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20.漫画にはない場面に出くわしました

リードは、ケインとの話が終わりマリリンとルカのいるテラスへと戻ってきた。


「リード様。お父様とのお話はよろしいのですか?」


マリリンは、戻ってきたリードに尋ねた。


「あぁ…もう要件は全て伝えたからね…それにしても、私が居ない間にルカとえらく仲良くなったたみたいだね…?」


リードは、微笑みながら言ったがどこか目は笑っていなかった。


(えっ?リード様何か怒ってらっしゃる?笑っておられるのに何だか目が怖いのは気のせいかしら…はっ……もしかして、ルカ様がリード様以外の方と…しかも、わたくしと仲良くされているのが気に喰わないのですわ…どうしましょう…何て説明したらいいのかしら…)


マリリンが、頭の中で一生懸命考えているとルカが口を開いた。


「私が、妹の事でマリリン嬢に話を聞いていたのだよ…君も、妹 の…アリスが肌トラブルで悩んでいる事は以前話したから知っているだろう?それで、マリリン嬢が肌トラブルにも良いものを作っていると聞き私が詳しい話を聞いていたんだよ…」


ルカが、どこか呆れた様にリードに説明した。


「そうだったのか…それで…マリリンの話はアリスの為になりそうだったのか?」


リードは、ルカに尋ねた。


「あぁ…マリリン嬢が作り始めたという化粧水とやらをアリスに試させて貰える事になったのだ。アリスも喜んで試してみるだろうと思うよ。」


ルカは、リードへ説明しながら言った。


「わたくしの作ったもので、妹さんの肌の調子が善くなり喜んで頂けると思うと嬉しくなりますわ。」


マリリンは、微笑みながら言った。


「マリリンが作るもので、人々が喜んでくれると私も嬉しくなるよ…」


リードは、マリリンへ言うとマリリンの手をギュっと握ったのだった。

急に、手を握られたマリリンは固まっていた…


(えっと…この状況は何ですの?リード様がわたくしの手を握っている?何故ですの?どういう意味があるのですの?王太子ともなるとその様に喜びを表現なさるの?いや…そんなはずないわよね…いや…ではどうしてですの…彼秘♡を見て何度このシチュエーションを妄想したことか…ですが、いざ、されるとルカ様の方を怖くて見る事ができませんわ…リード様は、一体何を考えてらっしゃるの?もしや、ルカ様に嫉妬でもさせたいのかしら…)


マリリンは、固まったまま頭の中では大混乱に見舞われていた…

そして、マリリンがチラリとルカを見て更に固まった。


(ルカ様…ルカ様が目を見開きとても驚きそれでいて、気持ちなしか顔が歪んでしまっているのはわたくしの見間違いですの?ルカ様…違うのです…これは、リード様がルカ様を嫉妬させたいばかりの行動なのです…)


マリリンは、ルカの表情を見て更に頭の中が混乱状態になっていた。


そして…耐えきれなくなったマリリンが口を開いた…


「あの…リード様、お手を離して頂いてもよろしいでしょうか?そして…ルカ様もその様な目でわたくしを見られるのはおやめ下さいませ…わたくしは、お二人の邪魔をしようなどと少しも思っておりません…ですので…どうか…お二人共に冷静におなり下さい。」


マリリンは、この状況にどっと疲れを感じていたのだった。


(こんな事しなくても、お二人の想いは永遠ですのに…わたくしは彼秘♡の世界では、お二人の幸せの邪魔をしてしまったかもしれませんがこの今世では、邪魔するどころかお二人の幸せの為に行動する様努力してますのに…)


マリリンは、必死に頭の中で考えていた…


そんなマリリンがキョトンとしている姿を見て、リードもルカも苦笑いが出た。


「マリリン…君を困らせてしまったみたいだね…すまなかった…」


リードは、申し訳なさそうな表情でマリリンへ言った。


「二人の邪魔という言葉の意味が分からないが、マリリン嬢を混乱させてしまった事は謝るよ…すまなかった…」


ルカも、マリリンへと申し訳なさそうに言った。


「いえ…あのお二人が悪いわけではありませんので…こちらこそ混乱してしまい申し訳ありませんでした…」


マリリンも、申し訳なさそうに言った。


(せっかくのお二人の時間を私が潰してしまったみたいで申し訳ないわね…)


マリリンは、全くの検討違いな考えをしていた。


「今日は、突然呼び止めて付き合ってくれてありがとう。マリリンの手作りのものまで食べることが出来とても良き時間が過ごせたよ。今日は朝から行動していて、疲れただろう?私達はそろそろお暇するからゆっくり休むといいよ…」


リードは、マリリンへと優しく囁き優しく笑って言った。


「いえ…こちらこそ、何のお構いも出来ませんで…」


マリリンは、しょぼんとした様な表情で応えた。


「いや、十分だったよ…」


リードは、優しく小さく呟いたのだった。


そして…リードとルカはマリリンへと挨拶をして、ストラム公爵夫婦にも挨拶をして公爵邸を後にしたのだった。


リード達が、帰り自室に戻ったマリリンは気疲れしていたのもあってベッドに腰を下ろすといつの間にかウトウトしまっていたのだった…


(本当に…今日は何だか色々と濃い一日でしたわね…漫画では見たことがない場面ばかりの事が起きるから、混乱してしまう事もありますがリード様とルカ様との関係だけは間違いないですわね…あの二人が並んでいる姿はとえも尊いものですもの……)


マリリンは、そんな事を思っているといつの間にか目が閉じて眠ってしまっていたのだった…

ご覧頂きありがとうございます☆

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