ここは、天国?地獄?…それとも?…
2回目の投稿です。まだ不馴れな所がありますが。頑張っていきたいです。
薄暗い空間の中で、色々な事を考えていた。何故異世界にと飛ばされたのか?、何で殺されたのか?
色々な事を考えている内に、解った事は。
自分が、高校生だった事、ライトノベル好きなオタクだった事、異世界に飛ばされた原因が解らない事。最後に記憶の一部が無く、覚えていても虫食い状態であやふやな事だった。
色んな事を考えている間に、眠気が醒めた。
(俺も天国行けるかな?天使は可愛いんだろうな)
期待に胸を膨らませていた。
眼を開けると、周りにはお花畑が広がっており。羽を生やした天使が出迎えてくれるはずだったのだが…
眼を開けて最初に飛び込んできたのは、岩の天上。
ゆっくりと体を起こして周りを見渡すと、お花畑の花の代わりに無数の石ころや岩。
天使の代わりに出迎えてくれたのは、ムカデやクモ達。
「あれ~? ここ天国じゃなくて、まさかの地獄!」
頭を抱えて考える。自分は、異世界に来てすぐに死んだ哀れな子羊のはずである。だとすれば、神様がこんな哀れな子羊を地獄に送るはずがない。
「…いや、まだ天国に行く途中で起きてしまっただけだ!もう一度寝れば今度こそ天使が出迎えてくれるはずだ!」
自分自身に言い聞かせ、寝やすい様に場所を代え眠りについた。
それから、何回寝たのか解らないほど寝たが、何度眼を開けても変わらない光景。もういっその事地獄でも良いから誰か迎えに来てと思って、寝ること十数回来たのは相変わらずのムカデとクモ、後たまにコウモリやヘビ位だった。
「……迎えに来ないなら仕方ない此方から行くか」
ゆっくり起き上がり、服に着いた砂や乾いた血を落としながら取り合えず、出口と思わしき明るい方に歩いていく。
「うわ…森。いや樹海かよ」
出口を出てすぐは、木々が鬱蒼と生い茂り上を見ても空が見えないほど葉で覆われていた。
「樹海って…ここもしかして日本?帰ってきたの?」
ふと服を脱ぎお腹を見る、其所には引き裂かれた様な傷痕乾いた血が、ベッタリと着いていた。
「うん、無理これ死んでる」
一瞬もしかしたらと思ったぶんショックがでかかったが、このまま個々に居ても何も無いのでトボトボト森の中へ歩来はじめた。
数時間森の中を歩いているとふと何かを感じた。自分が呼ばれているような、其所に行かなくてはいけない様な。まるで、本能が其所に行けと言っているような感じだった。
「ようやく迎えが来たのか。さて天国か地獄か、天使か悪魔か…日本なら鬼か?… まっ、取り合えず行ってみますか」
本能に従って真っ直ぐに、其所に向かって歩いていった。
「ここは、天国だったか!」
今、目の前には天使がいた。いな、天使と見間違えるような美少女がいた。
まるで透きとうる様な、白い肌。腰まで伸びた髪は、黒というよりは、黒銀に近く光に当たると銀色の光を放つ。
体は、少し凹凸が少ないのが残念だが。引き締まっているが、それでいて女性らしいしなやかさを持った体付きをしていた。
俺は、息を凝らしてその裸を食い入るように草陰に隠れながら覗いていた。
…さて、何故俺がこんな美少女の裸を覗いていると言うと、本能に従って森の中を歩いていると微かに水音が聞こえ。「喉も乾いたし水でも飲むか」と向かったら見付けてしまったのである。美少女を。
「此所が、天国だと言うのは解ったが声が掛けづらい」
美少女の裸を十分 覗いていた俺は、そろそろこんな森の中じゃなく御花畑で、他の天使も見たいが、美少女は、気付く様子が全くない。
然り気無く偶然を装う演技力は、無いし。かといって堂々と声を掛ける勇気もなくどうするか悩んでいると、他にも美少女を見ている視線に気付かついた。
数は三つと少ないが、まるで襲うチャンスを窺っている様な、嫌な視線だった。
視線がした方に意識を集中させると、子供程の背丈をした生き物がいた。
「ゴブリン?…ゴブリンだよな、あれ」
その生き物は、緑色の肌に釣り上がった目ち細長い耳。良く、冒険物の小説や漫画、ゲームに出てくるゴブリンそっくりだった。
ゴブリンは、美少女が服を取りに行ったのをチャンスと見たのか、一斉に美少女に向けて走り出した。
「危ない!其所から逃げろー!!」
大声を出しながらゴブリンに向かって走り出す。美少女が大声を出した俺をみて驚いた顔をするが、直ぐに横を向きゴブリンの方を見る。
ゴブリンは、急に出てきた俺に驚いたのか脚を止めてどうするか悩んでいるようだった。
(よし此で美少女が逃げれば、俺も逃げられる)
ゴブリンに向かっては、いるが。相手は、良く見ると剣を持っていた。それに、数も向こうの方が多いい、戦えば直ぐに負けるだろう。なので驚かして美少女が逃げる時間稼ぎをしたのだ。
(そろそろ逃げたかな?)
これ以上近付くと自分が逃げられない可能性が出てきたので、引き換えそうとして美少女が、逃げたのを確認仕様としたとき、ゴブリンの胸に一本の矢が刺さった。
「ギャアアァァァー!」
と、物凄い悲鳴を上げて倒れるゴブリンを見ながら、残ったらゴブリンと俺は、恐る恐る矢が飛んできた方を見た。
「悪魔だ、…悪魔が入る」
其所には、弓を構え全身からどす黒いオーラを出した美少女がいた。
美少女は、弓に矢をつがえると一瞬にして放った。矢は、真っ直ぐゴブリンの顔に吸い込まれる様に命中した。
「…」
二匹目のゴブリンは、悲鳴をあげずにその場に崩れ落ちる。
そこで矢が尽きたのか、美少女は、服の上に置いてあった剣を取ると此方に向かってきた。
「俺は、人間だよ。覗きはしてたけど人間だよゴブリンじゃないよ」
余りの、恐さに覗きの事を言ってしまったが。必死に人間アピールをする。もしかしたら相手は、恐怖の余り混乱して俺までゴブリンに見えているのかも知れない。
「ゴギャギャ、ゴギャ。ギャギャガ、ゴギャガゴガ」
何故か、隣に来た最後のゴブリンが俺の真似をしていつの間にか土下座をしながら叫んでいた。その眼には恐怖が浮かんでいた。
俺は、何故かこのゴブリンに親近感を覚えていた。多分ゴブリン達も、美少女を見付けて見惚れてしまったのだろう。
ただ、自分達は醜いゴブリン普通に声を掛けても逃げられるのが落ちだ。なら、いっそのこと怖がられても良いからもっと近くで見たい、一緒に居たいと思ったのだろう。
ゴブリンは、見られて入るのに気付いたのか。俺の眼を真っ直ぐにに見詰め何か悟ったのかただ頷いた。
直後「ザッアッ」と地面を踏み締める音がすぐ近くでした。
ビクッ!!と震えながら顔をあげると満面の笑みに隠しきれない憤怒を出した美少女がいた。
余りの、恐怖に隣にいたゴブリンに抱き付くとゴブリンも恐かったのか同じように抱き付いてきた。
「覗いたことは、謝ります。何でもしますから命だけは!」
「グギャーグガ、グギャングギャギャン!」
ゴブリンと一緒に命乞いをすると。
「そう、何でもするの?」
まるでハープの音色の様な心に優しく響く声がした。
俺とゴブリンは、美少女の顔を見た。美少女は、聞こえていないと思ったのか、今度は、ゆっくりはっきり
「何でもするの」
間違いないこの心に優しく響く声は、目の前の美少女の声だった。
俺とゴブリンは、壊れた機械の様になんども頷いた。
「だったら、死んで」
悲鳴をあげる暇なく、俺とゴブリンのクビから上が空に飛んだ。
意識が無くなるまでの数秒間、グルングルン廻る視界の中で俺は、思った。
「此所は、天使みたいな悪魔がいる。天国でも無く地獄でも無い…現実だと」
誤字、脱字、こうした方が読みやすいよ。此所は、直した方が良いよなど色々なご意見募集中です。
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