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百合彼女はお好きですか  作者: 綾小路夏彦
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入学式

春は好きな季節だ。春で好きなこと言えば私は1つある。

1つは桜だ。桜は春になると咲く、例えば夏にしか咲かないモミジアオイと同じだ。

ある季節にしか咲かないという点では桜とモミジアオイは合っている。

逆に言うと、桜とモミジアオイは1つの点でしか似ていないということだ。

話がずれたが桜が好きになった理由は単純で美しかったからだ。

桜が咲くと私は「出会いの桜」と呼んでいる。

理由は、4月になると、進学で知らない人と出会ったり、進級するとクラスが変わり、知らない人と同じクラス、隣の席になったりと、桜が咲くことは新しい出会いがあると窓側の席で外を見ながらそう思っていた。

そして春。「出会いの桜」が咲く頃、に友達とは違う特別な気持ち私は持った。



矢本かず美は、新しい中学校の制服を着て、少しニヤニヤしながら小学校に向かうときに歩いた道には向かわず、中学校がある通路へ向かう。

やっと中学生になったんだとやっと実感が湧いてきて嬉しくなる反面緊張していた。

様々な感情が伝わってくる若者にとって大きな行事の一つ。

それは入学式だ。

かず美が通う中学校は梅洋中学(ばいようちゅうがく)だ。

梅洋は超エリートや、成績優秀、スポーツ万能、馬鹿など、様々な生徒が進学する大きな学校。

ちなみに、かず美は入試2位で合格を得た。

学校についた。

緊張して、心臓がバクバクしている。

唾を飲んで、大きく、そして深く深呼吸をする。

生徒達はどんな性格で私とどんな話をするのかな?

生徒も行動も想像してニヤニヤと口の端を少し上げる。

ついに!梅洋の門へと足を運んだ。

かず美は驚いた。

軽く、生徒10000人くらいが座れるほどの面積を持っている運動場。

校内に入った。

下駄箱は小学生だったころと変わらない。

なんだか安心してきた。

運動場だけしか見ていないが、他にも様々なところが巨大だったり、普通どの学校にもない設備があると思ってる。

以前はランドセルをかるっていたのに、今は鞄を持って登校している。

小学校と中学生ってやっぱ違うな。

嬉しいけど、なんか慣れないなぁ。

まぁそのうちなれるでしょ!!

軽い気分で自分に言い聞かせて、校内を歩いていく。

体育館に行くには、下駄箱から右に曲がり、廊下をずっと真っ直ぐ行ったところにある。

下駄箱から右に曲がると、体育館が見えるが、とても遠いところにあった。

かず美は大きな溜め息をつき、面倒臭いそうな表情を浮かべて体育館へ向かった。

体育館へついた時、かず美は息を吐く。

ものすごく遠い!

必要ないと切り捨てた、運動が、こんなところで生かされるとは思っていなかった。

制服のポケットから、可愛い刺繍がしてあるハンカチで汗を拭う。

「ふぅ」

と息をついて、体育館の中に入る。

体育館はものすごく大きくて生徒達が、小さく見えた。

教師に席を指定され、その席に座る。

当然のことだが、クラスによってちゃんと別れているようだ。

そして出席番号順。

かず美の右隣に座っていた人の名字が紋土。

左隣の人が山本だからおそらく出席番号順と私は思う。

入学式が始まり、暇な時間が生まれる。

数分後。

次は新入生代表だ。

教師が発表をする生徒の名を口にする。

「矢本かず美さん。発表をお願いします」

「はい」

かず美はガタッと席を立ち、ステージ台に向かって歩き出す。

緊張しすぎて心臓が破裂しそうになった。

そして、様々な人達に一斉に視線を向けられる。

プレッシャーでしかない。

中には、怖い表情をかず美に向けてくる人もいる。

ヒッ!と怯えた声を出しそうになるが、そんなことはしていはいけない!

と思い、口を噛みしめる。

ステージ上に立ち、マイクを持つ。

生徒の顔が全員見える。

生徒の中で不思議な表情をかず美に向けている少女がいた。

少女は驚いた表情で、口をあんぐりと開けている。

かず美は不思議に思い、少し首を動かす。

発表が終わり、校長の長い話が終了する。

あとは帰宅するだけだ。

教科書などは明日渡すと校長が言っていた。

終わると、かず美はすぐさま家に帰宅した。

疲れた。

発表するだけであんなにつかれるとは思っていなかった。

明日楽しみだ。とウキウキしながら、ベットに横たわる。

寝る前に脳内によぎったのは少女の表情だった。

どうでもいいか。

と思い爆睡した。


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