第1話 私の叫び
「お願いだから…もう私のそばにいないで。優しくしないで…。」
私は、嘘をついた。彼を守るために…
私は最底辺の人間だ。
学校では優等生のフリをして、委員長や部長を勤め、授業態度も悪くない。
しかし、それは私にとっては苦痛でしかない。
ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと
優等生を演じる必要があるから。
本当は、演じたくない。みんなと一緒に心の底から、笑いたい。楽しみたい。
けれど、弱みを見せたらまた、私のことをいじめてくるに決まっている。
だから私は完璧であり続けなければならない。
彼と出会うまでは……
彼は、とても眩しい存在だった。誰にでも優しく、フレンドリーで彼の周りには常に人がいた。
そんな彼は、私なんかも話しかけてくれた。
私は、彼と話す度に彼の性格の良さや声に引かれて言った。
ある時、突然彼は言った。
「俺と付き合うか友達のままでいるかどっちがいい?」
私は、こんなチャンスないと思った。
好きな人が、私に実質告白してくれてるなんてまるで夢のようだった。でも、私なんかが釣り合うわけないと思った。
けれど、こんなチャンスは逃したくないと思い私はOKした。
しかし、幸せな日々は長く続かなかった…。
第2話に続く。