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第二形態



 「勝った……?」


 目の前には胴体と下半身の二つに分かれたフェルメの体。その光景にコナー以外の全員が喜びの声をあげた。


 「コナーどうしたの?もっと喜びなよ!」


 「……いや、こんなものなのかなって……」


 フェルメを斬ったコナーだけが感じた違和感。今日に至るまで生き物を何度も斬り殺してきた。どんな生き物にも斬る際は筋肉などが抵抗して斬りにくいのだが、フェルメにはそれがなかった……。


 「フ……フフ……アハハハハ!まさか、この僕が追い込まれるなんてね、驚いたよ。」


 まだ生きている可能性はある……そう、誰もが警戒していたフェルメの陽気な笑いにコナーたちは呆気にとられていた。


 「なぁ、コナー・エイベル。君は知っているかラスボスのお約束ってやつを。」


 フェルメがそう言うと、空が一瞬で暗くなり、フェルメの体が「メキメキ」と音を立てながら増長していった。増長するフェルメの体に急ぎ全員で攻撃を仕掛けるも、既に全てを出し尽くしたコナーたちの攻撃では傷すらつけられず、ただ見ていることしかできなかった。


 「嘘……だろ……」


 フェルメの体はみるみると巨大になり、建物は次第に耐えられなくなり崩落を始めた。


 「みんな外に出ろ!」


 疲労しきった体にムチを打ち、壁を壊しながら外へと向かった。


 外へ出ると、そこは見慣れた土地でコナーたちの故郷から、そう離れていない草原の上だった。


 フェルメの城【テネーブル】はフェルメの膨大な闇の魔力により空間が歪められ、触れるどころか視認することすらできず、巨大な建築物にも関わらず今日まで誰にも見つかることがなかった。


 コナーたちが崩壊した城の様子を見るため振り返ると。依然、フェルメの体の増長は止まっておらず、巨大な人間の足のようなものだけを視認することができた。


 「なぁコナー……お前あれに勝てると思うか?」


 「バカ言うな、万全の状態でも勝てる訳無い……。」


 体の増長が止まり、ゆっくりと巨体が起き上がった。三十メートルはあるであろう巨人。片手には燃え盛る巨大な剣を持ちコナーたちを見下ろしている。


 「さぁ、第二ラウンドだコナー・エイベル。」


 絶望的なこの状況。諦めかけたコナーたちとは反対にチャクは笑っていた。


 「下を向くな、むしろ上を見てみろ。こんな強大な魔力を垂れ流してたんだ、アイツらが来る!」


 チャクの言葉通り、上空を見上げると一匹?の巨大……どころではない白く綺麗で恐ろしい巨鳥が現れ、フェルメの背中を強襲し膝をつかせた。


 「ぐっ……」


 膝をついた隙を見て巨鳥は人間の女の姿に変わりチャクの元へと降り立った。


 「助かったぞガブル!いいタイミングだ。」 


 チャクにガブルと呼ばれる巨鳥はチャクの口を塞ぐように手を叩きつけた。


 「お久しぶりですチャク。随分と、か弱くなられましたね。」


 ガブルは口を塞ぐと同時に体内を巡るチャクの魔力を空気に乗せてチャクへと返した。


 「ようやく……ようやくだ!」


 チャクの体に魔力が戻るのをコナーたちも感じとった。


 「コナーさん。あなたたちの旅については私も聞いています。ここからは私たちに任せて、私の眷属に乗り避難をしてください。」


 コナーたちはガブルの言葉に従い、上空から現れた巨大な鳥の背に乗った。


 「コナー・エイベル……いや、なんでもない。安全な場所から儂の全力を見ているといい!腰を抜かすでないぞ!」


 チャクはそう言うと巨大な黄金の龍に姿を変えフェルメへと向かっていった。


 「ごめんなさいね。彼、素直じゃないの。」


 ガブルはそう言って笑顔を見せると、巨鳥の姿へと戻り飛び立った。


 「コナー……」


 「……大丈夫だよクロ。俺たちはチャクさんを信じて早く避難しよう。」


 コナーたちは巨大な鳥に頼み、遠くへと飛んでもらった、


 


 


 


 

 

 

 

 

  


 

 

 

 


 

 

  


 


 


 


 

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