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【完結】半端者の私がやれること〜前世を中途半端に死んでしまった為、今世では神殿に入りたい〜  作者: ルシトア
第一部 アーレン王国編 

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自立したい

まだあれこれ迷走しています。

 腕輪に頼らない移行の仕方……私の秘密がバレない様にする方法で、皆の同意を得る事が出来るやり方……。

 そんな都合のいい方法なんて……すぐには思いつかない。

 誰か教えてください。ふぅ……。ダメだ。



 こういう時は、もう別の事をしてしまおう!!

 メイソンさんが帰ってくるまではエイムの鍛錬は基礎訓練のみで、模擬戦等で怪我をする事もないので、自分の基礎訓練のメニューをこなしたら、後は自由だ。いつもより自由時間が増えた私は、前々から細々と考えていた自立への道を考える事にした。


 半端者の居住区では当番制で食事の支度、共有部の清掃、適性のある人が花壇や作物の手入れをして、収穫はそれ以外の人で行っている。

 居住区は思っていたよりも広く、農園や果樹園まであり、一年中温暖な気候だ。


 半端者の居住区では作れない肉や魚、日用品、下着や服などは配給や家族からの贈り物で賄っている。収穫された作物も余れば売っているみたいだけれど、それは微々たるものだ。どうしても居住区の支出の方が多い。

 それを寄付金で賄っている。

 私の個人的な理由で家族にずっと養ってもらうのは、後ろめたい気持ちがあった。何とか居住区にいても収入を得る事が出来ないか、考えていた。最初は刺繍をして売ってもらおうと思っていたのだが、オリバーや家族達が法外な値段をつけて買ってくれるのだ。

「フィリアが作ったハンカチを他の奴なんかに売らない」との声が聞こえて来た。

 これでは養ってもらっているのと変わらない……。刺繍はやめることにした。


 作物を増やして、外に売ることも考えたけれど、それほど需要がないのだ。そして、安く買い叩かれる。アーレン王国では、飢饉という言葉が存在しない。

 台風のような強風が吹き荒れれば風の適性のある魔法使いが、日照りが続き雨が降らなければ水の適性のある魔法使いが、土の栄養が減ってくれば土の適性のある魔法使いが、それぞれ対処するため、作物が育たなかったという事が今までにほとんどないらしい。

 唯一、作物の疫病が蔓延した時には危機に陥った時もあったそうだが、すぐに隔離、除菌、浄化して直ぐに持ち直したとのことだ。

 という事で、作物を余分に育てても意味はない。寧ろ、既存の業者との摩擦の方が大変そうだ。多く育てて外国に売る方法は考えたが輸送コストと、関税を考えると現実的ではなかった。


 そうなると付加価値がある、加工された物を考える。1番最初に考えたのは魔道具だった。魔道具に関する書物を集めようとしたけれど、最初から頓挫した。魔道具は知的財産の部分が多い。知的財産の保護をしている国もあるらしいが、ない国も多い為、魔道具の殆どが秘匿となっている。

 魔道具はレベルが5位あれば作れるものがあるらしい。オーディナリーでも魔道具職人になる事は可能なのだ。半端者ならもう少し大きな魔道具も作る事は可能だろう。ただ、魔道具を学びたいのであれば、基本的に弟子入りして、信用を得て、愛弟子となるしか方法はない。

 魔道具には1番大事な基盤や仕組み部分には保護魔法がかけられており、無理に暴こうとすれば魔道具が壊れる仕組みになっている。レベル3以上の人なら簡単に使える魔法な為、魔道具ではない、普通の道具であっても知的財産を重視する物は中を覗くと壊れるようになっているらしい。

 私の鑑定はレベルMAXなので、鑑定なら仕組みを調べる事は可能だけど、不正に得た知識で、商売をするのは間違っているので諦めた。

 正攻法でどんなに探しても書物は見つからなかった。魔道具には興味があったのでかなりショックだった。

 前世、私は許されるなら物を生み出す職業に就きたかった。今世で夢を叶えられたらと思っていたが、今世でも難しそうだ。

 前世ならリモコンの中を分解したり、簡単なおもちゃを分解して、こうゆう仕組みかぁと興味津々にしていた物だが、今世ではそれも許されない。魔道具は諦めるしかなかった。悔しい!!


 色々考えているうちに一年以上経ってしまったが、今回はいつも以上に時間が出来たのだ色々な書物を読んで、他の物を考える事に至った。

資格を持たない者が、リモコンやおもちゃを分解する事は危ないので絶対にやめましょう。あくまで架空の物語です。

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