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親友?が出来ました!?……生きてないけど!

遅く為りました四話目です。

今日も気持ちが良い朝だった。外は、快晴なのか木々の間から木漏れ日が差し込んでいた。

「さてと、今日も始めますか」

俺は、廻りに誰もいないのを確認する。確認といっても同やら此所は、人里から随分離れているらしく。既に解る範囲で18日以上、人っ子一人見掛けない。

たまに、何かが近くを通る感じはあるが。この洞窟内には、一度も入ってきたことがない。

まあ確認は、何と無く気分的問題だ。俺は、目の前にある自分の腕に向かって意識を集中する。そして

「動け、動け、動け」

と、ひたすら念じる。何でこんな事をしているか。理由は、過去に遡る。


俺の胴体 (下半身)が、針山にされた次の日の朝。俺は、胴体 (上半身)の重みが急に無くなった感覚で目が覚めた。

何事かと思い急いで胴体 (上半身)の方を見ると、美少女(てんし)が荷物を持った所だった。

(あー、やっぱり不思議だよな。何で重さを感じんだろ?)

物凄く目の前の美少女(てんし)に聞きたいが。俺が、何か喋ばすぐに美少女(てんし)は、悪魔になるので黙っておく。

美少女(てんし)は、荷物を持って準備を終えると。一度俺の胴体に刺さった矢を見て小さく溜め息を()いた後、洞窟を出ていった。

それから、暫く暇なので一人で歌を歌ったり。 ゴロゴロ (首だけで)して遊んだり。ムカデやクモを数えていたが。

「ヤバイ!暇だ。このままだと暇過ぎて、死んじまう」

直ぐに、飽きる。

何かこの暇を、紛らわす方法が無いか考えるが。何も思い付かず、つい何時もの癖で頭を掻こうとして無意識に右手を動かす。

当然腕が無いので、頭は掻けなかったが。

「んぅ?」

右手に妙な違和感があった。何かを掴んだような、掴もうとした様な感覚が。

「まさかな?」

右手を見ながら動かそうとするが、ピクリとも動かない。

「ヤッパリ無理だよな」

実は、何度も手や脚が動かないか試しており。その全てにおいて結果は、ピクリとも動かなかった。

解っていた結果だけに、余りショックは無く。また、どうやって暇を、まぎわらすか考えていたとき。何をトチ狂ったのか?一匹のコウモリが、顔目掛けて飛んできた。

「!!!」

転がって、緊急回避すると同時に、無意識に顔を庇おうと手を出そうとした。

「動いた!?」

回避中だった為一瞬しか見えなかったが、右手が少し動いたのが見えた。

「……やっと、停まった。気持ち悪い」

回避する方を間違え。緩やかな下り坂になっている方に行ってしまったせいで、目が廻った。

「絶対に動いたよな。何で今まで駄目だったのに、今さっき動いたんだ?

それに、意識して動かそうとしても駄目だったのに」

その後、右手が見易い位置に移動してから訳五時間近く、あれやこれや試した結果。

「ヨッッッシャーーー!動いた、動いたぞーーー!」

少しでは、あるが右手の親指が動いたのである。

五時間近く出して出した考えは。

「多分だけど痛みや重さは、無意識に感じてたんだな」

そこで、胴体 (下半身)に刺さった矢の一本に、意識を集中するといつの間にか感じなくなっていた痛みが出てきた。そして集中力をしなくなると痛みが無くなった。

今度は、刺さった矢全部に意識を集中すると微かな痛みしか感じられなかった。

なので、今まで腕全体を動かそうとしたの辞めて。指だけに集中した結果が右手の親指が動いたと言う結果を作ったのである。

それから毎日、美少女(てんし)が出掛ける旅に密かに体を動かす練習をしたのである。



現在、かなり集中力を使うが右手だけならある程度動かせる様になった。動けと念じているのは、何と無く声に出した方が意識しやすかったからである。

「ふう~。良い汗かいた…欠いてないけど欠いた気分だな」

因みに、何故だか知らないがバラバラになってから汗を欠いていない。それ所か寝ては、要るものの御飯は、食べてないし水すら飲んでいないが、空腹や渇きを全く感じなかった。

「まあ、首だけだし。今食べても無駄になりそうだしね」

取り合えず、考えても解らなそうな事は、考えないようにした。今となっては、考える時間を休息に充て集中力を回復させる方が先決だからだ。

休息がてら外を見ていると、見慣れた生物が此方に向かってコソコソ近付いてきた。

その生物は、一言でいえばラットである。ただ、普通のラットとは、違っていた。

何処がどう違うと言う問題では無かった。何故なら、尻尾の先端3㎝くらいと右後ろ足全部。左足前の一部が白骨化していた。俗に言うアンデットである。

俺は、コソコソ来ている。ラットを見て大きな声で呼ぶ。

「おーいネズキチ。今なら大丈夫だぞ」

ネズキチと呼ばれた。ラットが、声に気付くと猛ダッシュで近寄ってくる。そして、俺の側までくると顔を舐め始めた。

「くすぐったいから、辞めてくれ」

ネズキチは、意味がわかったのか舐めるのを辞めると。俺の頭の上に乗り眠り始めた。

俺は、そんなネズキチを見ながら。落とさない様に注意しつつネズキチとの出会いを思い出していた。



ネズキチとの出会いは、唐突だった。今から、10日くらい前に突然現れたと思ったら、事もあろう事に俺の胴体 (下半身)の下に潜り込みやがったのだ。

「なっ!」

余りの速さに唖然とする俺に気付いたのかビックと体を震わすと一生懸命俺の胴体 (下半身)の下で丸くなった。

俺は、追い出すべく転がって近付いく。そして隠れきれて無い尻尾を見て驚いた。何故か、骨が見るのである。

何で骨が見えるのに大丈夫そうなか考えていると。後ろから誰かが、来た気配がした。転がって見ると、そこには美少女(てんし)がいた。

外は、雨でも降って射たのか美少女(てんし)は、ビショビショに濡れており。普段着ている黒い服が体にピッタシくっつき物凄い色っぽさを出していた。少し残念なのは透けていない事だろうか。

美少女(てんし)は、何時もなら俺の胴体 (上半身)の上に荷物を置いて、すぐに寝るのだが。

何かを探してるのか、荷物も置かずに濡れたまま洞窟内を歩き出す。

俺は、美少女(てんし)を目で追いかけながら。何を探しているか考えていると。

「いない」

多分、本人は呟いたつもりなのだろうけど。洞窟内で反響して聴こえてきた。直後俺の胴体 (下半身)に隠れていた生き物?がこれ以上無いくらい驚き震え始める。

そこで、俺は美少女(てんし)が何を探しているのかが解った。

(こいつを、探してたのか)

俺は、転がって近付きその捜し物を見た。

(これ、ラットだよな。でもなんか一部白骨化してるんですけど)

見られているのが、解るのか。一部白骨ラットが電動マッサージ機並みに震える。

(さて、こいつをどうするか?)

美少女(てんし)は、まだ熱心に探している。もし此所で素直に教えれば、今後のちょっとくらいのお喋りくらいなら許して貰えるかも知れない。

では、一部白骨ラットを助けたらバレた時点でお仕置きの嵐である。

俺はどっちを選ぶか少し考えた後、美少女(てんし)に話しかけた。

「濡れたままだと風邪引くぞ。何を探しているの解んないけど取り合えず焚き火を起こして体を暖めてからでも良いだろ」

美少女(てんし)は、一瞬俺を見て睨んだが。探すのを辞め焚き木に火を着けた。

ある程度、火の勢いが出てくると美少女(てんし)が徐に弓を構えると一瞬にして矢を放ってきた。

「のわ!」

美少女(てんし)をガン見していたお陰で何とか交わせたが、今の攻撃は、理不尽過ぎる。

抗議の声をあげようとしたした時、後ろから、服を脱ぐ音が聴こえてきた。

(後ろを、向かせる為に射ったのか)

ここ数日のやり取りで美少女(てんし)は、俺が矢を交わせるのを知っているはずなのできっと此は、着替えを覗かせないようにするための警告と後ろを、向かせる為だったのだろう。

可愛い所あるじゃんと思いつつ俺は、眠りについた。



結果的に、俺はネズキチを助ける道を選んだわけである。何故かは、自分でも良く解らないが。

あの後、すっかりネズキチの事を忘れて眠ってしまった訳だが、ネズキチは、助けた後も美少女(てんし)が、いない時にはこうして良く、寝に来る。

美少女(てんし)は、二、三日洞窟に帰って来ない事もあるので。寂しさを減らしてくれる(一人の暗い洞窟は、精神的に良くない)

ネズキチには、感謝してる。なので、結果的には、助けて良かったて事である。

俺は、ネズキチを見えないけど、見ながら











「お休み親友(ネズキチ)

と言って俺も、昼寝をし始めた。


誤字、脱字、こうした方が良いよ等色々なご意見ご感想募集中です。

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