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確認


 漆黒龍(ブラックドラゴン)を討伐した次の日。

 俺とセリヤで、昨日戦った草原に来ていた。

 理由は、昨日闇に溶けるように消えていった漆黒龍(ブラックドラゴン)の身体が、本当に消えたのかを確かめる為と、倒した時に手に入れた新たなユニークスキル、底なしの魔力(インフィニティソウル)がどの様な力を持っているのか確かめる為だ。


「ここら辺だったかしら?」

「あぁ、恐らくな」

 俺は確認をしてきたセリヤにそう曖昧な返事をする。

 ん?なんで曖昧なのかって?それはな、

「全く残っていないな……」

 昨日戦った事がまるで嘘だったかのように、戦いの後が残っていなかったからだ。


「ここら辺の草は少し剥がれているけれど……確かに昨日ここで戦いが行われたとは思えないわね。」

 セリヤも俺の意見に合わせてそう呟く。

「……」

 そんな光景を見て、俺は少し悲しくなった。

 昨日、この場所で俺が漆黒龍(ブラックドラゴン)をファイアボールで倒したのは紛れも無い事実だ。だからこそ、地面のえぐりくらい、残っていて欲しかったのが本心だった。

 そのえぐり等は、俺たちが力を合わせ、命懸けで漆黒龍(ブラックドラゴン)を倒した証拠だから。


 ……まぁだが、こんなに綺麗な草原が無事なんだったら、それもそれで良い。朝起きたらいきなり草原が荒れていた。なんて、漆黒龍(ブラックドラゴン)が来ていた事を知らない街人達からしたらたまったもんじゃないだろうからな。

 

「よし、じゃあユニークスキルの能力を確かめるとするか。」

 草原の状態を確かめた俺はそう言い、気持ちを入れ替えると、杖を握る手に力を入れた。

「どんな名前だったかしら?そのユニークスキルって?」

 そんな俺にセリヤがそう聞いてくる。


「確か底なしの魔力(インフィニティソウル)だったな」

 そんなセリフに、俺はそう返した。

 ……たく、それにしても底なしの魔力って書いてインフィニティソウルって。一体どんな厨二病が付けたんだか。

「凄い自信満々な名前ね……」

 セリヤが腕を組みながらそう呟く。

 全くだぜ……まぁ、底なしの魔力(インフィニティソウル)って名前くらいだから、体力が無限になるとか、魔法が無限に撃てるとか、そんな感じなんだろうが。


「まぁだが、これで本当に名前通り、俺が()()()()()()になってたら凄いがな。」

「確かに、それは凄いわ。」

 要するに、魔法を撃ちまくれば分かるだろう。

 俺は周りに被害が出ない様、杖を空に向けると、

「光を放て、シャイニングボールッ!!」

 強力な光を放つ魔法、シャイニングボールを放つ。

 この魔法なら、爆風も放たないし、昼だからほとんど意味も無いしな。だからこの魔法を連続で放って、体力が減るかどうかを確かめるって訳だ。


「まだまだぁ!」

 俺は自分に気合いを入れる様にそう叫ぶと、更に二発、三発と連続でシャイニングボールを放って行く。しかし、やはり予想通り、体力は全く消耗されなかった。

「ふぅ、こんなもんか。」

 俺は連続で二十発程連続でシャイニングボールを放った後、杖を下げるとそう呟く。これだけやっても体力が全く減らないんなら、間違いないだろう。


「やっぱり名前通り、魔法を撃つ時に使う魔力が無限になるユニークスキルらしいな。」

「じゃあ、今みたいな感じで、ファイアボールも連続で撃てるって事?」

「ファイアボールじゃ試して無いから確定では無いが、恐らくそうだろうな。」

「凄いじゃない!」

「あぁ、全くだ。」


「……?どうしたのテツヤ?元気ないじゃない?」

 そこでセリヤにそう言われた。

「そうか?」

「えぇ、普通ならもっと喜ぶところよ?」

「喜ぶところ……か。」

 いや、確かに魔法を無限に放てるのは凄いと思うぜ?めちゃくちゃ強いからな。でもよ――

「なんか人間ってより、機械みたいで複雑な気持ちなんだよな。」

 俺はセリヤにそう言った。

 だって、魔法を撃ちまくって情けなくゼェゼェ言うのが俺じゃん?


 しかし、セリヤは俺のセリフを聞くと、キョトンとした顔で、

「そう?でもそれでみんなを守れるのなら、みんなの笑顔を見られるのなら――私は凄く良いユニークスキルだと思うわよ?」

 そう言った。


「……まぁ、それもそうか。」

「えぇ!そうよ。」

 ……たく、コイツは良い意味でも悪い意味でも物事をあまり深く考えて無いんだろうな。こういうところに呆れる時もあるが、今みたいに気持ちを楽にしてくれる時もある。

「よし!じゃあここでする事も終わったし、冒険者ギルドに行くとするか。」

「そうね。」

 こうして俺たちは、ラークやみんなが待っている冒険者ギルドへと歩き始めた。

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