対応終了
「お電話ありがとうございます、こちらは■■■お客さまサポートセンターです」
私の職業はオペレーターだ。
勤務時間中何百本もの電話対応をする、そんな中で近頃毎日電話がかかってくるお客様がいる。
「もしもし?」
いつも最初は無音だ、頭の中でどれぐらい待とうかカウントする。
そろそろ切ろうかと思う頃に始まる
「迎えに来てって言ってたのに、なんでそんなに自由なの?三角の折り目には気をつけて!」
ぶつっ!
頭の中に用意していたマニュアルも吹き飛ぶほど突然切れた。
最初の頃は一方的だった。
「迎えに来てくれても片方だけじゃ意味無いでしょ!何回言ったらわかるの」
「あの……」
ぶつっ!
私はパソコンの中の業務記録に、クレーム処理とカテゴリーしてそっと画面を閉じた。
今日もそろそろかかってくる頃だな、と考えていると、「これで何回目?ふふふ……
片方じゃだめだって」
私は思わず遮るように
「大変申し訳ございません、お客様お電話お掛け間違いではございませんでしょうか?」
と聞くと
「■■■でしょう?それより次の音階は段高いからね」
ぶつっ。
確かに切れたはずなのに、通話時間は伸びている、対応した側であるこちらは先に切れないので、しばらく待ってみると通話時間の表示が切れた。
「もしもし!音階について言ったでしょ!どうしてちゃんと曲げないの!」
「お客様、もう一度繰り返させていただきますね。音階について言った、どうして曲げないということでよかったでしょうか?」
「どうしてそんなことが言えるのっ!」
ぶつっ。
私は対応を終了し、画面を閉じた。
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