が戻られたばかりなのですから無理なさらないで下さい…」
カミラは、心配そうにマリリンに駆け寄り言った。
「カミラ…心配かけてごめんなさい…どうしてもすぐにお父様にお話しなければならない事があったものだから…」
マリリンは、申し訳なさそうに微笑みながら応えた。
二十歳のカミラは、マリリンが十歳の時にマリリン専属待女になった。
それまでは、カミラの母であるマリアがマリリンの待女をしていた。
カミラは、マリアと共にマリリンのお世話をしつつ待女の仕事を覚えたのだ。
五歳上のカミラは、マリリンにとって姉の様な存在であった。
「カミラ、少し部屋で休みたいからお茶を淹れてもらってもいいかしら?カミラの淹れるお茶はとても美味しから落ち着くのよ。」
マリリンは、ニコリと微笑みカミラへお願いした。
「はい。マリリン様。すぐにお淹れしますね。」
カミラは嬉しそうに応えた。
※
そして、マリリンはカミラに淹れてもらったお茶を飲みながら一人部屋で頭の中を整理していた。
そして、前世の記憶で思い出した範囲の事を紙に忘れないよう書き記したのだった。
彼秘♡では……
・マリリンが、リードとの婚約が決まったのがマリリンが十五歳の時。
・マリリンは、社交デビューが済んでいなかった為に婚約が決まるまでリードと会ったことはなかった。
・マリリンとの婚約が決まった時には既に、リードとルカは秘密の恋に落ちていた。
・マリリンは、結婚後もリードに愛されることはなかった。
・マリリンとの婚約と結婚により、リードもルカも酷く関係性に苦しんだ。
・ルカは誰とも婚約も結婚もしていなかった。(最終巻までの時点では)
・リードとルカは、リードの部屋ではなく王宮内にあるバラ園でこっそり愛をはぐくんでいた。
・すでに、二人は身体の関係をも持っていた
・リード、ルカ、マリリンの三人が最終的にどのような形になったのかはわからずのまま。(最終巻を読んていない為)
・そして、彼秘♡は基本的にリードとルカがメインのBL漫画の為、マリリンの情報が薄いこと。
(マリリン十五歳の登場以前のマリリンの情報一切なし。)
「一先ず、彼秘♡のざっくりした事はこんなところかしら…とにかくマリリンに対する情報がなさすぎたのわね…既に、マリリンが登場した時は十五歳、つまり今のわたくしと同じ歳の時だったのだから…彼秘♡のマリリンは、とても美しいご令嬢だったわね…だけど…今のわたくしは…ん〜、彼秘♡と同じ世界なのに何故わたくしはこの様に冴えない見た目なのかしら…こんな冴えなくなったのはいつ頃からだったかしら…わたくしがまだ幼かった頃でしたわね…それよりも…リード様の幸せをお守りするはまだ他にできる事があるかしら…」
マリリンは、前世の記憶を思い出した範囲で紙に書き記し考えて一人呟いてたのだった。
「婚約の件については、第一関門を突破したから次は、わたくしが勉強したいと思ってることをどう行動に移すかですわね…この世界にはオーガニックというものは取り入れていなさそうだから、まずは本を読んで情報収集をしましょうかしら。もしかしたら、前世で成し遂げれなかった研究がこの世界で実現できるかもしれないものね…何だか考えるだけでもワクワクしてきましたわ…リード様の幸せを守りつつも自分自身の成し遂げたい事も頑張りましょう。」
マリリンは、ワクワクした様な表情で一人呟いていたのだった。
(はぁ〜それにしても…彼秘♡の最終巻読めずだったのは本当に心残りだわ………)
そこだけは、悔いが残るばかりと言わんばかりに思っていた……