天使? 悪魔?……
三話目です。
バイトしていたので更新遅れました。
明日もバイトなので、投稿遅めです。
眼を開けると、岩の天上があった。
そして、周りには、石ころや岩が。そしてムカデとクモ達が、視界に入ってきた。
「何だ夢か?…凄いリアルな夢だったな~」
夢の内容を思い出しながら、もう見慣れた岩の天上を見詰める。
「さて、今度こそ此所を出るか…ん?」
今度こそ此所を出ようと体に力を入れ起き上がろうとするが、何故か、視界が変わらなかった。それどころか、体に何か乗っかっている変な重さがある。
不思議に思い、顔をあげようとするが全くあがらない。
仕方なく、一旦向きを変えようとすると。
「目が廻る~」
勢い良く転がり始めた。必死に停めようとするが、まるで首から下が石になった様に動かなかった。
「いったーい!」
勢い良く転がったまま壁に激突して運良く停まることが出来た。さらに、もう一つ上手いぐわいに溝に嵌まったらしく今、自分が措かれている状況が解った。
「うん、首から下が無いな!」
目線の高さが、地面とほぼ一緒だった。さらに、顎を引くようにして下を見ると、良いぐわいに溝に嵌まった己の首が見えた。勿論首から下は無かった。
「何で首から下が無いの!てか俺何で生きてんの…あれこれって生きてるって言えんの!? 肺が無いのに何で喋れんの!?」
ギャーギャー騒いで入ると、突然後ろから短いが声がした。
「五月蝿い」
その、声には聞き覚えがあった。間違ってなければ、あの見た目は、天使中身は悪魔の美少女の声である。
「其所に誰かいますか?」
確認の為に、呼び掛けてみるが返事がない。幻聴だと思いまた、ギャーギャー騒いで入ると。
「五月蝿い、静かにして」
幻聴ではなく、確かにあの美少女の声がした。声がしたと言うことは、この場に居ると言うことであり。俺の体の行方を知っているかもしれない。俺は、一途の望みをかけて聞いてみる。
「すいません、其所に入る美少女さん。俺の体を知りませんか?知っていたら教えて欲しいんですけど。後出来ればで良いんで姿を見せてくれませんか?お願いします」
体が有れば土下座するぐらいの、真心込めた言い方だったが。
「………」
帰って来たのは、沈黙だった。
俺は、息を大きく吸い込むと、取り合えず頭に思い浮かんだアニメソングを、歌い出した。
「…解ったから声を出さないで」
歌詞の半分位歌った所で、相手が溜め息を付きながら此方に近付いて来る気配があった。それと、何故か体が軽くなった感覚も。
「うをっ!!」
意気なり頭を掴まれ持ち上げられたせいで変な声が出てしまった。
「…物凄く痛い」
声を出したのが気に入らなかったのか、思いっきり落とされた。
でも、考えて欲しい。意気なり声も掛けず後ろから頭を掴まれたら誰でも声を出すだろう。しかもだ、目線が意気なり高くなる恐怖つきだ。
例えるなら、お化け屋敷で驚かされた直後、逆バンジーされた感じだと思う。此で声を出さない奴がいたら凄いと俺は、思う。
「あの~、今度こそ、声を出さないのでもう少し優しく御願いします。それと、持つとき一言御願いします」
此所で怒ってしまっては、多分一生放置される可能性があるので、お願いをする。けして怒らせたら恐いからと下手に出てる訳ではない。
今度は、掴まれる前に軽く蹴られてからだった。多分声を掛けくれないと思っていたので、声を出さずにいられた。
「…っ!!」
持ち上げられ最初に、見た光景に思わず息をを飲んだ。
(バラバラだよ。縛られてるよ。…俺の体が!)
見事な迄にバラバラだった。
胴体からは、手足が切り離され。手は手、脚は脚で縛られ洞窟の出入口付近に置かれていた。
胴体部分は、下半身と上半身で別れており。下半身は左側、上半身は右側の隅に置いてあった。
美少女は、下半身側に行くと徐に頭を置いた。そしてやることは、やったと言わんばかりんに離れて行く。
(おい。ちょっと待てや、もうちょっと優しくしろや!!)
心の中で叫ぶ。口を開けたら、思いっきり睨まれたから声を、出せなかった訳ではない。
「グエ!重い……セーフ!危なかった!」
意気なりお腹に、重みが加わり。思わず声を、出した瞬間矢が飛んできたが、転がることで緊急回避した。しかもだ運良く胴体 (下半身)からも落ちなかった。
「ふっ…まだまだ。あま…いったーい!痛い!痛い!すいませんでした。調子に乗りました御免なさい、謝りますからゆる…いったぁぁぁーーーーいぃぃぃぃぃーーー!!」
魂からの叫びが、洞窟内響き渡った。
あの、地獄から何れくらい経ったのかいつの間にか痛みで意識を失っていたらしい。
「うわ~…針山だなこれ。表現としては、ハリネズミ。若しくは、ヤマアラシか?」
俺の胴体 (下半身)には、無数の矢が刺さったていた。
矢を、交わして調子に乗ったら。動かせない胴体 (下半身)
を狙って矢を、放ったて来たのである。余りの攻撃に、胴体 (下半身)からも落ちてしまった。
「不思議だよな~。何で痛みや重さを感じんだろう?」
疑問だった、何故切り離されている事に痛みは無いのに。矢が刺さったら痛いし、荷物をお腹の上に乗せられてたら重く感じる。
いい忘れていたが、胴体 (上半身)は、美少女の荷物が乗っていた。今まで、たまに感じていた体の重さは、この荷物のせいであったらしい。
「俺このまま一生首から下が無い状態で生きなきゃいけないのか。神様………あっ!!」
神様に御願いする前に、大事な事に気が付いた。
(ヤバイ!声出してた…不味い殺される)
意識が、戻ってから何気なく声を出していた。あの美少女は五月蝿くされるのが嫌らしい。あれだけ長い間喋っていたら間違いなく、何かしら攻撃をしてくるはずだ。
俺は、震えながらその時を待った。
(あれ?攻撃が無い。何故!?)
暫く待っても攻撃されないので、ゆっくり転がり。丁度 美少女が、見えるまで転がり続けた。
「うえー。目が廻る、気持ち悪い吐きそう」
いい感じに、美少女が見えるまっでかなり転がったせいで完全に酔っていたが、お陰で何故攻撃が飛んで来ないかが、解った。
「寝てるし!」
美少女は、体を軽く丸めて猫の様な格好で寝ていた。
「よし!今がチャンス。永年の恨みここに張らして暮れようぞ!」
一度 美少女から転がって距離を取ると、勢いを着けて美少女顔目掛けて転がり始めた。
雄叫びは、あげたかったが。万が一声で起きられたら不味いので無言のまま転がり続ける。
「………」
「なっ!…クソ。間に合え」
寸前の所で、岩の角に額をぶつけ。ぶつけた反動で美少女の体を飛び越した。
飛び越した俺は、寝ている美少女を見なが
「何で? 何で俺の名前を知ってんだよ!」
あの瞬間、小声だが何故かハッキリと聴こえた声は、俺の名前を呼んでいた。
今すぐ、叩き起こして何故知っているのか問い詰めたいが我慢する。
若し此所で、叩き起こして問い詰めても答えないだろうし。何より体がない状態では、すぐに逃げられてしまう。
どうにか、心を静めていると
「ハクチュ」
可愛いくしゃみが聴こえてきた。一瞬誰のくしゃみかわからなかったが
「ハクチュ」
くしゃみは、目の前の美少女から聴こえてきた。
良く見ると、被っていたであろう薄手の毛布がずれていた。
俺は、起こさない様に慎重に転がりながら、ずれた毛布のをかけ直した。
「まっ。色々言いたいことや、聞きたい事はあるけど。先ずは体を取り戻すのが先だな」
よし!っと軽く気合いをいれてから、転がって奇妙なオブジェクトと化している胴体まで戻って眠りについた。
寝る前に見た美少女は、天使に見えた。
誤字、脱字、こうした方が良いよ。こうした方が読みやすいよ等色々なご意見ご感想募集中です。