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新国-神国-のフラリッシュ  作者: 楠林 シン
-第2章-入学編
5/28

第4話 晩餐会(1)

投稿少し遅れました(汗)

すみません!(>人<;)


感想を書いて頂けると、今後の参考に致しますので大変ありがたいです!

ご迷惑お掛け致しますが、もし宜しければぜひ、一言お願いします!m(_ _)m


Twitter:@shinkoku0

↑フォローよろしくお願いします!m(_ _)m

船内に放送が流れる

-新入生の皆様、これより食堂にて「新入生歓迎晩餐会」を始めたいと思いますので、Bデッキ食堂まで、至急お集まり下さい-


-トントン-

ドアをノックする音が聞こえ、戸の前の廊下から「シーナ、千早ー!早く行こうよー」と心を踊らせる千紘の声が聞こえる


「すぐ行く!」とシーナは答え、二人は簡単に支度を済ませて部屋を出た。


廊下は食堂に行く新入生で少し混雑していた

シーナたち4人は他の新入生と一緒に流れるように食堂へ向かった


食堂へ着くと、白い布が掛けられた長机がずらりと並べられており、その上には大皿に乗った食事が用意されていた

どれも普段頂くことのない、豪華絢爛な料理で、シーナは目を輝かせた


隣にいた千紘が身を乗り出し、目を見開いて料理を凝視して、

「おぉー‼︎、凄い豪華‼︎、カツレツ、天麩羅、挽肉の油揚げもある‼︎ 写真でしか見たことないよ‼︎」

千紘のテンションが最高潮に達し、満面の笑みでシーナたちに訴える


「千紘、落ち着いてっ、みんな見てるから……」

と友穂は辺りをきょろきょろと見渡し、恥ずかしなから千紘を制止する


席は自由だったので、4人は2人ずつ向かい合わせに座った

最初は食堂内はざわざわとしていたが、全員が集まるにつれて少しずつ静かになっていったが、千紘のハイテンションな声だけは最後まで食堂に響いていた


新入生が全員着席し、食堂内が完全に静かになったところで、食堂内の少し開けたところに用意されたマイクの前に、一人の男が立つ

「新入生の皆さん、入学おめでとう。私はこれから皆の指導をさせて頂く、陸軍中尉の岡田征一郎だ。よろしく頼む。今晩は、新入生同士、親交を深めてもらおうと、質素ではあるが食事の席を用意した。皆で雑談でもしながら食べてくれ」

と簡単に挨拶を済ませた

そして中尉は一礼した後に、マイクに一番近い席に座っていた学生に軽く耳打ちをし、マイクの前から立ち去った


中尉が退室した後に、先程耳打ちされた学生が、「合掌、頂きます!」と声を張り上げて号令する。

「「頂きます‼︎」」

と皆が合掌し、晩餐会が始まった


目の前に広がる豪華絢爛な食事に、学生たちは目を輝かせながら頬張る


「千紘っ、そんなにたくさん取って大丈夫なの⁉︎」

と友穂は驚き混じりに千紘に尋ねる

千紘の取り皿の上には、正面から見ると顔が見えないくらい山のように料理が盛られていた


「ふぇ⁈ ふぇんふぇんふぁいふぉーふ‼︎」

と口一杯にご馳走を頬張りながら答える

シーナと千早は、それを見てクスクスと笑っていた


すると、千紘の隣に座っていたサラサラの金髪をしたスラリと背の高い新入生が、底なしにご馳走を頬張る千紘に向かって、

「なんて品の無い食事の仕方なの。貴方はテーブルマナーというものを知っていまして⁈ これだから一般庶民は嫌なんですの‼︎」

と強く不快感を訴える


千紘は口に頬張っていたものを、もぐもぐとひと通り飲み込んだあと、

「私には私の食べ方があるの。放っといてよ!」

と一蹴にする


2人は「ムゥーッ!」と互いに睨み合い、一触即発の雰囲気を醸し出す

シーナたちは慌てて千紘を引き離し、相手に、「すみません……」と謝罪をする


相手の方も、隣に座っていた真面目そうな子が慌ててなだめ、「こっ、こちらこそすみません……」と謝っていた


一触即発だった2人は、周りになだめられたためか、互いに「フンッ‼︎」と言って外方を向き合い、その場はひと段落した


食事会が終わった後、シーナたちが自室に戻ろうとした時、先程千紘と揉め事になった子の隣にいた真面目そうな子が近づいてきて、「先程はご迷惑をお掛けしました……」と改めて謝罪をした。少し離れたところで、金髪の子がふてくされている


「いえいえ、千紘がご迷惑を……」

と友穂がそれに答えた

千紘も、シーナたちから少し離れたところで、金髪の子と同じようにふてくされていた


するとシーナが、その真面目そうな子と千早たちに小声で、

「あの2人、どこか他人のように思えませんね!」

と冗談混じりに話すと、皆同じ事を考えていたのか、一斉に笑い出してしまった


シーナたちの話に耳を傾けていたのか、小声で言ったのにも関わらず、場外の2人にも聞こえていたらしく、

「一緒にしないでよ‼︎」

「一緒にしないでほしいですの‼︎」

とふてくされていた2人が即答する


シーナたちは笑い終えたあと、

「私は、高坂シーナよ。そしてこの子が千早で、こっちが友穂! 向こうでふてくされているのが、千紘っていうの。よろしくね!」

と皆の紹介をし、笑顔で手を差し出す


「わっ、私は、赤築(あかつき) 千歳です。向こうの彼女はバーテン ロゼっていいますっ。宜しくですっ!」

と少々早口で千歳は同じく手を差し出した


2人はギュッと握手をし、互いの気持ちを確かめ合った

挿絵(By みてみん)


〈解説〉

・赤築 千歳 (あかつき ちとせ)

真面目そうな風貌で、本人も自分は真面目な人間だと思っているが、少々おっちょこちょいなところがある。人の幸せの為に行動する、とても心の優しい少女。


・バーテン ロゼ

純血のエルフ。父親は、フィーリッツ・アーノルド元帥の直属の部下であり、言葉遣いも丁寧。礼儀や作法などにはとても厳しい。勉学にはとても秀でているが、運動は苦手。


〈イラスト:花*花様〉








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