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余命60年の私と余命8億年の君  作者: とりもち
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合流とカラオケ親睦会


「大丈夫か!?」

お店の近くについたことを連絡すると、小鳥が飛び出してきた。

「うん、大丈夫だよ。

 またみゆちゃんが助けてくれたんだ。」

そう言うと小鳥は心の底からほっとした顔をした。


「悪い。本当はあたしが行ければ良かったんだけど……」

すごく申しわけなさそうな顔をしてる。

「いいよいいよ、雛乃のためだもん。」

雛乃の身に危険が及ぶ可能性があるなら仕方ない。

まあ小鳥が守ってくれるならちょっと嬉しいけど。


「ほら、みんな待ってるんでしょ?

 早く行こうよ」

「私もカラオケ楽しみです!

 小鳥お姉様!早く行きましょう?」

小鳥の手を引いてカラオケへ。

このみちゃんについてはまた後で聞くことにしよう。


「フランちゃん!おかえり!!」

「『しんいり』も久しぶり〜。私のこと覚えてる?」

「フランちゃん、早く歌って!

 フランちゃんの可愛い歌声聴かせて!

 フランちゃん!フランちゃん!

 可愛い!!宇宙一可愛い!!」 


部屋に入ると知ってる顔が出迎えてくれた

短い間だったけど、同僚だった3人だ。

1人、前よりもやばくなってるけど。


「うん、ちゃんと覚えてるよ。

 途中からの合流になってごめんね。」

最初にフランに声をかけたのが『いちごう』さん。

私に声を掛けたのが『ニッキ』さん。

ヤバそうな人が『さんさん』さん。


「いいよいいよ!メンバー集めお疲れさま!」

「早く歌って〜」


リモコンを渡されて曲を選ぶ。

何を歌おっかな。


「お嬢様お嬢様!一緒に!歌いたいです!」

「フランは歌いたい曲ある?決めていいよ。」


リモコンを渡すと、フランはカップルが歌うような甘々のデュエット曲を送信した。

ちょっと前に流行った曲。

多分歌えるけどちょっと恥ずかしいかも……。


「お嬢様!はい!」

フランがニコニコでマイクを渡してくる。

でもフランとならいいかな。

私はマイクを握った。


「大好きな君と一緒なら……♪」

「ずっと幸せ♪」


2人で歌うと、みんなは手拍子を送ってくれた。

フランが私の手を握る。

さすがに顔が赤くなってしまう。

すっごく照れる。


ふと横を見るとフランは私の顔を見つめていた。

目が合うと満面の笑みを浮かべる。

可愛すぎる……。


もう歌うのを辞めて抱きしめたい。

そんな気持ちをどうにか抑えて歌う。


「「いつまでも一緒に♪」」

ラスサビを2人で歌いきったところで限界が来た。

点数を見てる余裕なんてなかった。


「ごめん、ちょっとお花摘んでくるね。」

1人でスタスタとトイレに向かう。

携帯を取り出し、めぐるちゃんにメッセージを送る。


『フランかわいすぎる。

 ほんとにやばい。

 あとでめっちゃ自慢する。

 助けて。フランがかわいすぎる。』


それだけ送ると、少しだけ落ち着いた。

私は部屋に戻った。


「お嬢様。座って座って。」

フランに促されて席につく。

私の膝の上にフランは座り込んだ。


「お嬢様。私のこと可愛いって思ってますよね?」

小さい声でフランが囁く。

腕輪があるから、私がフランをどう思っているかは筒抜けだ。

「うん、さっきかわいすぎて死ぬかと思ったよ。」

そう言うとフランはきゃーって小さく鳴いた。


「フランちゃん、次わたしと歌って〜」

「その次は私とお願い!」


メイドさんたちにせがまれてフランは歌い続ける。


「しんいり〜。しんいりも一緒に歌お〜。」

メイドさんの1人が肩を組んできた。

こういうノリはよく分からないけど、肩を組んで返す。

「良いね〜。

 フランちゃんに負けないくらい甘いの歌おうぜ〜。」

メイドさんがポチポチとリモコンを弄る。

さっきフランと歌った激甘のデュエット曲。


みんなで順番に甘々のデュエット曲を歌い続ける。

ひたすらに甘ったるい空間。


「ねえ小鳥。一緒に歌おうよ。」

メイドさんたちとも歌い終わって、あとは小鳥とだけ。

「えー、お前とはやだよ。恥ずかしい。」

そういって小鳥は断った。

せっかく皆と歌ってるのに。

あ、そうだ。


「ニッキちゃん、ちょっと眼鏡貸して。」

「なんで?でもいいよ~。」


眼鏡を掛けた子から少しだけ眼鏡を借りる。


「ねえ小鳥?一緒に歌お?」

「お前、それは反則だろ……」

「歌わないと眼鏡外さないよ。」


そう言うと渋々小鳥はデュエット曲に応じてくれた。


「大好きな君と一緒なら♪はい!小鳥!」

「……すっごく幸せー……♪」


めっちゃ照れてて可愛い。

さっきのフランの真似をして手を握ってみる。

ぶん、と手を振って振り払われた。


(つれないなー……)

顔を見たら目を逸らされた。

まあでも耳が赤いから良しとしよう。

その反応が見れただけで満足だ。


「小鳥さん!次は私と!」

「しょうがねえな……」


メイドの『いちごう』さんに誘われてまた小鳥が歌い始める。

その顔はもう赤くなかった。


もう甘い曲を歌うのに慣れたのかな。

それとも、私と歌うのが恥ずかしかったとか……?


「お嬢様?どうしましたか?顔赤いです。」


フランに言われて私も顔が赤くなっていることに気付く。

いや、そんなことはないはず。

首を振って考えついた邪念を消す。


「ううん、なんでもないよ。

 あとでもう1回歌お?フラン。」

「はい!勿論です!」


みんなで歌って、騒いで。

解散する頃にはこのみちゃんのことも頭から抜けていた。


そんな、普通の楽しい1日になった。


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