結果
小テスト当日。
かず美は小テストの問題を全て解き、暇なので窓から外の景色を見ていた。
かず美はゆめ子のことを考えていた。
ゆめ子と光目。
光目が勝つのは目に見えている。
ゆめ子が勝つ確率はゼロに近い。
入試テストの二人の順位を見たら絶望する。
光目が138位。ゆめ子が150位。
ゆめ子は1年生の中で一番頭が悪いのだ。
かず美はため息をつく。
小テストが終わり、小テストが帰ってきた。
放課後。
古川と光目とゆめ子とかず美で一年一組の教室に集まっていた。
「さてさっそく点数を見せてもらうか」
二人はテストの点数を見せる。
百点満点中、光目は17点だった。
ゆめ子は………9点だった。
「あははははは。やはり僕の教え子のほうが上だったようだね!!!!!」
古川が高らかに笑う。
ゆめ子は何も言わず教室を出ていった。
かず美はゆめ子を追いかける。
見つけた。
校舎裏にいた。
「ゆめ子。どうしたどこかに行くの?」
私が話しかけながら、ゆめ子の顔を見ると、泣いていた。
かず美は驚いた。
ゆめ子は、制服の袖で涙を拭き喋り始めた。
「悔しい……!負けたのが悔しい!!」
意外と子供っぽい理由だった。
「私が勝たせてあげる」
「へっ?」
「ほら、一期一会に行って勉強するわよ。今日はいつも以上にしごいてあげるから覚悟しなさいよ」
かず美はそれだけ言って、一期一会に向かい歩き始めた。
ゆめ子は黙って、かず美の後をついていく。
ゆめ子はどう思っているかわからないが、かず美はいつもより友情が深くなったんじゃないかと思った。