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バハムート、名前を付けて貰う。

 エリュセルの喚び出したバハムートは人型のメスで長い黒髪の紅い目をした姿で喚び出された。


 あ?竜人モード?これって守護神モードのオマケじゃ無かったか?


 <うん。どうやらバハムートもエリュセルの守護神になることを選んだみたいだね。>


 ほぉー、えらくやる気になってんじゃねえかバハムート。


 「なっ、何でまた女性で裸!?」


 エリュセルがバハムートの裸を見るなりすぐさま後ろを向き叫んでいる。


 「おら、話が進まねえから服着ろや!」


 俺の予備の服をバハムートに投げ渡す。


 「...ん、ありがとう。あとおなか減ったからMP頂戴。」


 「ちっ、おらよ。」


 バハムートが差し出してきた手を握りMPを送り込む。


 「...送って来過ぎ....。おなか一杯になりすぎて...吐く。」


 「だあー!吐くなぁー!!つか送って来過ぎってまだ10位しか送ってねえぞ!!!」


 <10も送ったの!?君の場合、魔力の数値がおかしいからMP1でも過剰なのに....>


 知らんがな...。


 服を着させて落ち着いたバハムートがエミリアに喋り掛け始める。


 「リヴァイアサンは貴女がケンカに巻き込まれそうだったからあんなに怒ったの。このひとは口は悪いけど根は優しいからね。それで本来、あのブルードラゴンの教育をしなければいけない私が呼び出されて私まで制裁の巻き添えをくらった...そんなところね。」


 「...そう..だったの..フォルティーナ!!だーいすき!!」


 「だあー、うぜえから飛びついてくるなクソガキ!!」


 抱きついてニヤニヤしながら俺の背中をさわさわと動かし、揉むような動きをさせるエミリアを引き剥がす。


 「そういやバハムート。何でお前もメス型なんだ?俺みたいに雌喰いの称号でもついてんのか?」


 俺の言葉を聞きバハムートが目を見開いて笑いだし「へえ~、あなた雌喰いなんてレアな称号がついてるからそんなに肉付きの良い身体をしてるのね。まああなたと同じ様な理由よ。食べる肉が雌の個体の方が柔らかくて美味しいから、ただそれだけよ!」と当たり前だろと言わんばかりの顔で言った。


 「だよな!雌のが旨いよな!!」


 「あたりまえでしょ!....しかしあなたの名前がフォルティーナって....似合わない。あっ見た目とは合致しているよ。...ただ中身がオラオラ系なのに見た目と名前が.....笑える。」


 目の前でそうのたまうバハムートが笑いをこらえながらかたかたと震えている。


 「....どうやらケンカを売ってくれてるみたいだな...。もう一回表で俺とやり合うんか?こら!」


 「...売ってないから結構です。」


 バハムートは俺からの頭突きの連打を思い出したようで額を抑えながら視線を逸らした。


 「おう、エリュセル!!コイツにも恥ずかしい名前をくれてやれ!」


 「えっ!?恥ずかしい名前ですか!」


 「普通のでお願いします。何でもしますから~!!」


 バハムートが泣き真似をしながら赤い顔のエリュセルにまとわりついている。


 「んー、では...バ.....ヴァ....ヴァランティーヌと言う名はどうですか?」


 「...ヴァランティーヌ...気に入ったわ。エリュセル、あなたはセンスがいいわね。」


 「うん!良い名前だね!流石はお兄様!!」


 「くわぁ!!無性に腹立つ!!何でだ!?....ボコボコにしてやりて~。」


 「いや、フォルティーナって名前も相当良い名前だからね....あなたが喋らなければ...」


 「うっせえよ!」


 それから四人で喋っている間に俺の帰りが遅かった為か執事の爺が馬車で迎えに来た。


 「フォルティーナ様、お迎えに上がりました。」


 「おう。あーと、エリュセル、ヴァランティーヌを俺の屋敷に連れ帰って再教育するからな。まあ、ヴァランティーヌが必要な時に勝手に喚び出してこき使ってやれや。つうわけだ、爺。コイツも連れて帰るぞ!」


 「ええ、わかりましたフォルティーナ。」


 エリュセルは頷きながら答えるが執事の爺は訝しげな顔で聞いてくる。


 「失礼ですが、この御方は....どなた様になられるのですか?」


 「私はエリュセルの召喚獣になったバハムートです。エリュセルからヴァランティーヌと言う名をいただきました。今後ともよろしく御願いするわ。」


 爺がヴァランティーヌの言葉で一瞬ぽかんとした顔をした後「竜王バハムート....」と呟き直ぐに頭を下げる。


 「わかりました。フォルティーナ様、ヴァランティーヌ様、御屋敷へ帰る馬車の準備は出来ています。準備が整いましたらお声掛け下さい。」と言いピシャリと背筋を伸ばす。


 「じゃあ俺達は帰るぜ。まあ学園長に呼び出しをくらった時にまたくるわ~」


 そうエミリアとエリュセルに伝えて馬車で屋敷へと帰ることにした。





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