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余命60年の私と余命8億年の君  作者: とりもち
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チーム名会議


サッカーの本番まであと3日。

練習も恙無く進行しているし、万事問題なし。


……と言いたいところだけど、1つだけ問題が発覚した。

チーム名が決まってない。


向こうのサッカーサークルはちゃんと名前がある。

サッカーサークル『フルークツォイク』

表記は確か筆記体。

ドイツ語で飛行機を意味するらしい。

格好いいし、羨ましい。

私たちにも格好いい名前がほしい。


「なので今日はチーム名を決めます!」

アパートのメンバー大集合。

雛乃とメイドさんたちには候補の中から投票してもらいます。


「はい!では私から!」

フランが手を挙げたてフリップを掲げる。

『ずっとも軍団』

フリップにはそう書かれてあった。


「めっちゃ可愛い!

 私たちはずっと友達だよ。フラン。

 決定でいいよね??」

フランを抱きしめながら言う。


「うーん、もっと格好いい感じの方がよくないか?」

小鳥に反対された。

みんなもちょっと困った顔をしてる。

私はフランの可愛さが出てて良いと思うけどな。


「じゃあ次はあたしな。」

小鳥がフリップを掲げる。

『フランちゃん軍団』

そこにはそう書いてあった。

「みんなのチームなので、他の名前がいいです。」

そしてフランに断られていてた。


「全く小鳥は。次、めぐるちゃん。」

さてと、めぐるちゃんが発表してる間に名前変えないと。

「わ、小鳥!待って!」

消そうとしたのに小鳥にフリップを取られた。


『完璧!最強!最可愛い!

 大天使フランとその仲間たち!』


「お嬢様……それはちょっと私でも恥ずかしいです……」

「……ごめん」


フリップにばってんをつけられた。

候補から除外されてしまった。

フランの可愛さを押し出したかったのに……。


「うぅ……じゃあめぐるちゃん、どうぞ。

 ……めぐるちゃん?」

めぐるちゃんを見るとフリップを書き直そうとしてる。

小鳥がそれを横から覗いて絶句してる。

なに?こわいんだけど。


「……見たほうが早いか。ほれ。」

小鳥がめぐるちゃんのフリップを掲げた。


『優しい!耽美!かっこいい!

 王子様と7人の騎士団!』


「……」

私は無言でめぐるちゃんのフリップにばってんをつける。

ごめん、フラン。

これは確かに恥ずかしい。


「つぎはわたし」

みゆちゃんがフリップを掲げる。


『わたしのかわいいかのじょたち』


「げんみつにいうとすこしちがうけど」

みゆちゃんはそう付け足した。


「ずっとも軍団にしよっか!」

「うん、それがいいな!」


不満そうなみゆちゃんの頭を撫でて、機嫌をなおす。

私たちのチーム名は『ずっとも軍団』となった。


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