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転性者が行く  作者: 金時
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第35話 お家参りです

・・・落ち着いたところで今日の話になりました。


「今日は本当にありがとう、ルナちゃんが来てくれなかったら私達は今ここで話をできていなかったわ」


「俺からも礼を言わせてくれ、本当にありがとうルークも死なせずに済んだのは君のおかげだ。」


「それならそんなに気にすることは無いのですよ。私はあの人達に報復をしに行っただけですから。そこにたまたま貴方達がいて手を貸すことになっただけですので。」


「本当にありがとう、・・・ところで報復って?あいつらあなた達にも手を出していたの?」


「はいです。家の周りを監視していた連中を捕まえて尋問したのですが、私達が倒した闇ギルドのブラックブロッサムの構成員のようでした。聞けば悪評を流したり、来る人に妨害行為をしていたそうです。全く困った連中です。その前も騎士達が行き成り家に踏み込んできて戦闘になったのですよ。」


私の言葉を聴き驚く2人。血相を変えて私に尋ねるセリカ。


「ど、どんな奴だったか覚えてる!?」


「う~ん。そう言えば殴り飛ばした時に兜が外れて顔を見ましたね。」


「本当!?今もその顔を思い出せる!?」


「はいです。思い出せるのですよ。」


(もっとも相手の氣を覚えているので顔だけではなく居場所も分かるのですが・・・。あまり不自然な行動をして怪しまれたく無いので不用意なことは口にはしないのですが。)


「良ければ私の家に来てくれませんか?そこでその相手の似顔絵を描いて欲しいのですが。」


困りましたね私が絵を描くとどうしてもデフォルメな絵になってしまうのですが。犯人の似顔絵描きの様な物には私の絵は向いていないのですよ。


「・・・それは私が絵を描かなくては駄目なのですか?」


「それは大丈夫よ、家には似顔絵師もいるからその人に相手の特徴を伝えれば絵を描いてもらえるわ。」


似顔絵師が家にいる家って・・・もしかして相当なお金持ちなのかもしれないですね。


「わかりました。セリカの家に御邪魔するのですよ。エルお姉ちゃん、リーゼ今から私はセリカの家に向かいますのでその間また留守をお願いできますか?」


「わかったわ、気をつけてね。」「・・・寂しいんだよ。」


普段あまり離れて行動することが無い為、本日2度目の別行動にどうしても寂しさが付いてきてしまいます。


「大丈夫ですよ直ぐに戻ってきますから。」


私は寂しがっているリーゼの頭を撫でてあげます。すると、少しは安心したのかいつもの元気な声の調子に戻りました。


「うん、気をつけて、早く帰ってきて欲しいんだよ。」


「はいです。」


「じゃあ、いいかしら?それと、ルークはここに寝かせておいてもらってもいいですか?まだ動かすのは心配ですから。」


「ええ、大丈夫ですよこの人のことは私達が責任を持って看ているから、気にしなくていいわよ。」


「ありがとうございます。じゃあ、ルナちゃん付いてきてください。」


私、セリカ、ハイアの3人はセリカの家に向かって進んで行きます。セリカの家は医療院がある近くらしく、ここからだと数10分程度の時間が掛かるそうです。道中私達はこの街のことについて世間話をしながら進んで行きます。ハイアはと言うと先程セリカが言ったように女の人を追いかけています。セリカの目が若干殺気立っていますが私には関係ありません。・・・安らかに眠って欲しいのです。戻って来たハイアの鳩尾に重い1撃を入れ地面に崩れ落ちるハイアを無視して2人で家に向かいます。道中ハイアとルークの愚痴を色々と聴かされましたが、何だかんだいってセリカも2人のことを信頼していることが覗えます。仲が良い様で何よりです。そして、大きなお屋敷が見えてきたあたりでセリカが指をさして私に言います。


「あれが私の家よ。」


「凄く大きなお屋敷ですね。やっぱりセリカは名のある貴族なのですか?」


「・・・そうね、ここまできたら隠す必要は無いわね。・・・私の名前はセリカ=ストロイツ。私の家は王より公爵の地位を頂いているわ。」

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