ガバノさんに会いに行こう
いつもありがとうございます
岩に囲まれた天然の城壁、時折流れ出すマグマ、死者数20000人を超えると言われるSランクダンジョン鬼城アルマトラ、数多の冒険者達が目指した最奥の間そこに俺は来ていた
「よぐ来たな、おーいレイルに茶だしでやっでくれ」
この人は、鬼城アルマトラの主ガバノさんだ。今日はあることをお願いに来たんだ
「あいよ、少年、熱いから気をつけなよ」
奥の方から綺麗な女の人がお茶を持ってきてくれる
「どうもです」
ズズッとすすると体が芯からポカポカとしてくる
「この方はガバノさんの奧さんですか?」
「そうだ、おでの妻のリゼだ。こいつもダンジョンマスターなんだな」
あれ? ダンジョンマスター同士が結婚したらダンジョンが二つあることになって大変じゃないか?
「実は裏技があるんだよ少年」
「へえー、そうなんですかーー」
……あれ? なんで返事が返ってきたんだ?
「うんうん、そうだろう不思議だろう」
まただーーまさかこの人心を読んでいる!
「ピンポーン、大正解だよ少年」
「こいつの固有スキルは読心なんだな、こいつの前では嘘は通じないんだな」
「そうだね、ガバノが初めて会った時から私に惚れてたのもしってるよ〜」
戦闘でも駆け引きでも恐ろしいスキルだ。味方でよかった
「恥ずかしいでねぇか。ところでレイル、おめえまさかこんな事話しに来た訳じゃねえだろ?」
空気がピリッと一瞬ではりつめる……やっぱりこの人は俺とは修羅場をくぐった数が違う。でもここで失敗は出来ないんだ!
「ーー実は俺は人間と共存したいと思っているんだ」
「いいでよ」
「そうだよな、いきなり過ぎて反対だよ……いいのか!」
「別に誰も、殺さなくちゃいけないなんて言ってないんだな」
「そうだよ少年、人間がダンジョンに居るだけでもDPって入るんだよ。知らなかった?」
じゃあ、俺は人間と敵対しなくてもいいのか?
「問題があるとすれば人間と馴れ合うダンジョンマスターは序列二位のダンジョンマスターに潰されるってことでよ」
「なんで潰すんですか?」
「簡単だよ少年、奴は人間が嫌いなのさ」
そんな二位に狙われたら死んじゃうぞ!
「人間と共存する為の方法は条件つきであるでよ」
「条件ですか?」
条件って一体なんだろう?
「おでから出す条件はただ一つ、一ヶ月後に帰らずの森の派閥の新人マスターとダンジョンバトルをして欲しいんだな」
帰らずの森といえばこの鬼城アルマトラと同じSランクダンジョンだったはずだな
「ガバノを責めないでね少年、彼この前の序列十位以上が集まる集会で君を馬鹿にされちゃってね。言っちゃったわけよーーレイルはお前らのとこの新人より強いてね」
「すまねぇ、あいづらレイルが弱小派閥に入った雑魚とか大した能力も無い能無しとか言われたらつい勝負を受けちゃだんだな。賭けで勝てば50万DP貰えるしもしかすると序列三位の魔王は協力してくれるかもしれないから頑張って欲しいんだな」
ーー50万DPだって! それだけあればダンジョンの強化が出来るし、勝てば三位の人とガバノさんが後ろ盾になってくれる
「分かりました。俺やります」
「ルール上10000DPしかやれねえけどうけとってぐれ」
「ありがとうございます」
これだけあれば改装も増やせるぞ
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