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【完結】半端者の私がやれること〜前世を中途半端に死んでしまった為、今世では神殿に入りたい〜  作者: ルシトア
第二部 ルルーシオ王国編

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事前試験

 レルート教官は、ただ試験としか説明していなかったが問題を見ると、基礎科目で計算や図形、例題と同じものを探すなど適性検査と同じようなものだった。が、とにかく問題数が多い。画面の右上に残り時間が表示されてはいるが、適性検査より時間がある分、問題数も相当なのだ。後で見直ししようと思ったけれど、そんな時間も無く終了が告げられる。

 ほっと息を吐く人たちが多く見られた。

 が、それで終わりではなかった。


「10分の休憩を挟み、次の試験を行う」


 多くの人が愕然とした。試験によってクラス分けされるという事で、皆かなり真剣に、集中していた。これで終わりだと思い、気が緩んでいたにも関わらず、まだ試験があると思うと、一度切れた集中力を戻すのは至難の業だ。


「後、何科目あるのでしょうか?」


 受講者の1人が、教官に問う。

 あの雰囲気の教官に質問するのは勇気がいっただろうが、質問者の顔を見ると、どちらかといえば苛立っていた。

 レルート教官も不快感を顕にしていた。


「試験内容は答えられないが、次の試験も合わせて、1時間の試験が残り二つある」


 丁寧な口調は取れてかなりぶっきらぼうながらもレルート教官は答えた。

 つまり、全部で3科目、午前中いっぱいは試験だと言う事だ。

 中々ハード……試験内容にもよるが、気合いを入れないと辛いものがある。事前のスケジュールでは、オリエンテーション、今後の説明としか書かれていなかったので、うぇ〜と思うけれど、これも魔道具に関わる第一歩、やるしかない!

 それを聞いて明らかに落胆している受講者がいたので、レルート教官の眉が上がり不快を示していた。


「さっきも言ったが、いつでもドロップアウトしてくれても構わない。10分の間によく考えるんだな」


 そう言ってレルート教官は、講義室から出て行った。

 教官が出た途端、皆が口々に喋り始めた。

 不平不満を言う者、怒り出す者……。負の感情を撒き散らしている人が多かった。

 気持ちは分かると思いつつも、私はそれに加わる事はなく(人見知りの私が会話に入るのは難しい)、目を閉じて頭を休めた。資格を取ると言うのはどこの世界でも大変らしい。


 どうやら10分休憩の間に、数人ドロップアウトしたようだ。

 ポツポツと空席があった。が、100人近くいる殆どの人が残り午前中の試験を受けた。

 試験内容は多岐に渡り、あれだけ本の虫になっていた私でも全く知らない内容も多く、ちょっと落ち込んだ。

 特に3科目は、サッパリわからないものが多く泣きそうになった。

 前世では、テストだけが、自己肯定感を上げるツールになっていただけに、更に凹む。


「試験結果は、午後の講義が始まる20分前にはサティカで確認出来るようになっている。

 結果を確認して、各自、自分の教室へ行くように、以上だ」


 試験中も明らかに不本意そうに受講生を監視していたレルート教官は、そう言い放った後、足早に教室を去った。

 あーゆー人は苦手だな。

 クラス分けでレルート教官が指導官にならないように切に願う。


 とりあえず、午後の講義の時間までは2時間ある。

 この教室に来る前に、テラス席と、売店な様なものがあったが、この人数だとすぐにいっぱいになるだろう。買うのにも時間がかかりそうだ。

 食堂は混むとバネッサから聞いていて良かった。

 私には、デールさんお手製のお弁当がある。

 私は自分でおにぎりでも作ろうと思っていたが、デールさんが『余物でよかったら持っていきな』と言ってくれた為、残り物を詰めさせて貰った。

 勿論、デールさんお手製のおかずは折り紙つきである。


 魔道具のお弁当箱まで用意してくれた。

 このお弁当箱は優れもので、蓋を閉めると雑菌が繁殖しない温度まで弁当を冷やしてくれる。

 食べる時に弁当の蓋にある赤いボタンをピカっと光るまで3回連続で長押しすると、勝手に温めてくれるのだ。30秒待てば出来立てのようなあったかいご飯が食べれるらしい。

 言われた通り操作すると、お弁当箱からなにやら、モーター音のような音が聞こえる。

 魔道具凄いな。

 あの教官はご遠慮したいが、こうやって魔道具に触れると、魔道具を学びたい気持ちが強くなる。

 試験結果は気になるものの、今は弁当箱の性能の方に心が躍っていた。


「ねぇ。ちょっと」


後ろから既視感のある声が聞こえ、私は思わずびくりとした。



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