チーレムは苦手だけど、ハーレムは大丈夫な事に気がついた昨今。
やれやれ、こんなことで、驚かないでくれよ(きらっ)
やだっ、勇者さまったら(ぽっ)
とかがあまり好きくない作者ですが、最近、シュタインズゲート・ゼロを見ていて、主人公の魅力がきちんとあれば、ハーレムもありか、などと思うようになりました。
チーレムは、言うまでも無く、チートでハーレムを作ることです。
じゃあ、チートの定義ってなにかってなるんだけど。
まあ、いんちき、ずるの類いですよ。
「本人の努力ではない、天賦にして添付されたもの」です。
まあ、チートものの面白みは「それをどう使うか」にあるので、チートもの自体は私も好きではあるんだけど。
役立たずなスキルを、上手く活用したら最強になった系とかは、視点の変化という意味合いでは面白いしね。
でも、「気がついたら女の子にモテモテで、主人公がなにもしてないのに、チーレムが完成」ってのが、??? となるのです。
いえ、もちろん男女逆で、「女性主人公が、男性キャラになにもしてないのに好かれまくる」という作品だって世の中にはたんまりあります。ですが、私は正直そっちも、「うーん」ってな感じになります。
恋は理屈じゃないっていうけれど、多くの異性にもてるのであれば「その原因」みたいなのは欲しいところですし、さらに言ってしまえば、そんな主人公になびかないキャラも居て欲しい。
それこそ主人公がサキュバスだから、とか、チャームが使えるから、とかなら、「わかる!」ってなる。
女主人公の場合は、「日本だと十人並みだったけど、異世界だととびきりの美人に思われる!」とかでしょうか。
ご飯作るのが得意だったり、性格が好ましかったりも、十分に好かれる条件でしょうか。
「このキャラ設定と、この主人公で女の子達が大喜びっていうのは……」とも思うし。
「このキャラ能力なら、現地の人はもうかしずくしかないけど、それは素敵、抱いて、になるのかな……」とも思うし。
そもそも、ハーレムってのがダメだー! って思っていたわけなんです。
純愛でいいじゃないですかって。
ですが、ここでシュタゲのおかりんおじさんですよ!
ゼロの方の評価は、みなさん割れると思いますが、私はβ世界線の話も大好きです。
リンターロなら、ラボメン全部と付き合っても、嫌じゃないんですよね、これが。
ダル×リンって話はとりあえず、横においておきますけれども!
なんでなんだろうなぁって考えたんだけど。
それは、おかりんがラボメンのためなら命を張れるからなんだろうなって思ったんですよね。
関係性として「おれすげー!」「そんなおれを好きなチーレムー」じゃなくて。
「ラボメンは俺が守る!」「誰にも手は出させない!」みたいな熱さがちゃんとあるから、ハーレムで嫌悪感がない。
え、リンターロは、中二病で、しかもタイムマシンっていうチートを手にしてる、自分で努力しないキャラじゃないかって?
まあ最初の方はそうなのさ。冒頭はあのうざさを乗り越えるのは一苦労した。
それが話を進めるごとに変わっていく。
行き止まりについて、話が展開するごとに、悩んで成長する。
そして、無かったことにしてしまった世界線があるからこそ、ラボメンのことも大切にする。
そこらへんの流れがしっかりと描かれているから、ハーレムもあり、というか、「ヒロインズ(だが、男もいるっ)」達が他の相手とくっつく未来が想像できず、むしろ末永くみんなで仲良くしててください! って感じになるのです。
あれ。ってことは、結局足りてないのは「主人公の描写」ってことになるのかな。
ハーレムを築くのにふさわしい、こいつならしかたねぇーっていう「なにか」が、きちんと書かれていれば、きっと多くの女の子に囲まれていても良い、ということになりそう。
でも、なろうでのチーレムって基本的には「自分は努力しないで、ちょっと力を使うだけで、もてもて」なので、それをきちんと書いても、納得はできなさそうな気がしなくもないです。
だって、丁寧に「主人公のチート能力」を描写して……「なにか」ないと、落ちなさそうだもん。
そういう意味では「奴隷から救ってくれた」とかはわかりやすいっちゃそうなんだけど。
せっかくなんだから、「奴隷としてのお前はいらない、今は学校に入れよ」とかなんとかで、いったん突き放したキャラが再登場とかのほうが、好みでございます。
そもそも、嫌だっておもうのの一つに、チョロインの存在もだけど、主人公側が、やれやれ気質でオールウエルカムで、その気も無いのに振らないのも、もやる理由かもしれない。
現実の女子ってけっこう現実主義で、基本「自分の物」にならないなら、そこで離れるはずなんですよ。
部下として、っていうならほどほどにつきあいましょうがね。
別の都市の姫とかがついて行くのだとしたら、それは「よっぽど」です。
家族を捨てて、一緒に迷宮へ!! とか、そんな感じなのがちらほらありますけど、「娘を預けるイベント」も「一緒にいく、決意をする話」も、スルーしちゃうか……と、古い私は、思っちまうのです。
ま、私も、正常な男心とか、女心とかが「わけわかんない」ので、ハーレムについて大声でなにかをいう立場にはないのだけど。
さぁ、いろいろ語ってきましたが。
さて。
いや。
いいか。
いわない。
さて。
私はできるだけ、耳辺りの良いエッセイをお届けしたいので。
(はい、いいえ、深い意味など無く、文章のつなぎてきにそれっぽいこと言っときゃいいや、的な感じで上記をつくりました、スミマセヌ。まあそれで、言いよどんだことがないではないけれど)
ここで、言うわけです。上を踏まえて。
この命題は二律背反というか「趣味の問題」である、と。
たぶん「チーレム大好物」の人にすれば、努力して報われる話、じゃなくて「努力しないで報われたい」んだし。
かといって、その価値観を否定したいって思いも、ぜーんぜん無いわけですよ。
だって、私もチート物すきだもの。努力しないで報われたい派、もしくは「努力を強要されない話」って大好き。
生きるのつらい人には、こういう話が必要だし。
転生までしなきゃ、もうどうにもならん、ってくらい「厭世観」が蔓延してるのだとしたら、現実に希望を見いだせるようにするか、物語にずぶずぶ傾倒して生き延びるか、しかないじゃない。
『特に現実は、つらいままで、なかなかかわりはしない』のだからね。
変える努力? 政治に期待できないなら、なにをする? デモ? デモクラシーの威力はどうなんだ?
それなら政治家一人を捕まえて、いろいろ吹き込んだ方が経済的であろう。
そして、それができない弱者が、現実を変えられないと、思っている。
もちろん、私もな。
逆に、がっちりしたテーマの話を読みたい人っていうのは「読書の仕方と習慣が全然違う」んだと思うのです。そしてこれは、完全に偏見なのだけど、そういう人は「文化をなす余裕」とかがあるのではないか、とすら思うのです。
それで、なろうで人気なのは、当然前者であるわけで。
「無双」とか「最強」とか私もまあ、それなりに好きだし、スローライフ系もほどほど読みますが。
そこに、追加される要素として、「まるで、とある女魔法使いのおっぱいのごとき、薄くて平たい恋愛要素」が入ってくるわけです。
なろう作家は恋愛小説家でもないのだし、「恋愛要素じゃなくて、それはおまけ、獲得トロフィーの一個にすぎないんだよ」と言われてしまえば、そういうもんか、ともなるのですが。
いやぁ……そもそも、前提条件として、「私は恋愛もの自体があまり好きではない」上で、「社会は色恋で成り立っている」というこれと、「男性の性欲」という要素を複合して考えると。
……あ、そもそも私、マイノリティ読者だわー、と、ちょっとがっかりした次第です。
みんなはそこらへん気にならないから、ポイントつけるんだよね。
でも、男性的な性欲とかを前提とした恋愛観とか、所有欲とか、わかんないもん。
ちなみに、女性の性欲に関しても、作者はわっかりませーん!
昔、「多田恋」ならぬ、「○○恋」ってタイトルで、ガチで「恋愛しない小説」を書いていたことがあったのだけど、そこでの苦悩で「世に出る創作物の多くは、恋愛まみれ」みたいな台詞があったっけなと、思い返すにいたりました。
(ちなみに、そのデータは飛んでしまっているので、現状アップはできません! 頭の中にはあるけれど)
恋愛を絡めた方が「読者の三大欲」にアプローチしやすいわけです。
三大欲をおさらいしますが「食欲」「睡眠欲」「性欲」です。
まず、「睡眠欲」を満たす小説、というのはどういう物でしょうか。
え、国語の教科書読んでると眠くなるって!? いや、それ睡眠欲をかき立てる奇書ですか……
なかなか発見しづらいかと思います。
睡眠環境を扱った小説とかなら、まあ、なんとかなりえるのかな。
「二三くんは寝付けない!」とか、どうだろうか? 不眠の、ふみなのだけれど。
快眠グッズを用意して、紹介しながら、「でも、翌朝寝不足」っていう感じの話で。
……ネットマンガとかで連載とかされそうな気がしなくもない……(取材ガンバレ……)
コミケのグッズは間違いなく、快眠グッズで、枕やら抱き枕やら(キャラ絵付き)、いろいろ展開できそう!
あ、不眠系マンガ、いけそう!(いや、つくらんけど)
「食欲」に関してはもう、言うまでもないかと思います。
なろうでも「飯テロ」小説はたっくさんあります。食欲を刺激するのは正義です。
上手く描写できて、さらには「苦労が無くあっさり」というのがよろしいように思います。
じゃあ、「性欲」は? 恋愛って言葉に置き換えられてても、その中に入るだろうけど。
はい、無限大です。この世の小説の多くは、恋愛要素が入ると私は大言をはきましょう。
そういった世の中であるので。
「受け取る側」視点で見れば、チーレムというのはとても大切なものだろうし。
俯瞰でみちゃったら、「おまえさんちょっと……」になるのかなと。
そもそも、なろう系は主人公に感情移入して読むもんだ! とか、逆にゲラゲラ俯瞰しながら笑いものにするような読み方をするものだ、という意見もあるんだろうけど。
どっちもなぁ……
まあ、てめーが歳なだけだろって言われたら、その通りなんだけど。
最近のなろう小説の読み方は「没頭」というよりは、「この主人公どうなったかな」みたいな、そんな感じになってます。
まあ自分の作品も同じ視点で書いてるので、同じ見られ方をしてるんだろうとは思いますが。
どういうチーレムなら、納得できるのかなと考えつつ。
それでも、私は自分でチーレム作品(非テンプレ)を書いてみたりもするわけでした。
え、完成は……なぁ。書いてみた物の「ヒロインの魅力不足」が気になる始末でした。
おっぱいでかさ増しはしませんよ? 行動で、反応で好かれるようにしなければならないのです。
しかもメインヒロイン、研究で部屋に閉じこもって出てこないっていう、設定ミス!
楽しみつつ「へぇ」って思える、そんな話がかけると良いなと思いつつ。
多くの作品もそうあって欲しいと願ってしまうのは、わがままだろうか。
私は、山なし、落ちなし、意味なしな作品も好きだけれど。
出会って、惹かれ合って、繁殖する、っていうやつじゃない話をもっと見たいのです。