グーネウム帝国の歴史
「よし、じゃあ行くか。」
オーガの討伐クエストを受託完了することが出来た俺とセリヤは受け付けの列からそれると、早速グーネウム鉱山の方へ向かう事にした。
しかし、
「そう……ね」
俺のセリフにセリヤはそう曖昧に返した。
ん?なにか気になる事でもあるのか?
「どうした?」
俺は腕を組んで何やら考えているセリヤにそう聞くと、
「いや、受け付けのお姉さんにもっと詳しく場所の情報を聞いておけば良かったと今更思い始めたのよ。」
そう言った。
「あぁ、そういう事か。」
まぁ確かにそれはそうだよな。それか今からもう一度聞きに行ってみるか?
俺は首を後ろに回すと、受け付けの方を見る。しかし、受け付けに出来た列は先程とほとんど変わらず、今もお姉さんがせかせかと冒険者の対応をしていた。
ありぁ聞きに行くのは無理だな。
俺はセリヤの方を向き直すと、
「まぁ、受け付けのお姉さんが言っていた通り、道もあるんなら大丈夫だろ。」
そう言った。いや、実際のところ自信は無いがな……
するとそこで、
「お前ら、本当にオーガを討伐しに行くんだな。」
クエストボードの方から、さっき一番報酬ゴールド額を教えてくれた冒険者が歩いてきた。
「なんだ?まさかまだ止める気か?」
俺は冒険者にそう返す。まぁもう何を言われたってやめねぇけどな。そもそも、他人に俺たちが受けるクエストを制限されるなんて訳わかんねぇし。
しかし、冒険者も止める気は無いらしく、苦笑いをしながらこう言った。
「いやいや、もう止める気なんてない、というか、今止めたところでお前らは辞めないだろ?」
「ん?ならなんで俺たちに声を掛けてきたんだ?オーガの事を紹介したから報酬ゴールドの半分くれとかはなしだぜ?」
「そんな事言う訳無いだろ」
冒険者は笑いながらそう返す。
なら本当になんで声を掛けてきたんだ?こいつ。
俺はアニメなら頭から?が出ているくらい首を傾げて冒険者を見ていると、
「単純にお前らの事が心配だから目的地まで送ってやろうと思ったんだよ、お前ら土地勘無いだろうし。オーガだったらグーネウム鉱山だろ?」
そう言ってきた。ってマジか!
「本当か!それはあり――」
俺はすぐにそう礼を言おうとした。
しかし、俺よりも先に――
「本当に!?ありがたいわ!!」
セリヤが音すら置き去りにするスピードで冒険者に飛びつき、そう言った。
「!?!?ちょ、離してくれ!」
いきなり飛びつかれた冒険者は地面に倒れ、セリヤの下でバタバタと動く。しかし、頬は真っ赤に染まっていた。
ふぅ〜ん。こいつ、セリヤに覆いかぶさられて嬉しいんだ。
それを俺は、まるで名探偵のように片手を顎に添えると、それをスリスリしながらその光景を眺めていた。
「なぁ、グーネウム鉱山ってどんなところなんだ?」
あれからグーネウム帝国を出て、そこから鉱山に向かって砂利道を歩き始めてからしばらく経った頃、俺は案内する為に前を歩いている冒険者にそう聞く。
すると冒険者は、
「どんなところ、かぁ。まぁ普通の鉱山じゃないのか?俺は中に入った事が無いから内部の事は分からんが。」
そう言った。
いや、オーガの討伐場所の話で真っ先に名前が上がる鉱山なんて全然普通じゃない気がするんですが……
「じゃあなんでそんな普通の鉱山にオーガがいるんだよ?」
俺はそう聞くと、
「あぁ、それはだな――」
そう言って、(普通らしい)グーネウム鉱山になぜオーガが出現するのかを話し始めた。
「まずこの街、グーネウム帝国があるのは今向かってるグーネウム鉱山のおかげだ。それで――」
「ちょっと待て!」
「ん?なんだ?」
いや!まずグーネウム帝国があるのはグーネウム鉱山のおかげってのがどういう事か分かんねぇんだが!
「も、もう少し細かく説明してくれないか?なんでグーネウム帝国があるのはグーネウム鉱山のおかげなのかとかさ。」
「分かりずらかったか?分かった。じゃあ説明する。」
「なんでかって言うとな?代々鉄を売って生計を立てていたカーライトって一族が、ある日グーネウム鉱山を見つけ、そしてそこで取れた鉄を色んな国に売る事で莫大なゴールドを手に入れたカーライト一族がここ、グーネウム帝国を作ったからなんだ。」
な、なるほど……
多分誰も上手く理解出来て無いだろうから俺が分かる範囲で説明し直すと、カーライトっていう鉄で生計を立てている一族がいて、その一族が今向かってるグーネウム鉱山を見つけて、そこで手に入れた鉄を色んな人に売ることで沢山ゴールドを手に入れ、「いっぱいゴールドあるなぁ。国でも作るか。」ってなり、グーネウム帝国が出来た。
多分そういう事だと思う。
まぁとりあえずここの説明は良いとして、それでなんでオーガがグーネウム鉱山に住み着くんだよ?
ダメだ……こういう話が苦手な俺、頭がパンクしそうなんだが……
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