表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

3話

更新遅れてすみません

おれは、やる気のない夕華を引きずりながら、やっとのことで学校へ着いた。


「やっと着いた!もう一限始まってるな」


「ねぇ、お兄ちゃんお昼一緒に食べよ!」


「はぁ?やだよ」


「なんで!?」


「昼飯ぐらい自由に食いてぇ」


「そっか…お兄ちゃんは夕華のこと嫌いなんだ……」

夕華は、涙目で訴えかけてきた。


もうその手には、のらないぜ!何回もそれで騙されたからな


「おまえも友達と食えばいいじゃんか」


「…………グスッ………」


こいつマジで泣いてんのか!?


「あぁーもうわかった!屋上にいろよ!」


「うん!」


こいつ泣いてねぇ〜!!


「また騙された」


「じゃぁね、お兄ちゃん!またあとでねー」


「おぅ」


「あんまり楓さんたちとイチャイチャしちゃダメだからね!」


「なんでおれがあいつといちゃつくんだよ」


夕華とわかれ、教室に入ると現代文の授業をしていた。


「遅れました!」


その時、白いチョークが飛んで来た。体を右に反らしぎりぎりのところでなんとかよけた。


「あぶねぇー」


だが、これで避けきれたと思ったおれがばかだった。体を元に戻した俺の目の前に、物凄い勢いでチョークが飛んで来ていた。だが、俺に当たるはずのチョークは、跳ぶ方向を変え俺の顔の横を通り過ぎた。


あれ…?今チョークが俺を避けたぞ……!?


俺が黙ったまま考えていると担任の鬼島が声をかけてきた。ちなみに鬼島は女教師だ。


「くそっ!外したか!まぁいい、流道りゅうどう早く席につけ!」


流道とは俺の苗字だ。

そう言うと先生はまた授業を始めた。俺は黙ったまま窓側の後ろから二番目の席に着いた。


「さっきのよく避けられたな!」後ろの奴が席に座った途端話しかけてきた。


そいつの名前は、矢崎凌やざきりょう。身長はあまり俺と変わらないが、顔は相当な美形だ。バレンタインデーにチョコの数で競っても絶対勝てないくらい女子には、人気がある。かなりいい奴だが、時々お節介だったりするそんな奴だ。


「大丈夫?けがはない?血はでてない?」


この妙に心配性なのが、天海優あまみゆう。髪はかなりながく、少し幼い顔している。物静かでとても優しいが、人の頼みを断れないとてもか弱い子だ。一言で言うなら萌えキャラだな。 ちなみに優は隣の席だ。


「あのさ、優!」


「は、はイ!」


優は俺が声をかけたことに驚いたのか声が裏返ってしまった。


「チョークはおれに当たってないんだからそんなに心配することないだろ」


「そ、そうだね…」


「それよりさ、あのチョーク俺をよけなかったか?」


「何変なこと言ってんだよ!おまえがチョークをよけたんだろ!チョークは勝手に動かないって!」


「私も蒼君がよけたように見えたよ…」


「そうか…」


その時チャイムがなった。挨拶をして先生が教室を出た瞬間、教室の前の方からなにかが猛スピードで走って来た。そのなにかは俺の一m前で跳びはね、俺に飛び膝蹴りをしてきた。俺は顔面に蹴りを受け倒れた。「こらぁ!そうちゃん!遅刻しちゃだめでしょ!!」


「イテテ、いきなり何すんだよ!?」


「遅刻した罰だよ!心配したんだから!!」


こいつが俺の天敵の楓、水谷楓みずたにかえでだ。明るく活発で世話好き。学年で一二を争うくらいかわいいし、スタイルも悪くないのに彼氏がいない。俺のことをちゃん付けで呼び、いつも俺に付き纏うへんな奴。


「遅刻くらいで心配すんなよ!」


「心配するよ!」


「きりがねぇな、それより楓、そこどいてくれ!おれは、このままでも構わないんだが、さすがに刺激が強すぎる!」


「えっ?」


「だって上むくとおまえらのパンツが見える…」


「えっ!?」


俺は楓に蹴られたせいで仰向けに倒れていた。だから、女の子のスカートの中を覗き放題だったのだ。


「…………………」


スカートを両手で押さえながら二人はあっという間に顔を赤くした。そして、楓は、上半身を起こしていた俺に渾身の平手打ちを炸裂させた。平手打ちは、頬に直撃して、また俺を吹き飛ばした。

「そうちゃんのばかっ!!もうしらない!!」


頬をあからめながら楓はそっぽを向いてしまった。そこで俺はまた気絶した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ