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部活
かず美は屋上で一人昼食を食べていた。
屋上はかず美以外誰もいなかったので、うるさい声も聞こえない。
最高だ。
そう思った瞬間だった。
屋上に誰か入ってきた。
先生だ。
先生は周りをキョロキョロも見て、かず美と目を合わせる。
先生が探していたぞ。と言わんばかりの笑みを見せた。
「矢本。お前部活入ってなかったよな」
「はい。そうですが」
「文芸部に入ってくれよ」
「え………」
面倒くさい。
かず美は嫌そうな表情をした。
先生は神に拝むように、両手を合わせた。
「はぁ。わかりましたよ」
別に文芸部なら派手な活動とかしないから大丈夫だろ。
かず美はそう判断し、承諾した。
先生は満面の笑みで、ガッツポーズをとる。
さっそく文芸部の部活に案内された。
文芸部の教室の中に入ると、女の子が一人だけいた。
「新たなる部員だよ」
先生がそういうと女の子は小さくニコッと笑い自己紹介をした。
「私の名前は木本杏奈です。よろしくお願いします」