関話 破壊者サイド
少々、胸糞あり
ここは、破壊者ドムドム・ダーの居城であるダンジョンの最奥の間
沢山の拷問器具に、壁、床、天井、至る所についた血痕、甲高い悲鳴がただ響いている……いや、クマ〜と叫ぶ声も響いている
「クマクマ煩いのである! 話すのである」
「絶対、離さないクマー! ドムドム・ダー様、子供達で遊ぶのはダメだクマー」
「なんでダメなのであるか? 我輩遊びたいのであるーーそう破壊」
そんななかに、場違いな可愛らしい等身大の熊のぬいぐるみが、巨漢の男を必死で抑えていた
「子供達は、人質として使えるクマー。だから殺しちゃダメクマー」
「一人くらいおまけするのである。ケチは良くないのであるな」
子供の命をただのおもちゃとしか見ていないドムドム・ダーという男は本当に狂っているとしか思えない。子供にしか欲情せず、しかも超がつくほどのサディストで人間をおもちゃのように簡単に殺す……破壊者とはよく言ったものだ
「子供がどうなろうが知ったこっちゃなくても、姫の願いはレイルを無傷で捕らえることクマー。その為には、人質が欠けてブチ切れられるわけにはいかないクマー」
そう言いつつも、クマの顔には不機嫌さが隠しきれておらず怒りマークが浮かんでいるのは、ぬいぐるみ型の魔物ゆえであろうか?
「仕方ないのであるな……流石に格上を相手するのは疲れるから、穏便に済ますのである」
めんどくさいと言っているだけで決して、負けるとは微塵も思ってはいないだろうが、一応は言う通りにするようだ
「賢い判断だクマー。交渉はこのクマCドール、熊五郎さんに任せるクマー」
「分かったのである! 仕方ないから我輩は、中古のおもちゃで遊ぶのである。反応が薄いからあまり楽しくないであるが仕方ないのである」
ドムドム・ダーが消えた方角から、およそ人が出してはいけないようなゴキリ、ボキリとおとが聞こえてくる……
その音を聞いて、クマCドールこと熊五郎は、はぁー、とため息を吐いた
「いくら、目的の為とはいえあんな気狂いと一緒にいるなんて最悪の気分クマー」
怯える子供達に変顔をして、笑わせつつ姫の事を考える。レイルきゅんが欲しいのって言って暴れていたお姫様……一度決めたら梃子でも動かないからクマー
「計画が上手くいくことを祈るしかないクマー」
一度パチンと自身の頬を叩くと、嫌な事は忘れて子供達とハグすることを選んだようだ
まさにぬいぐるみの鏡だった




