みゆちゃんとの合流
みゆちゃんとの合流はお昼のちょっと前の予定。
合流してから皆で海遊び。
皆の水着姿が見れるぜ。ぐへへ。
「お嬢様、はしたない顔をしてます。」
「え、ほんと?あぶない。」
気を引き締めてフランと手を繋ぐ。
ここは那覇市の国際通り。
みゆちゃんとの待ち合わせ場所だ。
待ち合わせ時刻は11時。
今は10時だからまだ少し余裕がある。
今はみんなでお買い物中だ。
「先輩たちはアロハ着ないんですか?
楽しいですよ!」
後ろからそんな声が聞こえた。
このみちゃんが小鳥にアロハをPRしているらしい。
「あたしは服にあんまり拘りないからな。
それに嵩張るものあんまり買いたくないんだよ。」
「でも絶対かっこいいし似合いますよ!
めぐるちゃんもそう思うよ……めぐるちゃん?」
このみちゃんが呆けた声を出した。
後ろを振り向くと、めぐるちゃんと鈴が居ない。
「め、めぐるちゃん!?」
慌てて辺りを見回す。
すると近くのお店から鈴と出てきた。
手には大きな袋。
「めぐるちゃん、急に居なくなって心配したよ。」
「ごめんなさい。でも……はいこれ!」
めぐるちゃんが手に持った袋から何かを取り出した。
それは私と小鳥、それにフラン用のアロハ服。
「絶対似合うと思ったので買ってきました!」
……さすがめぐるちゃん、行動が早い。
エッチなコスプレなら突き返すけど、まあアロハだしいいか。
ちょっと人通りの少ないところへ避難。
羽織っていたシャツを脱いでアロハを代わりに着る。
なんだか涼しくなった気がする。
「お嬢様。よくお似合いですよ。
お写真よろしいでしょうか?」
フランに向かってピース。
カシャリと1枚撮ってくれた。
続いて小鳥とフランもアロハ服。
小鳥は当然ながらよく似合う。
半袖のアロハ服。
小鳥が着ると、モデルさんがバカンスに来てるようだ。
「むぅ。さすがにちょっと変ですね……。」
フランはそう言って頬を膨らませた。
ズボンが執事服で、Yシャツの上から羽織ったアロハはアンバランス。
ああでもそのアンバランス感も可愛い。
しかも長袖のアロハは少し袖が余っていた。
愛おしい。
萌え袖、すごくかわいい。
「鈴お姉様、わざとですね。」
「たまには崩れてるフランちゃんも見たいなって。
めっちゃかわいいよ!」
少しむすっとした顔のフラン。
頭を撫でて可愛いと褒める。
「まぁ、たまにはいいでしょう。
お嬢様と一緒に写真とってください。」
二人で写真を撮る。
すぐにフランは上機嫌に戻った。
「おねえさんたち、みっけた」
そんなとき、聞き覚えのある声がした。
こちらを見る小さな影。
可愛いリュックサックを背負ったみゆちゃんがそこにいた。
「えへへ。おまたせしました。」
私たちに向かってぺこりと頭を下げるみゆちゃん。
その後ろには大家さん。
みゆちゃんの頭を撫でながら、大家さんもぺこりと頭を下げてくれた。
「ごめんね、みゆを宜しく頼んだよ。」
「いえいえ、こちらこそありがとうございます。
責任持って預からせていただきます。」
小鳥がみゆちゃんの手を取って引き取った。
のんびりと歩いていく大家さん。
みゆちゃんは大家さんが見えなくなるまで、小さく手を振り続けた。
「うみ、たのしみ。」
「そうだね、みゆちゃん。水着ちゃんと持ってきた?」
「かんぺき。おやつもあるよ。」
雛乃が聞くと、背負ったリュックサックをぱんぱんと叩いた。
そしてふふん、と胸を小さく張った。
「あ」
小さく張った胸をひっこめ、みゆちゃんはひとことそう言った。
何かを思い出したような素振り。
「めんそーれ。」
両手をこっちに向けて、ハイタッチを待つ姿勢。
しゃがんで、その手に優しく手を合わせる
「めんそーれ、みゆちゃん。」
「めんそーれ。」
ハイタッチすると、みゆちゃんは嬉しそうに笑った。
沖縄の方言、ちゃんと勉強してきたのかな。
この旅行を楽しみにしてくれてたようですごく嬉しい。
「?」
手を合わせたまま、みゆちゃんが私を見ている。
じーっと。
「おねえさん、ちゅらかーぎー。」
ちゅらかーぎー?
初めて聞いた言葉だ。
「えへへ。」
みゆちゃんが笑って私から手を離す。
そしてそのまま私の頭を優しくよしよしと撫でた。
「ひなのおねぇさんもめんそーれ。」
「うん、めんそーれ。」
「ちゅらかーぎー。」
「みゆちゃんもちゅらかーぎーよ。」
「えへへ。」
雛乃は意味、分かってるのかな?
首を傾げて見ていると、雛乃と目が合った。
なにも分かってない私を見て、ふっと小さく笑った。
あ、バカにしてる。
「新入り、どうやらなにも分かってないようね。」
みゆちゃんとのハイタッチを終えた雛乃が近づいてきた。
悔しいけど言い返せない。
私は沖縄の方言、全然知らないから。
「ちゅらかーぎーの意味はね……」
雛乃が嬉しそうに解説してくれた。
とても納得。
さすがみゆちゃんって感じの言葉だった。
「お嬢様、そろそろ動きましょうか。」
フランが服の裾をちょんと引っ張る。
その左手にはみゆちゃんの手が握られていた。
そうだ、私からも言わないと。
「みゆちゃんもすっごくちゅらかーぎーだよ。」
「えへへ。うれしいな。」
頬を赤らめて照れるみゆちゃん。
頭を撫でると、くしゃりと笑った。
なにはともあれみゆちゃんとの合流は無事に完了。
次は海。
沖縄のメインイベントだ。




