表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

25/58

25.どの世界でも女の子の悩みは尽きません

マリリンから、ラッピングされた化粧水とお茶を手渡されたアリスは、丁寧にラッピングを外して中身を取り出した。


「まぁ!何て素敵なの…この化粧水は瓶にまで気を使ってるのですね。ほのかなピンク色がとても可愛いですわね。ドレッサーに置いておくだけでも素敵ですわね。」


アリスは、中身を取り出し見てみるとあまりの可愛さに思わず笑みを溢してマリリンへ言った。


(あぁ…アリス様の笑み…萌えますわ…何て素敵で可愛らしい笑みなのかしら…見た目だけでここまで喜んで下さるなんてアリス様にプレゼントして良かったですわ。)


マリリンは、アリスの笑みを見て思っていた。


「はい。女の子の使うものは見た目も可愛い方が気分も上がりますので…ぜひ、中身の方も少し手に取り肌に馴染ませてみて下さい。」


マリリンも、笑みを溢しながらアリスへと言った。


「その通りですわ。中身ももちろん大事ですが見た目の可愛さも目にとまる一つですものね。早速、化粧水も試してみますわね。」


アリスはそう言うと、瓶の蓋を開け化粧水を少し手の上に出し、それを逆の手に馴染まし頬へと少しだけつけて馴染ませた。


少し化粧水を馴染ませたアリスは、思わず目を見開き驚いた表情をした。


「これは……化粧水が全くお肌にしみませんわ…これまでいくつかの物を試したのですがどれも肌にしみてましたの…ですが…マリリン様に頂いたこの化粧水は、全くしみませんわ。本当に驚きです…一体どうしてですの?」


アリスは、驚きを隠せないままマリリンへ尋ねた。


「これは、あくまで推測ですが…アリス様がこれまでお使いになられていた物には何かしらの添加物が入っていたのかもしれませんわ…お肌が弱くない方には特に問題はありませんが、お肌にトラブルを抱えていらっしゃる方がお使いになると逆に肌荒れの原因になってしまいがちなのです…わたくしが作りましたこの化粧水は、肌に刺激を与えず、抗菌作用のある薬草を使っていますのでお肌のトラブルの原因となる物に悪影響を与えないのです…」


マリリンが、アリスに解りやすい様に丁寧に説明をした。


「そうなのですわね…では、わたくしがこれまで良かれと思い使っていた物は逆効果でしたのね…それにしても…マリリン様は羨ましい程お肌がきめ細かくて綺麗ですわね…わたくしも年齢もほとんど変わりませんのに…何か特別な事をなさってますの?良ければお教え頂けませんか?」


アリスは、マリリンの説明を聞き頷いているとマリリンの肌のきれいさが目に入り尋ねた。


「わたくし達の様な年齢は、特に分泌液の問題もありよりお肌のトラブルが起きやすくなってしまうのです…わたしくしは、特にこれといったケアはしておりません…ただ…数年前からハーブをブレンドしたお茶などを飲んでいるからかもしれませんわね…わたくし、ハーブも好きなのです。ハーブを庭師にお願いして栽培してもらっている程なのです…」


マリリンは、自分の思いついた範囲でアリスへと応えた。


「ハーブですの?ハーブを使ったお茶は飲んだことありませんわ…ハーブはお肌にも良いのですか?」


アリスは、マリリンへ尋ねた。


「そうですね…わたくしが使用していますハーブは、美肌効果もあると言われている物もありますのでそれが良かったのではないかと思います。今日は化粧水と共に化粧水に使用しています薬草の茎を乾燥した物も入れておりますのでそちらも、お試しになってみてください。乾燥する事で栄養素がギュッと凝縮しますので美肌効果もあるお茶に仕上がってますわ。よろしければ今度…我が家においで下さいませ。色々なハーブがありますのでハーブのブレンドティーをお飲みになってみませんか?」


マリリンは、思いついたように笑顔でアリスへと尋ねた。


「お茶までも、持ってきてくださいましたの?本当に気を使って頂きありがとうございました。それに…お言葉に甘えさせて頂き是非ともストラム公爵邸にお邪魔させて頂きたいですわ。ハーブティー楽しみですわ。」


アリスは、マリリンが言ったことにとても嬉しそうに応えた。


そんな、二人にリードが言った。


「お嬢様方…?もしや、私達の存在をお忘れかな?」


リードは、マリリンとアリスへ言った。


「あっ…いえ。忘れてなどごさまいませんわ…その…つい話が盛り上がってしまいまして…申し訳ありません…」


マリリンは、リードに言われハッとなりリードへ言った。


「忘れている訳でないのなら構わないよ。それにしても、初対面にも関わらずこんなにすぐ意気投合するとわね…ね?ルカ?」


リードは、微笑みながら言いルカにも話を振った。


「ああ…初対面だとは思えないほどだな…だが、マリリン嬢には感謝しなければな。マリリン嬢のお陰でアリスの肌トラブルは落ち着きを見せてくれるかもしれないな。これで、アリスの悩む顔を見なくて済みそうだよ。マリリン嬢ありがとう。あの時に思い切って相談してみて良かったよ。」


ルカは、少しだけ微笑みながらマリリンへお礼を言った。


「いえ…とんでもございません。わたくしこそ、困ってる方のお力になれて嬉しいので…」


マリリンは、急に改めてルカにもお礼を言われたので驚きながら応えた。


そんな、二人のやり取りを見て何かを思っている様な表情のリードとアリスに、マリリンは全く気づいていなかったのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ