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メモ "箱守り"(仮)  作者: 暁 夕
1/1

始まり

カチッ カチッ カチッ カチッ

秒針が刻む音が部屋の中でこだまする。


この部屋には3人の人物がいる。

それぞれ大きなフードを被り顔は見えないが大柄な男性、少し小柄の男性、細身の女性とわかる。


会話の無い空間。


部屋には時計が一つ。

椅子が3つ。

窓は無い小さな部屋。


3人はそれぞれ鞄を傍に置いている。

黒く大きな鞄。


大柄な男は時計を見る。

時刻は8時を指そうとしている。


男は鞄を持って立ち上がり静かに扉の前に向かった。

そしてドアノブを持つと2人の方に振り向く。

2人は男を静かに見つめていた。


時刻は8時を指す。

時間を知らせるベルが鳴り響く。


男はドアを開ける

その瞬間、吹雪が部屋に入り込む。

過酷な外の世界。

男は静かに2人に手を軽く振って出て行く。

ドアは閉まり静寂が再び部屋を包む。

残りの2人、会話はなく静かに時を待つ。


時刻は12時を回ろうとしている。

2人に会話は無い。


時刻は16時を指そうとししている。

後5分

それを確認した細身の女性は鞄を持ち、ドアに向かう。

小柄の男性はそれを見送る。

女性はドアノブに手を掛け振り返る。


2人は見つめ合った。


やがて時計のベルが鳴る。

彼女は俯きドアを開ける

外からは陽気な民族音楽のようなものが聞こえる。

そのまま彼女は振り返る事なく出て行く。


ドアが閉まり再び静寂が辺りを包む。

残りは小柄の男性。

彼はドアを見つめたまま、ただ時を待った。


時刻は19時を指そうとしている。

男性はそれを確認し重い腰を上げる。

そして鞄持ち上げ先の2人と同じくドアの前に立つ

男は振り返らない、深呼吸をして待つ。


ベルが鳴る。

男はもう一度、深呼吸をしドアノブに手を掛け

鞄に語りかける。

「行くか」


男はドアを開けた。

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