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二つの心  作者: 赤
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先生が言うには

無事家族の分も買って家に帰った俺は流石におかしいと思い、明日定期健診の先生に相談してみることにした。





ーーー翌日、いつもの検診を終えたあと、例の事を切り出した。



「先生、相談っていうか聞きたいことがあるんですけど・・・」


「はいはい、どおしたの?」


「俺、前と少し味覚が変わったっていうか・・・なんて言うか、うまく言えないんですけどそんなに食べてなかったものを毎日食べたくなったり、美味しそうに見えたり」


「なるほど、それ、記憶だよ。」


そう言いながら担当医はパソコンで何かを調べ始めた。


《記憶?記憶って?覚えてるとかの記憶?》


「心臓移植をされた方に稀にだけどそのようなことがあるみたいで事例も報告されでるんだ。


例えば全くお酒を飲んでいなかった女性が手術後に『ビールを飲みたい』と言ったり、聴いたことの無い音楽を知っていたり・・心臓は脳とは別に、明確な意思があるわけではないけど記憶があると言われてるんだ。」



「え、じゃあおれが急にチョコレートを食べたくなるのも?」


「もしかしたらドナーさんはチョコレートが大好きだったのこもしれないね。」



俺は何とも言えない気持ちになった。俺に心臓をくれた人はケーキにフィルターがかかるほどチョコレートが大好きだったのか。


だったら俺は食べ続けてあげよう。ドナーさんの分まで‼︎



そしてふと俺は思い出した。


「先生、俺男をかっこいいと思ってしまったのも心臓の記憶でしょうか!?」







「ぶっふぅ!!」



先生に吹き出されました。俺は真剣なのよ。


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