第2話 私のプロローグです
練習作品です。途中打ち切りの可能性が大きいです。
それでもよろしければ暇なときにお読みください。
身体の変化には驚いたが深く考えないことにした。もとより考えるより直感で動くのが性に合っている。
「男でも女でも楽しめればいいのです。」
元いた世界では娯楽が充実していて楽しかったが、心の中では不満を抱えていた。
欲求とも呼べるそれは闘いたいという想い。だが、この想いをずっと封じていた。
私の身体能力が人間の限界をすでに超えているから。
このことを知ったのは6歳の頃で、その当時のことをよく覚えている。
よくある喧嘩の内容だった。遊び場をめぐっての衝突。
相殴りかかられたからカウンターで殴りつけた。
咄嗟の行動で、どのくらい力を込めたかわからないが全力は出していなかった。
それなのに5メ-トル以上も吹き飛んでしまった。
吹き飛んだ相手を確認すると顔は陥没し、頭から血を流していた。
その後はそれぞれの親同士の話があり、両親が必死に頭を下げていたのを覚えている。
私の両親はとても優しく注意をするだけで終わったが、私は幼心に思っていた。
もう両親に頭を下げさせることを絶対にしないと。
それからの私は一人森の中で遊ぶことが多くなった。
森の中で力をつけながら制御訓練をすること約10年。
この10年は楽しくもあったがつまらなくもあった。
1年目は森での生活と力の制御。
2年目は筋肉トレーニング。
3年目は森の中の生き物を倒して回った。この頃には私の相手にある相手は1匹もいなくなっていた。
4年目以降は夢の技の開発・再現・訓練をして過ごした。
そして16歳の誕生日目が覚めたらここにいた。
「この世界は私に全力を出させてくれるでしょうか」
今の私は不安以上に期待に胸を膨らませていた。