表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人気者の彼女。  作者: さや
7/8

平成26年9月1日

朝目覚め、雨がまだ降っている。

何となくお腹が空かず食べないで家を出た。

テンションが上がらない。

頭の中は彼女でいっぱいだった。


学校に着き、下駄箱に手紙を入れた。

教室に着くと、相変わらず痛い視線・・・。

特に何も変わらず時間だけ過ぎた。


帰り道、いつものように彼女と帰る。

「今日元気ない?大丈夫?」

と彼女に聞かれたけど、この事を言える訳もなく

「え!普通だよ!元気だよ!」とだけ答えた。

彼女は心配そうな顔をしている。

俺はいつも通りを装い笑顔で家に帰った。


家に帰り少し経つと、優太達が来た。

今までの事をとても謝られて俺は優太達の気持ちが伝わり許した。そして話が本題になる。

皆の顔が強ばる。

1通り話を聞き俺は絶句した。

どう反応していいか分からなかった。

信じられなくて仮想の話か?と思うほどに。


でも、途端に怖さを感じた。

手の震えを感じる。

内容は、噂によるが彼女は人殺しという話。

小学3年の時に親を無くしたという。


でも、学校では奇妙な噂が回っていたらしい。

《人殺しの悪魔の子供》と。

その時から彼女はいじめを受けた。

彼女は否定していたらしく泣きながら

「そんな事しない・・・大切なままとぱぱが急にいなくなってどうしたらいいの・・・独りぼっちは嫌だ・・・」

と。

最初は彼女にそんな事ができないと誰もが思っていた。弱々しいけど家族思い。一人っ子だから尚更、親がとても大好きで甘え盛りな子と周りには映っていたからだ。


しかし、人殺しと言われるのは理由があった。

親の遺体が5ヵ月後に発見された。

家の押入れに何箇所も何かで切断されて時が過ぎているからか無様な形だけ残っていたという。虫が集まり、卵のように腐った臭いが酷く家にいれるはずが無かった。

彼女の言い分だと

「朝起きたらいきなり居なくなっていて、毎日悲しかったけどいつか帰ってくると思い待っていた」

と言う。

発見されたきっかけは隣の住民が最近顔を見ないので彼女に尋ねると数ヶ月いないと聞き、失踪届けを

出した事らしい。


しかし、こんな残虐な殺人が子供に出来る訳もなく、警察は彼女を疑う事はなかった。周りからも評判が良く可愛がられていた彼女は周りの住民に助けられ祖母の家に引き取られた。


新しい学校になり突然の転入生・・・

周りは彼女が親を無くした事を知り

可哀想と最初は思っていたが

普通、何ヶ月も我慢が小学3年生に出来るのか、

腐った臭いに気づかないものか、

と学年に広まり、そして、全校生に広まり

《人殺しの悪魔の子供》

として、いじめを受けたらしい。


彼女は小学生時代、ずっと独りで過ごし、

いじめを受け耐え、また転校し、小学生の時の子達がいない新しい中学校に入学したが、

大抵は小・中と地域で上がる為、周りの子には不思議そうに思われ、どこからか噂が広まり

あっという間にいじめの対象になったらしい。


そして・・・俺らの高校に転入生としてやってきた。高校生になると皆、考えが大人になる。

周りの女の子もどこからか噂を聞いた子もいたが、事実と確信できない為、簡単に信じる事もなく仲良くしていたらしい。


しかし、悪魔の殺人が起きた。


入って数日経つと、彼女が1番仲良くしていた凛ちゃんが死んだ。彼女の親友といってもいいだろう。誰が見ても仲の良いペアだった。


先生は「通り魔にあって悲しい結果になってしまいました」

と言っていたが警察はパトロール強化はしたが犯人が見つからず闇の中の事件となってしまった。

俺らはその時、皆が凛ちゃんを惜しみ泣いた。

でも、前に進む為に凛ちゃんの分も元気に生きようと誓い天国への手紙を授業で書いた事もあった。


けれども、一部の人で前の日に凛ちゃんと彼女が

喧嘩をしていたと言う。

それはいつも仲の良い2人の初めての喧嘩。

グループの子達は2人を仲直りしようと頑張っていたらしいが仲直りできずに学校が終わり事件が起きたらしい。


そして、クラスで彼女の噂を知ってた子が

「彼女の仕業じゃないの・・・」と言葉をこぼした。


そして大勢に広まりいじめを受けたらしい。


話は数時間に渡り俺らは語った。

俺は、正直まだ彼女の事は知らない事が多いのかもしれない・・・と思った。怖さと戸惑いながらも・・・いろいろな感情が俺に襲った。


話し合った結果、真実が知りたくて、皆で調べる事になった。

学校ではいつも通り暗い学校を過ごし、

放課後を使って彼女についてこっそり調べる事になった。




この時・・・俺はこれから壮大な彼女のストーリーを知る事になるとは思ってもいなかった。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ