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ばれた正体

19話目です

俺は、ギリギリの所で。待ち合わせの時間に間に合った。

「ギリギリセーフ!、危なかった!」

全力で走り続けた俺を見ながら、シロが小さく呟く。

「…おしい」

「おしいってクロ、何を考えてた?」

「ん、罰の方法」

「間に合って良かった…因みに罰って何?」

「かき氷」

「………それは、不味そう。色んな意味で」

俺は、間に合った事に心から安堵した。因みに此所に来る前に無斬りと龍喰らいをマジックバックに容れに、宿に帰っていた。

(まあ、ギルドマスターからのお誘いだからな。問題は起き無いだろうけど万が一が有るからな)

俺はそっとクロの、斜め前に立ちいざと言うときクロの盾になれる用にした。そして、そのまま冒険者ギルドの扉を開けた。

「ようこそ、クロさんに変た…シロさん。私がここのギルドマスターをしてます、イザナギ・サクヤと言います」

俺は、ギルドマスターと名乗った。イザナギ・サクヤの事をまじまじ見た。

(口調と雰囲気は、大人っぽいけど少女か。それも兎人…意外と見た目可愛い系の人だな。でも、確かイザナギって男の神様だったよな?。ごついタイプの人だと思ってたよ)

俺の予想を裏切り、イザナギ・サクヤはかなり可愛い系の人だった。

ピンと上を向いている、薄いピンク色の耳に。ちょこっとだけ見えている、丸っぽい尻尾。

伸長は、俺よりちょっと低く156㎝くらいだった。俺が何か言うより先に、俺とクロの手を握ると。

「此方にどうぞ」

と行って、ギルドの奥に連れてかれる。職員らしき人が何人か止めようとしていたが、全部一睨みで追い返していた。

(大丈夫だよね?、この兎人)

俺が、どうするか悩んでる間にギルドマスター室と書かれた部屋に入れられた。

「ふー、此所なら問題なし!」

イザナギ・サクヤがそう言いながら。さっきの大人っぽい雰囲気をガラリと変え子供っぽくなると。

「あらてめてよろしく♪、クロに変た…シロ。僕がここのギルドマスターで、いちをこの街最強の冒険者だよ」

笑顔のどや顔で言う。

「…さっきとキャラ違いすぎませんか?」

俺の質問にたいし、イザナギ・サクヤは一度大きく頷くと。

「いやー、ギルマスってギルドの顔だからね。皆の前では大人っぽく振る舞えって、スサとツッキーが五月蝿いんだよね…だから、したしい人の前ぐらい気楽にいかせてよ」

「したしいって、俺達初対面でしょ?、後スサとツッキーって誰ですか?」

俺が言うと。粒羅な目をパチクリさせた後、笑いながら。

「そっか初対面だっけ!。テラ姉に色々聞かされてたから忘れてたよ。

じゃあこう言えば良いかな?、君達の正体を知ってるよ」

俺は、正体の部分で既に無斬りと龍喰らいを、マジックバックから出そうとしたが。

「……」

いつの間にか、無言で一人の人物がクロの後ろに現れた。

「くそ!」

クロの後ろに現れた人物は、クロにかなり接近しており。俺の手持ちの武器ではクロを巻き込む恐れがあった。

俺がどうするか考えるより先に。

「大丈夫」

クロが言うと同時に、床から何か大きな黒い牙が出て現れた人物を食らう。

「うわー。クロって無詠唱使えるんだ!。凄い!」

イザナギ・サクヤが、拍手をしながら言う。直後食われた人物がクロに向かって何かを投げた。

クロが咄嗟に短剣で切ると中から粉が出てきて、クロを襲う。

「クロ!」

俺が叫んで近付こうとすると。

「大丈夫。ただ魔力が上手く扱えない…ごめん、魔法が使えない」

クロが申し訳なさそうに言う。

俺が急いで振り返り無斬りと龍喰らいを構えた時には、いつの間にかさっきの人物と同じ姿の、五人の人物がイザナギ・サクヤを守る様に立っていた。

(こいつら、クロを…俺の大事な人を襲ったな!)

俺の中で殺意が爆発的に膨れ上がる。

「お前ら殺すわ」

「殺すって、うん。殺せるならどうぞ、変た…シロ」

(こいつわざと間違えてるな。突っ込むのめんどいから突っ込まなかったけど!)

イザナギ・サクヤは、まるで玩具を貰った。子供の様な笑みで答えた。

俺はイザナギ・サクヤを警戒しながら、一度クロの方を見る。クロの方に敵がいないのを確認し白狐のお面を被ると。俺は、イザナギ・サクヤに斬りかかった。

「うん、もっと頑張って♪、変た…シロ」

(くそ、何でこいつら減らないんだ?)

最初こそ、俺が優勢だったが。いくら斬っても敵の人数が減らなかった。

(くそ、人形だからか!)

最初に龍喰らいで斬った瞬間、血肉では無く木屑が飛び散った。疑問に思った俺に、すぐクロが答えてくれた。

「シロ、イザナギ・サクヤは人形使い。相手は全部人形」

俺は、シロが言いたい事が解った。

(人形使いなら、人形が無くなるか。魔力が無くなれば良いって事だな)

そう思い破壊し続けて既に、かなりの時間が絶っていたが人形の数は減らなかった。

何度か直接イザナギ・サクヤを狙おうとしたが、その度に相手はイザナギ・サクヤに向け弓矢を構えている,クロに襲い掛かろうとする。

「イザナギ・サクヤお前どんだけ魔力あんだよ」

俺が五人の人形を相手にしながら聴くと。

「このペースで行けば、後二日は持つかな?」

俺は、それを聞いて、一気に勝負に出る。これ以上時間をかければ、ギルドの他の冒険者も来るかも知れないからだ。

「俺の魔力と命をやる、替わりに敵を、喰らい千切れ」

俺が叫ぶと同時に、龍喰らいの刃が赤黒く染まる。

「えっ?…それは、不味いよ!」

イザナギ・サクヤが焦った様に言うが、今の俺には関係無かった。

俺は、赤黒く染まった龍喰らいを振るい。一瞬で5人の人形を喰い散らかすと、龍喰らいをイザナギ・サクヤに向け投げる。

そして、龍喰らいを交わしても。すぐに無斬りで斬れる様に少し遅れて龍喰らいの後を追い掛ける。

「それまでです~。【動かないで】下さいな~」

変に語尾が伸びた声が、聴こえると身体が動かなくなる。

「ふー!、危なかったよ。ありがとテラ姉」

龍喰らいを、今までとは違う人形を使い防いだイザナギ・サクヤが汗を拭きなが人形の後ろから出てきた。

(何が起きた?、それよりクロは、クロは大丈夫なのか!)

唯一動く眼で様子を探る。

(見えた…ちっ、イザナギ・サクヤともう一人が邪魔でクロが見えない!)

イザナギ・サクヤが龍喰らいを防ぐ為に出した、大きな盾を構えたゴーレムの様な人形の盾に僅かに映る様子を、俺は食い入る様に見る。

俺が、食い入る様に見ている間も、イザナギ・サクヤとテラ姉と呼ばれたで有ろう人物が話していた。

「は~、サクヤちゃんの悪い癖や~。ちゃんと事情説明しなかったんやろ~。後でスー君とツーちゃんに怒って貰うかからな~」

「えっ!、それは嫌だよ。だってスサとツッキー本気で怒るんだもん」

「だからこそ~、怒って貰うの~。もし、今回私がいなかったらサクヤちゃん死んでたよ~」

「死んでたって…確かに危なかったけど、大丈夫だよ。僕のゴーレムも壊れて無いしね♪」

そう言って、ゴーレムの盾に触れた途端。ゴーレムが盾ごと粉々に砕け散った。それと同時に盾に刺さっていた龍喰らいが、地面に落ちた。

「………」

「ほらな~、あのままやったら斬られてたよ~」

信じられなかったのか。暫くの間イザナギ・サクヤは、固まったままだった。

俺は、ずっと考えていた。ばらばらになった、盾の欠片には倒れているクロが写っていた。怪我は無いようだが、さっきからピクリとも動かない、俺と同様動けないなら良いがもしそうじゃ無かったら。

(また、大事な人を失うのか?)

俺の中で声がした。

(また、お前は守れないのか?)

俺の中の声は、どんどん大きくなっていく。

(また、あの時の様に喪ってから気付くのか?)

俺の中で山賊を殺した時の様に何かが変わっる。

(失うのが嫌なら、憎め、恨め、殺せ。………なら今殺せ)

聞こえなかったら所があったが、もうどうでも良かった。

「【動け】」

言った直後身体が動く、俺はその瞬間振り返り。殺す二人に向かって無斬りを振るう。

「【止まれ】~」

テラ姉と呼ばれていた。耳の部分と背中に鳥の羽を生やした女性が叫ぶ。

(こいつか!)

止まれとは言われた瞬間、身体と無斬りが止まるが。

「くっ!【我が名に命じ此所に来たれ、銀の身体と鋼の意思をもつ者よ…銀の騎士(シルバーナイト)】」

イザナギ・サクヤが呪文を叫と。二人の前に、銀色の甲冑を着込み。銀色の盾と剣を構えた騎士が一人出てきた。直後その騎士を、いまだに赤黒く染まった龍喰らいが襲う。

(あの言葉は、眼で見た物限定か)

無斬りで斬りかかる際に、鎖を引いて死角になる位置から龍喰らいを、襲わせた結果。龍喰らいは、止まらずに襲った。俺は、そこから眼で見た物限定と仮定して動く。

いつの間にか身体が動く様になっていた。すぐさま今だ壊れたままのゴーレムのもとまで行き、その破片をさらに踏みつけ粉にする。

テラ姉と呼ばれてた、鳥の羽を生やした女が何か言うのを感じた瞬間。粉を地面に叩きつけた。

「【眠りな】さい~…!、え~!?」

(眠くならない。やっぱり、眼で見た物か)

粉を叩きつけた際勢い良く舞った粉に身体を、見えない様に隠していた。

俺は、銀の騎士(シルバーナイト)の盾に遮られ、いまだに喰らいつこうと激しく火花を散らしている龍喰らいを、鎖で引き戻す。

無斬りと龍喰らいを両手にもち俺は叫んだ。

「必ず殺す・・・・の為にもな」

何て叫んだのか、自分では解らなかった。


「いま、僕の聞き間違えかな?・・・・って言わなかったかい」

「そうね~、確かに言ったね~〔いもうと〕って」

「クロ…な訳無いから、でも彼って妹いたっけ?」

「知らないけど~、このままだと私たちか~彼のどっちかが死ぬね~」

「残念だけど、僕はここで死ぬわけにはいかないね」

「なら~、殺すの~」

「こうなったのは、僕のせいだからね。出来れば殺したくないけど…多分無理だね」

二人が自分の使える最上級魔法の呪文を唱え始めた。


























「シロ…だめ」

今だ身体が動かないクロが、叫ぶ。


誤字、脱字、こうした方が良いよ等。色々なご意見、ご感想お待ちしております。

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