ファメルテウス国民の意志
「はーん、上手いことクーデターが成功させたようだな。」
俺と爺とセレナはファメルテウス王国の王都の城に来ていた。
「はい!なかなか内部から崩壊させていくのがめんどくさかったですよ!色々と王族の側近達にお互いに不信感を抱かせるようにするのに難儀しましたから!」
ほーん、一応後の新しい統治の事を考えて極力暴れなかったって言ってたもんな~
ほぼ無傷の城の内部を見回しながらセレナの頭をポンポンと撫でてやる。
「えへへ、偉いでしょ?フォルティーナ様!!」
「頭を使った行動をお前が初めからしてれば俺がここに来ることは無かったんだがな!」
「...その通りで御座います。セレナ、気をつけなさい。」
「...ですよねー。はーい、気をつけま~す。」
全然悪びれない笑顔でセレナが爺に返事をする。
...コイツ...言動が昔のエミリアに似てんな。
抱きついてきたり胸を揉んできたりしないだけなんぼかマシだが...。
んなことはいいか。
よし!こっからとっととこの国を立て直すとすっかな!
「ここが宝物庫か...ため込んでんな~...国民の財産を。」
「左様で御座いますね。...いかが致しますか?」
「あーと、そうだな。前もってレジスタンスの奴らに伝えてある通り国民に返還すっぞ。まあどういう形で返してくかが問題だが...」
「それは追々考えて行きましょうよ!!フォルティーナ様。」
「そだな。じゃあ、会議をすっぞ!残ってる貴族、一般人の代表、それにクーデターを起こした奴ら...それぞれの代表を呼べ。」
城の一室に各代表に集まってもらい、俺は第一声を上げる。
「おう、集まってくれてありがとさん。クラルフェラン共和国から戻ってきたフォルティーナ・リヴァイアだ。あー、今回のことを引き受けるについて幾つか俺の方から条件がある...いいか?」
俺が目の前にいる人間達に出した条件とは...
この国が落ち着きを取り戻し、復興して来たら俺はトップから降りクラルフェラン共和国へ帰る。
俺に対する不満があれば黙らずに言ってくること。
自分がこの国に取って邪魔な存在だと感じるならば今すぐこの場で言う事、この国の国民がそう感じるのならば俺は直ぐにクラルフェラン共和国へ帰る。
そして最後に....
「丁度良い機会だからこの国の貴族制度を潰す!!他にも原因はあるが貴族制度が貧富の差を生み出している一端だ。地位、名誉が欲しければ元々の血筋、家柄関係無く自分自身の力でのし上がれ!」
この言葉に一般人代表は歓喜の声を上げるがレジスタンスの代表は迷っている様子の困り顔、貴族代表に至っては怒り狂った。
貴族がキレる理由は分かる。
自分達の既得権益が無くなってしまうのだからな。
レジスタンスが迷っている理由はメンツの中には今回の活躍で貴族になりたかった者や現下級貴族の者もいるからそいつらを説得しなければならないと俺に返してきた。
「お前達は結局この国をどうしたいんだ?王族や上級貴族達を追い出して自分達がそれに成り変わりたいと言うのなら前政権と変わんねえぞ!!!貧富の差、階級差別...そんなもんを無くしたいんだったら一旦身分の平均化をしないとダメだろうが?...俺は現貴族を差別し、一般人を優遇する気なんてさらさらねえんだよ!俺は差別はしない、変わりにお前達の人柄、能力しか見ないって事だ。少し時間をやるからお前達の自分の頭で考えろや。その答えで俺が必要無いって言うんなら喜んで出てってやるよ。別に俺がやりたくて来てる訳でもねえからな。」
代表者が俺を見ながら押し黙ってしまったので俺は部屋から出て行った。
さぁ、この国はお前らの国だ!!お前らの意志を俺に見せて見ろ!!
会議から5日経った。
城に居たくなかった俺は宿屋に部屋を借りて過ごしていたのだがこの前の会議の代表者全員が俺の問い掛けの答えを持って部屋に訪ねて来た。
コイツらの答えは....階級制度を廃止して全ての国民にのし上がるチャンスを与える。
そう俺にハッキリと答えた。
なるほど、コイツらの本気でこの国を良くしたいと言う気持ちは強くわかった!
焚き付けたのは俺だからな!コイツらの為に全力で頭を使って働いてやっか!
...また眠る時間も無くなるんだろうな....。




