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【完結】半端者の私がやれること〜前世を中途半端に死んでしまった為、今世では神殿に入りたい〜  作者: ルシトア
第一部 アーレン王国編 

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妖精の愛し子……?

 「ハハッ……そっかバレちゃったか。

  ……まぁいつかは、バレる筈だったのだし、別に良いよ。わざとじゃないでしょ?

  けど王子って呼ばれるのはちょっと……俺って王子って柄じゃないでしょ?

  ってか、俺も鑑定されてるなんて気づかなかったし……。フィリアの鑑定凄すぎない……?」


 乾いた自嘲気味な笑いの後、ルイス王子が掌を空に向けて上げ、肩をすくめる。

 やはり自分のレベルを気にされているのだろうか……。私は私からこの話題は触れないでおこうと決める。


 「えぇっと……ではルイス様で……。3歳の頃は、誰かに止められるまで、ひたすら色んなものに鑑定をかけてたくらいですね。最近でも気になる物に関しては、とりあえず全て鑑定をかける様にはしてますよ。

 あっ、でも人にはしないですよ。プライバシーがありますし、今回は本当に魔力が安定してなくて……すみません」


 私はとりあえず質問に真面目に答えた。

 それを聞いてルイス様は引き攣った表情をした。

 なんか危ない子に思われたかしら……。まぁオタクってそんなもんよね? 好きなものにはとことん突き進むのさっ!


 「そっそうか。えぇっと、俺は今日の事を、父上に報告に行くつもりだ。また次回、お礼なり、何かをさせてくれ」


 「そっそれは待ってください!! 困ります!!」


 「はぁ? 何でだよ」


 さっきまで紳士だったルイス様が豹変した!

 いやいや! それは困るよ。ルイス少年!! こんな事を知られたら、次に同じ様な事があったら、絶対次は試練を受けさせられる。今の所、お母様は私の意を汲んでくれて、静観してくれているが、本当は魔法使いになって欲しいと思っているはずだ。

 私は半端者でいたいのだ。王太子殿下に知られようものなら絶対に両親の耳に届くのは必至だ。

 

 私はどうして困るのかをルイス様に説明した。前世の事は話さないが、とにかく私には懺悔したい事があり、神殿で過ごしたいと言うことをもう必死に訴えた!!

 ルイス様は一応? 納得してくれた様だ。


 「なんで、そんなに神殿に拘るのか分からないけど……まぁこちらは魔力を頂いた方だし、フィリアに合わせるよ。

 レベルが上がった事は報告して良いだろ?」


 「それは勿論構いません。私の事が明るみに出なければ理由は何でもして下さい。

 ……やはり、今回の事でレベルが上がったのですね。おめでとうございます。

 きっかけは今回の事かもしれませんが、ルイス様の不断の努力のお陰だと思います!」


 私は本当に心から、そう思っている。王位魔法使いのレベル上げは他の魔法使いとは比ではない。それくらい1つレベルを上げるだけでも大変なのだ。


 「まぁね。そういう事にしとくよ。

  それにしても変な奴……王族に恩をうれるっていうのにさ」


 ルイス様は首を傾ながらも早く報告したい様ですぐに帰っていった。

 

 ルイス様の話を少し聞いた。ルイス様は物心がついてすぐ、自分の魔力の事について知ったのだ。魔力が王族としてギリギリだという事を。忙しい王族の勉強の合間に、少しでも時間があれば祈願していた様だ。それ以外にもルイス様は努力していたはずである!!

 そんな彼がレベルが上がったのだ。

 私なんかが関わってレベルが上がったのは不本意かもしれないが、それでも喜ばしい事だ。

 私も嬉しい!!



 それから、何度かルイス様と礼拝堂で会う事があった。

 ルイス様は何かお礼がしたいと何度も言ってきたが、丁重にお断りした。

 あまりにしつこかったので、私の事を黙っておく事、私のレベルが上がらない様に、時々ルイス様に魔力を移す事が私へのお礼だという事にした。

 ……あんまり納得してなかったけど。

 

 まぁなんやかんやで無事? あの時のレベルが1上がっただけでそれ以上は上がってない。

 会う度ではないけれど、時々ミィに頼んでルイス様に魔力を移してもらっている。

 創造神様は、タガが外れたのか、あの日以来、祈りに関係なく魔力をくれる様になった。以前の様な大量ではないが、確実に魔力が増えているのはわかる。


 創造神様に、

 (私に魔力はもういりません。渡すのであればどうかルイス様に直接お願い致します……)

 とお願いするが聞き入れてもらえなかった……のだと思う。

 だって魔力が少しずつ増えている気がするんだもん。


 ミィは忙しい? 精霊らしく最近は「ミィは忙しいから代わりの子をよこすね!」と、連絡があり、別の精霊が対応してくれた事もあった。問いかけに無反応な時もあるけど、そこは精霊だし、他の対応も考えてくれるなんて、ありがたや!

 勿論私も精霊さんに頼る事だけではなく、何とかルイス様に直接、魔力を移せないか考えなければ……。


 別の精霊とはティナとレナとモカだ。3人は精霊の中でも妖精と呼ばれる部類の種族で、ミィと違い羽が薄い膜であるのが1番の違いだ。


 ティナは淡い紫色の目と髪の女の子妖精で、少し引っ込み思案。だけど、知識は豊富で、しっかり仕事はしてくれる! いつもありがとう!!

 

 レナは薄いピンクの目と髪の女の子妖精。ミィよりはマシ?だけど結構気分屋さん。時々ルイスと可愛い喧嘩してる。

 子供の喧嘩みたいで見てて微笑ましいです。


 モカは淡い茶色の目と髪の女の子妖精。おっとりした喋り方のほんわかした妖精さん。

 つい甘えたくなっちゃう。私の相談相手?


 皆、ミィの遣いで来たみたいだ。本当にありがとうございます。助かってます。

 

 けど……えぇっと妖精も精霊の仲間なのだし、人の前に姿を滅多に現さないのでは??

 ティナなんて私と一緒で人見知りそうだし。ミィに無理矢理……??

 けど、ティナともだいぶ打ち解けてきた。

 類は友を呼ぶ。かな! 今では1番の仲良しだ!!



 なんか……妖精のお友達? 沢山出来ました…?


 …………あれれ?

 


 

 ルイスのレベルが上がったのは、ルイスの努力9割、今回の事件1割です。ルイスは周りから間接的に出来損ないなど辛辣な言葉を裏でかけられていたのもあり、ツンツンしてますが努力家です!


 フィリアにとって精霊や妖精は小さいので子供の様な感覚で接しています!今の所精霊に対して、人見知りは発揮してません。


 最初はミィさんと呼んでましたが、ミィとも仲良くなりミィとさんが取れてます。


 妖精三人衆はミィの呼び掛けで、来てはいますが、フィリアの魔力はとても美味しいらしく、実は進んで来ています。取り合い?



 


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