第3話 能力の確認です
練習作品です。
途中打ち切りの可能性が大きいです。
それでもよろしければ暇なときにお読みください。
「まずはこの身体がどのくらいの力をだせるか確認からですね」
樹の前に無造作に立つ。
以前の身体だったら全力で殴れば一抱えできる樹を簡単にへし折ることができた。
何の力も使わず全力で殴りつける。
ドカッ!!
「っ~~~~痛いです(汗)。樹をへし折るどころか私の拳が砕けそうです。」
拳を振りながら殴りつけた樹を確認したが何の変化もない。
以前の私からなら考えられない結果だった。
「身体は普通の女の子だと思ったほうが良さそうですね。次はあれをやりますか」
目を瞑り、瞑想をする。
身体の中にいつもの感覚があるのを確認し力を解放した。
「夢技、氣流」
身体の中を熱い何かが駆け巡る。感覚を確かめながら氣流を維持し続ける。
問題ないと判断し次の段階に入る。
「夢技、氣炎」
第三者が今の私を見てもただ棒立ちをしているようにしか見えないだろう。
だが私自身には身体を取り巻く陽炎のようなものが見えている。
「夢技の発動は問題ないですね。むしろこの身体のほうが上手に扱えています」
氣流は身体能力全般の向上。
氣炎は高めたエネルギーの解放。
夢技の基本は氣炎まで。夢技はこの氣炎を使い技を繰り出す。
「氣流も氣炎も以前の数倍の量と出力がありますね。これなら楽に夢技を維持できます」
自身の能力を確認し終え、これからの予定を考える。
最優先は水と食料の確保。その後人里とこの森の生き物の確認をする。
「まぁ~全部同時に済んでしまうのですが。」
普通の人であれば知らない土地での水や食料の確保には命がけで森を探索することになる。
足の踏み場に苦労するこの森では体力も気力もすぐに底をつくことになるだろう。
そう普通の人であれば。
「夢技、氣探」
私の身体を中心に円状に感覚を広げていく。
水と食べられそうなものはすぐに見つけることができたが、人里がなかなか見つからない。
さらに感覚を広げていき、100Kmほど離れた所でようやく反応を掴めた。
「見つけました。まさかこの森の中に人が住んでいるなんて」
驚いたことに、この森は半径100Km以上続いているようです。
「生き物も私を警戒しているのか周囲にまったく見当たりませんね。今日は水辺で野宿としましょう。」
日が暮れる前には着くことができそうです。