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39.そうでした…婚約中なのを忘れていました

仮販売を終え、帰宅したマリリンはカミラに休む様にと伝えた後、自分も部屋に戻り一息ついていた…


(今日の仮販売を、無事に終える事が出来て良かったですわ…想像以上に皆さんが来て下さった上に、沢山の笑顔も見れて嬉しかったわ…やっぱり、自分が作った物を喜んでもらえるって嬉しい事だわ…今後の仮販売の様子を見て、これからどうすればもっと沢山の悩んでいる方の手に渡るかを考えましょう。それにしても…今日のあのモヤモヤは何だったのかしら…あの酒場の女性がリード様に触れた瞬間、凄く複雑というか嫌な気持ちになりましたわ…自分の推しが汚れてしまう様で嫌だったのかしら…つい、リードが近づいてこられた時に避けてしまう様な形になってしまったけれど、リード様…お気を悪くはされてないでしょうか…次にお会いした時に謝りましょう。)


マリリンは、今日の事を振り返りながら考えていた。



翌日、マリリンの元へリードからの手紙が届いた。


手紙には…明後日、王宮へと足を運んで欲しいとの事だった。

どうやら、国王陛下と王妃様がマリリンと話をしたいと言っているとの事だった。


マリリンは、ケインとアイリーンに手紙の内容を伝えると、リードへ返事を書き王宮へと手紙を出したのだった。




そして、王宮へ訪れる日がやってきた。


マリリンは、両親と共に王宮へ訪れていた。

そして、国王陛下、王妃、王太子の前へと来ていた。


「ストラム公爵、此度はそなたの娘のマリリン嬢が王都にて令嬢自ら作ったという物を仮販売し成功をおさめたと聞いた。ストラム公爵家としても新たな事業の功績となるであろう。」


国王であるリチャードが、ケインへと笑顔で言った。


「陛下、ありがたいお言葉にございます。此度の仮販売の許可を陛下が出して下さったお陰にございます。我々、親としても娘の功績は喜ばしい事にございます。」


ケインも、嬉しそうにリチャードへと応えた。


「して、マリリン嬢…今後はどのようにしていきたいと考えているのだ?」


リチャードは、マリリンへと尋ねた。


「国王陛下、王妃様、王太子殿下にご挨拶申し上げます。この度は、王都での仮販売の許可をだして頂きありがとうございました。お陰で悩んでいる平民の人達にもわたくしの作った物を手にして貰える事が出来ました。今回の仮販売を経験しまして、今後はもっと多くの悩みを抱えている方の役に少しでも立てたらと思っております。ですので、次に一度か二度の販売を試みてみようかと思っております。両親には申し訳ないとは思っていますが、わたくしが販売します物は平民の方でも躊躇する事なく購入して頂きたいと思っておりますので、提供価格は安価設定に致しております。したがってストラム公爵家の資産貢献にはあまり力にはなれません事を陛下、王妃様ならびに王太子殿下にも知っておいて頂きたいのです。」


マリリンは、真剣に自分の思っている事をリチャード達へと説明した。


「ふむ…話には聞いていたが…マリリン嬢は自分の意志をしっかり持ち、平民の者に対しても卑下する事なく純粋に人々の事を考えているのだという事が、強く伝わった。素晴らしい心構えだ。」


リチャードは、優しくマリリンへと微笑みながら言った。


「ええ…本当に。とても素晴らしい考えを持っていますのね…マリリン嬢は、本当にとても心優しいご令嬢なのですね。実は…わたくしリードからあなたのお話を聞いてから、是非お会いしたいと思っていましたの。リードから聞いていた通りの素晴らしいご令嬢ですわ。」


リチャードの横に座っていた、王妃ハンナがとても優しい笑顔で微笑みながら、マリリンへと言った。


「陛下…王妃様…その様に嬉しいお言葉をかけて頂きありがとうございます…」


マリリンは、少し照れたように、それでいてとても嬉しそうな優しい微笑みで言った。


「ストラム公爵、公爵夫人…そなたらはとても良い娘を持ったものだな。」


リチャードは、ケインとアイリーンへと言った。


「はい。陛下。本当に良い娘を持ち我々は幸せでこざいます。」


ケインは、嬉しそうに微笑みながら応えた。


「はい。本当にいつの間にかこの様に立派に育ってくれ、わたくし達も娘を誇りに思っております。」


アイリーンも、幸せそうに微笑み応えた。


「お父様…お母様…」


マリリンは、ケインとアイリーンを見て微笑みながら呟いていた…


(わたくしは、幸せ者ですわね…こんなにも両親に大切に思われているだなんて…)


マリリンは、心の中で喜びを噛みしめていた…


「この様な、ご令嬢が王太子妃となってくれる事、我々も喜ばしい事だな。」


リチャードは、嬉しそうに言った。


「ええ。こんなにも優しく純粋で自分の意志をはっきりと持っているご令嬢が、娘になるなんて嬉しい事ですわね。」


ハンナも、とても嬉しそうな表情で言った。


(あっ…そうでしたわ…わたくし…リード様と婚約しているという事になっていたのですわ…こんなにもわたくしの事を良く思ってくださっているお二人に、実は…時が来たら婚約は解消するなど言い辛いですわね…そう…時をみて、わたくしはリード様と婚約を解消してリード様とルカ様の幸せをお守りするのだから…)


マリリンは、そう思いながらも胸の奥にチクリとした様な感覚を感じたのだった…



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