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何もかも終わった後では前世の記憶が役立ちません

 <蹄鳴と車輪の音が響く>


 <身を屈め頭を下げる三人の横に馬車が停まる>


 中から出てきた人は、


「リュイ」


 私を、そう呼んだ。


 ――クロムナード・リュイ・ハリス――

 リュイと呼ぶのは身内だけ。


 ――王弟殿下(叔父上)――監察官(リリアルの処罰確定役)――が、来てしまった……。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 リリアルが、ずっと震えてる。

 顔色も悪い。平手打ちを後悔しているだけには――見えない。


 大丈夫かと声を掛けても聞こえていない。

 やっぱり、とか、ごめんなさいお父様、とか破滅は免れないのね――、て?!


「ーー良い顔になったな、リュイ」

 板についた嘲笑が言う。


 リリアルの発言が気になり過ぎるけど、早く場所を変えないと――何で護衛、いないんだよ……。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 リリアルは、ベルクアードが連れていった。

 叔父上が降りてきた後にベルクアードがいて驚いた。

 いつもは憎らしい執事の顔も、今日は少し頼もしく見える。連れ帰ってあげて欲しい。


 本来罪に問われるほどの事をしていないのだから、リリアルの免罪は明らか。

 いかに叔父上が罪を問おうとしても、悪いのは結局のところ――私だから。


 覚悟を決めて叔父上と向き合う。

 ーーリリアルにはもう会えないだろうな……。


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