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【完結】半端者の私がやれること〜前世を中途半端に死んでしまった為、今世では神殿に入りたい〜  作者: ルシトア
第一部 アーレン王国編 

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フィリア12歳

 なんやかんやしつつ、多くの時が流れた。

 私は12歳になった。本来なら魔法学校に入学する年だけど勿論、私は今も半端者。

 魔法学校に入学する事はない。

 両親はとても残念そうにしてたけど、これは私の選択なので許してほしい。

 私は明るく、「これで良いのです」と笑顔を返した。

 今までと変わらず、毎日神殿に通い、祈りを捧げ、時々グレゴリーさんの指導を受けながら、生活をしていた。

 たくさんの人達に支えられて、私は少しずつ成長出来てると思う。周りの人達には感謝しかない。


 この7年間もちゃんと健康な人は年一回の健康診断。異常が見つかった人には、必要な間隔で治療と診断をしていった。ブレンさんは記憶だけでなく、知識も豊富なので相談しながら治療している。記憶の方は聞くことは殆どない。


 アンさんもまだ治療中だ。頭痛の発作もかなり減ってきている。

 良くなってきて笑顔も見られる様になってきた。

 家族は複雑な顔をしているが、病気には関係ない事なので、治療していった。

 アンさんとも少しずつだけど世間話の様な話も出来るくらいには仲良くしている。

 

 マーサの治療も良好だ!!  

 ちゃんと食生活と運動もしてくれてかなり改善してきてる!! 

 私が入れたクッションも少しずつ小さい物に変えていって、いつかは完全に除去出来そうだ。

 完治までもう少し!!

 この7年間で、勿論全ての病気が治った訳ではないし、未だに治療中、良くならなかったものもある……。

 それでも私がやれる事は色々試してみるつもりだ。


 私のレベルは二つ上がってレベル16になった。

 あまりに上がらないとグレゴリーさんに物凄く不審な目で見られるのと、指導が物凄く厳しくなる為だ。

 グレゴリーさん怖いです!!

 何故かあの日以外で私が倒れる事はなかった。

 絶対あの時以上に怖いはずなのに何故!?

 魔法の練習や、精神的、身体的トレーニングも勿論続けてるよ?

 小心者で人見知りの本質は変わらないけど、改善はしてると思う。

 身体トレーニングは遊びから、ちゃんとしたトレーニングに代わり、グレゴリーさんのスパルタが発動したりして大変だった時もあるけど、なんとか生きてた……。

 何度かビンセント王子に貰ったブレスレットが発動しましたよ? 

 グレゴリーさん!! 手加減を間違えてる!!

 ビンセント王子にブレスレット返さなくて良かった。

 両親と相談して、ビンセント王子から貰ったブレスレットはいただいたままだ。

 とてもすごい魔道具らしく返すのも失礼にあたるらしい。

 両親も何故ビンセント王子がフィリアにこの様なものをくれたのがよく分からなかったが、そこは私は濁しておいた。

 ルイス王子の事は、ルイス王子との秘密だ。ビンセント王子には知られてしまってるが。


 ルイス王子はあれから2つレベルが上がり53になった!! 素晴らしい!! 良い事だ! 

 勿論私達の関係だけでなく、ルイス王子の努力の賜物である!! 

 ……ルイス王子には、何度も魔力移行をやめないかと言われている。その度に私の想いを訴えて今のまま魔力移行をお願いしてる。ある時、ルイス王子が魔力移行をもうしないときっぱり言われてどうしようもなくなった時に、前世の事を話した……。突拍子もない話をルイス王子は、真剣に聞いてくれ、信じてくれた。涙を浮かべて、尚更やめたいと言われた時はどうしようかと思ったけれど、話し合いを重ねて今も魔力移行している。ただルイス王子の学業や公務が忙しくて回数が減ってきているのは致し方無いのだろう。


 勿論、ミィ達精霊とも良好だ。私にとって話し相手とも言える。

 ミィ達も半端者のままでいいのかと聞かれるが、私の意思が固いと判ると何も言わなくなった。見守ってくれてる。

 ミィ達精霊も、私が成長するに連れて、成長してる。

 少しお姉さんぽくなった精霊達は今世の友人のようで話していて楽しい。本当にありがたい存在だ。



 何故かグレゴリーさんの教育内容に剣の指導も始まっていて、毎日練習してる。

 今世の私はグレゴリーさんの指導のおかげか、人並みには運動は出来ている方だと思う。

 なんせグレゴリーさんの熱血がどんどんヒートアップしてきてるので……。

 私は女の子!! 顔に傷が残ったらお嫁に行けませんのよ? オホホホ……。

 お嫁に行く予定は無いですが……半端者なので。


 ……私は結婚するつもりはない。元々、半端者で結婚する人はいないらしいけど、半端者ではなくても私は結婚はしない。

 前世の子供達の事を考えると申し訳ない気持ちにもなるし、私はいつまでこの世界にいれるのかもわからない。

 どうして私がこの世界に来たのかもわからないので、また急にどこかに異世界転生するかもしれないのだ。

 そんな中途半端な私が結婚なんて考えられない。

 私の子供達は、後にも先にも前世の子供達だ。どうか幸せでいてくれる事を願うばかりだ。

 半端者であれば結婚する必要はない。

 もし、下位魔法使いにでもなってしまえば、結婚しないといけなくなるかもしれない。それは避けたい。

 下位魔法使いになるには試練もあるしね。


 私は半端者のままでいいと思っているのは変わりがない。


 勿論、私にできる事はこれからもするつもりだ。

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