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余命60年の私と余命8億年の君  作者: とりもち
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3人のお泊り会


「そういえば、雛乃に飲み会しよって誘われた。」

「駄目。」

「駄目です。」


2人に完全に拒否されてしまった。


「酔ったところをお持ち帰りされちゃうかもだもんね」

「お嬢様が雛乃お姉様を連れて山に入ることを心配してます。」

「絶対に雛乃と飲むなよ。

 雛乃はお前のこと見捨てられないだろうし。」


そこまで警戒するか。

でも前は1人で飲みすぎたのが原因だし。

飲む量さえ気をつければ、大丈夫だと思うけどな。


「ねえ、今日は自分の限界探ってみてもいい?」

前の時と違って、今日は2人が居る。

私が暴走してもなんとかなるはず。


「お酒は身体に悪いですし、できれば控えていただきたいのですが……」

フランは酔うことだけじゃなくて、身体への悪影響も考えてくれている。


「でもこれから飲まなきゃって機会もあるかもだよ。

 限界を知るのは悪くないと思うな。」

むぅ、口を尖らせるフラン。

フランの説得についてはうまくいったみたい。


「小鳥はどう?」

「うーん……」


小鳥はまだ少しだけ迷ってた。

でも最後は観念してくれた。


「あたし達に内緒で飲まれてもだしな……。

 いいよ、今日は特別に許してやるよ。」

「ありがと、2人とも。

 じゃあ今日はよろしくね。」


こっそり買ってきていた梅酒を出す。

今日はこれで限界を探ろう。


「前の時はどれくらい飲めたんだ?」

「それが分からないんだよね。

 目が覚めた時にはフランが片付けてくれてたから。」

「お部屋の中、悲惨な状態になってましたよ。

 片付けるの大変でした。」


私が目覚める前、そんなことになってたのか……。

酔ってる時の罪がまた1つ増えてしまった。


「ま、まあとりあえず今日は頑張るよ!

 2人も応援してね!」


梅酒を炭酸水で割る。

ちょっとだけ緊張する。

でも2人が居るから大丈夫だよね。


もし私がちゃんと飲めるなら、小鳥や雛乃と晩酌したい。

居酒屋でお酒飲みながら愚痴とか恋バナがしたい。

私の憧れる楽しい大人の世界。

そのためにも私はお酒を飲んでも大丈夫だって証明する。


私は意を決して一杯目を飲んだ。


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