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グーネウム帝国の闇


「やっべぇ!こんなキノコ食ったことねぇ!」

 俺はものすごく腹が減っていたという事もあったが、男性が出てきたキノコは予想を遥かに上回る美味さで、俺の手は止まらなくなっていた。


「そ、そんなに美味しいの?」

 セリヤは、俺の食いっぷりに驚きながら、キノコを口に入れる。

 するとその瞬間、セリヤも俺と同じ様に目を見開くと、

「美味しい!」

 目をキラキラさせながら俺と同じ様に、キノコを口に入れまくった。


 すると、俺とセリヤが猛スピードで口の中にキノコを放り込んで行くのを見た男性は、

「お!そんなに美味いか!良かった良かった!」

 ガハハと笑いながら腰に手を当て、そう言った。


 

 その後、俺とセリヤはスピードを全く落とさずに、一瞬で大量のキノコを平らげた。

「ふぅ〜食った食った。」

 俺はキノコでパンパンになった腹を擦りながらそう言う。

「いっぱい食べちゃったわね」

 セリヤも同じ様に幸せな顔をしながら椅子にもたれかかっていた。


 すると、

「ほらよ」

 男性が、俺の前に置かれた空のコップに水を注いでくれた。

 お、まじで気の利く奴だな。ちょうど水を飲みたいと思ってたんだよ。

「ありがとよ」

 俺は男性にそう言うと、コップを手に持ち、勢いよく水を口の中に流し込んだ。


「ぷはぁ!」

 うめぇぇぇ!キノコの後の水最高!

 ここまで良くしてもらって、コイツには感謝してもしきれねぇな。っと、そう言えばまだ名前聞いてなかったな。

 俺はまだ自己紹介をしていなかった事を今更気付き、

「まだ自己紹介がまだだったな。俺はテツヤだ。それで俺の横にいるコイツはセリヤ。お前はなんて名前なんだ?」

 机にコップを置きながら、男性にそう聞く。


 すると男性は、

「俺の名前はアランだ、よろしくな。」

 そう、自分の名前を名乗った。

「アランか、いい名前だな。こんな美味しいご飯を作ってくれてありがとうよ。」

 名前を知ったという事もあり、俺はアランにそう礼を言う。


 するとアランは、

「そんな、礼なんて大丈夫だ。お前らは俺の命の恩人なんだからよ。他にも聞きたい事があればなんでも聞いてくれ。」

 俺の礼にそう返した。

 なんでも。か、じゃあアランのお言葉に甘えてグーネウム帝国の事も聞いておくか。


「じゃあお言葉に甘えて、一つ聞きたい事があるんだが、良いか?」

「あぁ!なんでもいいぜ。」

「グーネウム帝国ってどんな所なんだ?」

 俺がアランにそう聞くと、

「グーネウム帝国か。そうだなぁ、ここらにある国や街の中では、一番栄えている帝国だな。」

 そう言った。――ってセリヤの説明とほとんど変わらねぇじゃん!


 俺がそう心の中で叫んでいると、

「表向きにはな、」

 アランが含みのある言い方でそう言った。

 え?表向き?

「表向きってどういう事?」

 俺がアランに聞くよりも早く、セリヤが「表向き」という単語に釣られてそう言う。


「実はな、グーネウム帝国は隠している事があるんだ。」

 アランはさっきとは違う、真面目な表情でそう言う。

「隠してる事ってなんだよ?」

 俺はそう聞くと、

「あぁ、それはな?金を持っている上級国民達に押し潰されている貧乏な国民達の存在だ。」

 アランはそう言った。

 そのセリフで、空気が一気に重くなった気がした。

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