表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラケッティア! ~異世界ゴッドファーザー繁盛記~  作者: 実茂 譲
星々の世界 ラケッティア宇宙へゆく編
1031/1369

第七十八話 AI、たったひとつの方法。

 最後にこの星域にやってきた少女たちが光に包まれて消えてしまいました。


 元の星に戻されたのです。


〈門〉は意識を持っていて、みんなを元の星に返したほうが自分にとって都合がいいと思ったようです。


 時間は残酷で刻みをつけながら、次々とみなさんを元の星に返していきます。


 ついに最初にボクを目覚めさせた人とフレイさんだけが残りました。


 フレイさんは飛行形態に変化して(来栖さんはサイバーパンク・エンジェルって呼んでました)、〈門〉を攻撃します。


 奇妙なことに〈門〉の見え方は人によって違うようです。


 ボクにはとても美しい光の雨が宙で停止しているように見えます。

 ひとつひとつがフレイアの光のようです。


 フレイさんがエネルギーを使い果たして、気絶寸前で何とか帰ってくると、イスラントさんも倒れました。氷の魔法を使い過ぎて、体温が下がってしまったようです。


 カルリエドさんはまだ魔法を撃ち続けています。


 ギル・ローさんが刻印の属性を付加し続けていましたが、ついに倒れてしまいました。


「さっぱり効かないんよ~……」


 カルリエドさんが切なげにため息をつきました。


 このままいけば、〈原初の星〉とこの星域がつながって、あの水晶の力が全てを破壊するでしょう。


 ……。


 成功するかは五分五分ですが、ひとつ手はあります。


〈門〉のところまでボクが飛んでいって、その中心でコアを暴走させれば――。


 まず、みなさんのそばに常駐させていたホログラフを停止しました。

 泣くところを見られてしまうかもしれませんからね。


 でも、ボクが何をする気か。


 来栖さんには分かってしまったようです。


 だめだ、シップ!と叫んでくれました。

 それで十分です。すでにみんなのまわりを転移の光が包み始めました。


 既に消えてしまったボクの幻影の手をカルリエドさんが握ってくれました。

 どうやったのか分からないけど、その手はとても暖かかったです。


 みなが元の世界に戻ったことを確認したら、ボクは急旋回して、〈門〉へと飛んでいきます。


 怖くないと言ったら、嘘になります。


 でも、ボクはこのために目覚めたんだって意識もあるんです。


 きらきら光る〈門〉の粒たちは引き返すよう、ボクに語りかけます。


 一緒に星界を支配しようとか、みんなと一緒に帰ればいいとか、誘惑みたいなことも言ってきました。


 でも、ボクは退く気はありません。


 悪いですけど、一緒に宇宙の塵になってもらいます。

 もうじき〈門〉の中心部です。ボクのコアはヒビが入り始めています。


 出待ち幽霊さん。

 あなたが〈掟の星〉ではなく、みんなと一緒の星へ飛んでいけることを祈ってます。


 ギル・ローさん。

 みんなはああ言うけど、あなたの刻印、すごくかっこいいですよ。


 カルリエドさん。

 最後にあなたがくれた温もり、まじサタンなんよ~。


 ジャックさん。

 自己犠牲もほどほどにしてくださいね、って、いまのボクが言える立場じゃないですね。


 イスラントさん。

 ジャックさんと仲良くしてくださいね。喧嘩はダメですからね。約束ですよ。


 フレイさん。

 あなたのことをみんないつも心配していました。ファミリーの絆って強いんですね。羨ましいです。


 そして、来栖さん。

 あなたのファミリーに短いあいだでも入ることができて、嬉しかったです。


 さよならです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] いつも更新を楽しみにしています。 [気になる点] いつぞや「南の砦」はご勘弁をと感想を書いた覚えがありますが、まさかジャックではなくシップとは…… しかも散り方がリチャード・ナイツという…
[良い点] カルリエドまじサタンなんよ!! かっこいいです。いつもほんわかさせてくれるカルリエドが、魔法バンバン撃ってるのめちゃめちゃかっこよくてまじサタンです。 シップ!最善を考えろ! そんなところ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ