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人気者の彼女。  作者: さや
6/8

平成26年7月21日


夏休みに入り、俺らは楽しい時間を過ごした。


花火大会。彼女は笑顔でピカピカな子。

元気で可愛い子。

りんご飴の似合う子。

好奇心旺盛で明るい子。

初めてあった時と同じ。

大好きな子。


初浴衣姿はとても可愛くて離したくないと思えた。


初のお泊まり。彼女はちょっと様子が違う。

緊張しているのが伝わる。相変わらず可愛い。

彼女が作ってくれた優しいご飯。

一緒に見たお笑い番組でお互い爆笑。

笑いすぎてお腹が苦しい。

彼女と布団に入る。

甘えてくる彼女。抱きしめて寝る。


愛を感じた初お泊まりでした。


その他にも遊園地デート、家でのんびりデート・・・


幸せいっぱい惚れ自慢しか書けないって

最近流行りの「リア充」ってやつかな・・・笑)


お互い学校なんて忘れ、もう来ないものだと思うくらい幸せだったと思う。


しかし、突然・・・


家に1通の手紙が届いた。


クラスでよく一緒にいたグループの一人「永井 優太」からだった。


「今までいじめを見て見ぬ振りしてごめんな。でも新田さんから離れた方が良いと思う。皆が新田さんを毛嫌いした理由分かるか?あの子は小学3年の頃からいじめられてたらしい。俺はそんなに長くいじめを受けてきた彼女に疑問を感じて仲間のやつらと調べたんだよ。そしたらとんでもない事が分かった。手紙だと伝え難い内容だからお前から学校始まったら俺の下駄箱にでも返事くれ。お前があの子をかばい続けたいなら俺もグループの奴らもお前を助けれない。まあ、この手紙自体グループの奴らと出すか悩んだんだけどお前を見捨てれなかった。だから、返事待ってるな。」


と書かれていた。


意味が分らない。全く理解が出来なかった。

確かに彼女の過去などは聞いた事がなかった。


でも、別にそんなに興味もなかった。

いや、いずれ話の話題になった時にお互い話せば良いかなと思っていた。今見てる彼女が俺の知る彼女だと思うし、一緒にいてとても楽しくて居心地良くてそれだけで満足していたから。


なのに、この手紙を貰い何か怖いものを感じた。

それはなんだか分からないけど嫌なもの。

心の中の何かが動いた。ドキドキしている。


不安を感じながらやはり気になる。

俺は手紙を書いた。


「手紙ありがとう。見捨てたくないって気持ちとても嬉しかった。でも俺にとって彼女は幸せの形。彼女を守りたい、大切にすると決めたんだ。でも、お前らの言葉は気になる。だから1度、話が聞きたい。今日か明日、暇だったら皆で俺んちに来てくれ。ゆっくり話がしたい。」


と書いた。もーすぐ終わる夏休み。

また、暗い学校が始まるが彼女がいるからいいや・・・と思っていたのに・・・いきなり来た1通の手紙。



雲が濁っている。

どす黒い空は今後の行方を知らせているよう。

始業式の前の日、台風による大雨。

心が晴れないまま、朝に向けて静かに寝た。



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