手がかり②
お待たせいたしました。
結局60階層から地上までにかえってくるまでにあまり目立った会話はなかった僕たちは無事にギルド本部の会議室まで来ていた。
「それで何か見つかったのか?」
そうギルマスが口を開くと日葵さんが机にダンジョンで拾った水晶を置く。
「まず最初に、60階層のボスはドラゴンだった。」
「そうかありがとう。そしてこの水晶は一体?」
そういいながら水晶を手に取る。
「それは60階層に落ちてたものよ。なんの変哲もない水晶のないね。」
…ん?なんか聞き捨てならない単語が出てきた気がする。厄介ごとの予感しかしない。…日葵さんこっちを見ないでくれませんか。…お願いですから。
「そういえば翔君、これを私に渡したとき何か言ってなかったか。」
「いや、特に何もなかったと思うが。」
…ほらやっぱりなんか感づいてるよねっ。
「あれ?でもお兄ちゃんなんか模様がなんとかって言ってなかった?」
…ちょっと愛美さん?今お兄ちゃんのこと背後からひと突きしたね?
「え~と、そんなこと言ってたけな。」
愛美さん頼むからやめてくれ、そう思いながら愛美の方を見るが完全に無視をされてしまった。
「絶対に言ってたもん。」
これはもう正直に言うしかないのかな。
「もしかしたらあったような気もしますが、何か関係があるんですか。」
「…翔君、この水晶はあなた以外の誰に見せてもなんの変哲のないものにしか見えなかったの。」
自分が想定していた通りのことを言われてしまい思わず動揺してしまう。
「…ということは僕にしか模様は見えていなかったということでいいんですよね。」
そう僕がいうと日葵さんがようやくあきらめたかといったような顔でこちらを見ている。
「それで、一体どんな模様がその水晶に写っていたの?」
そう日葵さんに言われ改めて水晶を見ると、そこにはやはり星の模様が浮かんでいた。
「えっと、星の模様が浮かんでいます。」
「その模様に関して何か知ってることとかはない?」
「いえ…特に何も。だけどなんで僕にだけ見えるんでしょうか。」
「さあね…しかしそれに関してはこちらもお手上げなんだよな。」
「まあ、それはこちらでいったん預かって調査しよう。」
そうギルマスがいうと突然日葵さんが口を開く。
「じゃあ翔君が持っててもらえない?」
「え…いやいやさっきのギルマスの話聞いてました?」
「ああ、聞いていたからこそだよ。現状その水晶に模様が浮かぶのが確認しているのは翔君だけ。だったら翔君から直接きいた方が早くない?」
「しかし…」
そうギルマスがいいたげに日葵さんの方を見ると観念したかのようにうなだれてしまう。
「分かった、その代わり何か変わったことがあったらできるだけ報告してくれ。」
「分かりました。」
そうして明らかな厄介ごとのもとを抱え込んでしまったのだった。
~自宅 翔の部屋~
あれから少し今後のことを話した後、僕と愛美は自宅に帰り自室のベットで寝そべりながら水晶を眺めていた。
「家に帰ってきてからいろいろ試してみたけど特に起こらなかったんだよな。」
家に帰ってきてから水で濡らしてみたり思いつく限りのことを試してみたが特に何も起こらなかった。しかしふとそういえば魔力を通してなかったと思い魔力を通す。
…ザザッ --ッ。--ッ。----。嗚呼、其方も我をおいてゆくのか。
少女が涙を流しながら誰かの名前を叫ぶ。しかしその少女の願いもむなしくその少女に抱かれた人物は反応を示さなくなる。そこで急激に意識が浮上する。
「…ッ。はあ...はあ...今のは一体。」
意識が急激に浮上した後、息も絶え絶えになりながらあの光景を思い出していた。
~某所~
「一条院よ、欠片に反応があった。」
そう主に言われた女は驚いた様子で返事をする。
「了解いたしました。して、その反応があった場所は。」
「…東京じゃ、今すぐ欠片を確保せよ。」
そう言われた女は急いで配下に伝令を飛ばすのであった。
いつもお読みいただきありがとうございます。もし誤字脱字がございましたら申し訳ございません。
。またこの物語はフィクションでございます。決して間に受けてはいけません。またいかなる実在する組織、団体、国家等とは一切関係ございません。
~次回 渋谷ダンジョン①~




