受託完了
「ひゃ、100ゴールドですって!?!?」
オーガ討伐クエストの驚異的な報酬ゴールド額を知ったセリヤはそう叫び声を上げた。
そう、なんとオーガ討伐の報酬ゴールド額は、脅威の100ゴールドだったのだ。
一体で100ゴールドだぜ?まじやばくないか?
これがどのくらいやばいかというと、俺が今使っているこのホーミング機能付きの杖、これが100ゴールドだ。ローンで月100ゴールドとかじゃないぜ?本体価格が100ゴールドだ。……やばいだろ?(さっきからやばいやばいばっかり言ってすまねぇ。でもまじでやばいんだよ。)
「本当にこの額で良いのか……?」
俺は受け付けのお姉さんに恐る恐るそう聞く。
もしかしたら間違えて一桁増やしてたって可能性もあるからな――まぁいくらなんでも10ゴールドは安い気がするが。
しかし、受け付けのお姉さんは当たり前のように、
「はい、この額で大丈夫です。なんと言っても討伐対象モンスターはオーガですからね。」
そう言った。
「そういうもんなのか……」
俺はお姉さんのセリフを何とか理解しようとそう言葉を口に出すが……やっぱり一体100ゴールドというのはなんとも現実味が無く、理解出来なかった。
まぁでも、先程も言ったが冒険者って職業はいつも死と隣り合わせの危険な仕事だ。更に相手が強力なモンスターとなれば更に危険になる。
100ゴールドという報酬もおかしくは無いのかもしれないな。
「ふぅ……」
まぁ、とりあえず報酬ゴールド額の事はオーガを倒した後に考えるとして、今は一旦置いておくか。
報酬ゴールド額以外にも見なくちゃいけないとこはあるからな。俺は熱くなった頭をゆっくりと息を吐いて冷やすと、目を下の文章へとずらした。そこには、
場所:グーネウム鉱山
そう書かれていた。
グーネウム鉱山かぁ。うん、当たり前だがどこか分かんねぇな。名前にグーネウムって入ってるくらいだから遠くは無さそうだが。
「グーネウム鉱山ってどこなんだ?」
俺は受け付けのお姉さんの方に視線を向けると、そう質問をする。するとお姉さんは、
「グーネウム鉱山はグーネウム帝国のすぐ横にある鉱山の事です。すぐ近くにあるので場所は分かると思いますよ?」
そう言った。
すぐ横にある鉱山っつってもなぁ……
鉱山ってあれだろ?山に穴掘ってトンネルみたいにしていくやつだろ?マ〇クラのブランチマイニングみたいな感じに。
それって山は見つけられてもその穴は見つかんのか?
「疑ってる訳じゃねぇが、鉱山っつっても場所は穴だろ?本当に簡単に見つかんのか?それ。」
俺はそう受け付けのお姉さんに言う。
するとお姉さんは、
「ん〜まぁ何とかなると思いますよ?道もあるし?知らんけど。」
腕を組みながら曖昧な回答をした。
まさかこのお姉さん、グーネウム鉱山行った事がねぇんじゃないのか?あとこの世界にも知らんけどって使うやついるのかよ!関西限定だと思ってたわ!ま、まさかこのお姉さん、関西から転生してきたんじゃねぇだろうな!?
「はぁはぁ……」
「どうかしましたか?」
「いや、なんでもねぇ……」
頭の中で色んな事を一気に考えたから疲れちったよ……
「はぁ」
俺はそう深くため息を吐く。
まぁ、とりあえず受け付けのお姉さんが言う様に道があるってんなら何とかなるだろ。知らんけど。(お姉さんのが移っちまったじゃねぇか!)
最後に俺は一番下に書かれた文章に目を通した。
ここは堅苦しい単語が並んでたからそのままは伝えないが、まぁ簡単に言ったら「あんたらが死んでも責任はとりまへんで」って感じだ。
まぁここは考える必要も無い。
今まで数々の山場を乗り越えてきたんだ。このくらいの文章じゃあ、ビビらないさ。
「テツヤっと……」
俺は全ての文章に目を通すと、一番下にある空欄に名前を書いた。
「よし、これで俺はオッケーか。ほい、セリヤも書いてくれ。あ、ちゃんと文章に目、通しとけよ?」
「はいはーい、分かってるわよ。」
セリヤは俺のセリフにそう返すと、文章など全く読まずに一目散に名前を書く。っておい!コイツ報酬ゴールド額が知れたらそれ以外はどうでもいいのかよ!一応覚えてるとは思うが、このゴールド、メアリーに渡すんだぞ?
「はい、書いたわよ。」
セリヤも俺と同じように名前を書くと、そう言いながら受け付けのお姉さんに紙と羽根ペンを差し出す。
それを受け取ったお姉さんは、名前が書かれた空欄を確認して、
「……はい、ではこれでクエスト受託完了です。お気を付けて行ってらっしゃいませ。」
俺たちにそう言った。
こうして俺とセリヤの、この街での最初のクエスト、オーガ討伐クエストが始まったのだった。
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