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余命60年の私と余命8億年の君  作者: とりもち
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キャンプギアショッピング


「ひゃー。」

「おー!すごいな!」


鈴に連れられてキャンプ用品店。

そこはかっこいいもので溢れていた。

入った途端に目に入ったステンレス製の銀色の食器。

ああもうこの無骨さがかっこいい。

フランもそのかっこよさに目をキラキラと輝かせていた。


「へへへ。かっけえよなー!

 まったく、このみも来りゃいいのにさー。」


ふんふーんと笑いながら、鈴が先に進む。

と思ったら足を止めた。


「ね!見て!見て!かっけえ!」

「うわ!ほんとだ!かっけえ!」


鈴に手招きされた先、小鳥もショーケースに釘付けになった。

その目線の先にはごちゃごちゃとした多機能ナイフの群れ。

まったく、小鳥も鈴も子どもだなぁ。

こんなのちょっと格好良くて便利そうなだけじゃないか。

そう、ちょっとかっこいいだけで……。


「うわ、見て!こっち20も機能があるよ!」

「わ!ほんとですね!

 すごくかっこいいです!

 これは絶対に買いですね!」

「だね!わ!見てみて!すごい!

 定規もついてるんだって!」


いや、見るほどかっこいいな。

小鳥がざわつくのも分かった。

なんていう便利さ。

これ一本あればなんでもできるじゃないか。


「小鳥、これ一本あれば他のもの要らないよ?

 一緒に買おうよ。」


小鳥はミニマリスト。

必要なもの以外は買わない主義だ。

でもこれひとつあれば、なんでもできる。

買わない手はないだろう。


「そうだな、よし。買うわ。」

小鳥はそう言ってくれた。

「やった!絶対キャンプで使おうね!」

ふふふ。これで私も使える。

楽しみだな。

あんなかっこいいの有ったら、キャンプ超楽しいじゃん。

「兄弟、俺も一枚噛ませろよ。」

「小鳥お姉様、私もお金だします。」

鈴とフランも買うのに賛成してくれた。

4人で買えばあんまり高くもならない。

さっそくいい買い物だ。


十徳ナイフを買うのはあとに回すとして。

次のコーナーへ。

あと買わなきゃなキャンプギアというと、テントかな。

テントは奥の方に色々あるらしい。

でもその前にまた私の目は他のものに奪われた。


「ねえ!焚き火台だって!」


焚き火台。

これがあれば皆で火を囲んで星を見上げられる。

最高だ。

絶対に欲しい。


小鳥の裾を引っ張って買いたいとアピール。

これは絶対に必須。

絶対に必須なのだ。


「おー、確かにいいな。焚き火かー。」

「でしょ!これも絶対必要だよね!」


ふふふ、小鳥にも好感触。

勝ったな。

これも買うものリストに入れよう。

そう思った時、ひとり小さく唸るものがいた。


「うーん、でもこれは要るかー?」

鈴はそうやって首を傾げた。

え、なんで……?

鈴はこういうロマンを解する人間じゃなかったの……?

おかしい。

私の知ってる鈴はそんなこと言わない。

本物の鈴を返せ。

そう言おうと思った時だった。

「どうせならさ……。

 かまど、自分で作りたくないか……?」

にやりと鈴はそう言って笑った。

「「……っ!」」

その言葉に、私も小鳥も言葉を失った。

そんな手があるのか。

みんなで作ったかまどの上で燃える火を眺める。

そっちの方がよっぽどロマンじゃないか。


「鈴お姉様、さすがです。」

「へへ、よせやい。」


フランが鈴の手を握って褒め称えた。

いや、これはそれくらいに素晴らしいアイデアだ。

私からも賞賛を送ろう。


「鈴、君と友達で良かった。」

「ああ、やっぱりお前は最高だよ。」


小鳥も私の言葉に続いた。

それくらいに鈴のアイデアは完璧だったのだ。

焚き火台は不要。

ふふふ……自作のかまど……。

楽しみ……。


「ふふ、では次ですね。

 テント探しましょう?」

「おー!」


フランの言葉に続いてまた場所移動。

道中、灯油ランタンやおっきな懐中電灯に釘付けになったりしたが無事にテントの売り場までたどり着いた。


「テントはどういうのにする?

 4人だし中くらいのか?」

「別の機会で使うかもだし、大っきいのにしない?」

「それもそうだな。」


テントはものすごくあっさりと決まった。

今回は4人だけど、次はみゆちゃんも誘うかもだしね。

ちょっと大きめにしておきます。

ということで約八万円のツールーム?って呼ばれるテント。

ひとり頭約二万円ならぎりぎり大丈夫だ。


さて、ここからはもう戻りながら買いたいと思ったものをどんどん買うだけ。

あとはもう消化試合みたいなものだ。


(あ、でも……。)


「ねぇ。」

「なぁ。」


小鳥と声がかぶった。

もしかしたら考えてることは同じかもしれない。


「先にいいよ。」

「さんきゅ。」


小鳥はこほんとひとつ咳払い。

そして私が考えたことと同じことを言った。


「なあ、凧とフリスビーも探しに行こうぜ。」


もちろん大賛成した。

私もキャンプで使う玩具買いたかったからね!

さすが小鳥だ!


それからみんなでうろうろと色んなものを買いに行った。

キャンプギア以外のものもたくさん買って、みんなホクホクとしてその日は解散。


キャンプは来週の土曜日。

まだ相当先なのに、私たちはもうテンションが最高潮になっていた。


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