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あるゲーム屋の話

作者: 逆福

ホラーゲーやらホラー小説が好きだった私がネットの掲示板で新たなネタを探していた時の事、あるゲームについての書き込みがあった。

投稿者曰くゲームについての情報がノベルゲームである事以外はタイトルも内容も覚えていない、中古ゲーム屋で買ったはずなのにソフトはなくなっているし、レシートもない状態であり店に確認する事もできない、ただ強烈な恐怖を感じたのは確かだったという事である。

この書き込みに対しての反応はおおよそが痴呆症やら何かの病気ではという揶揄いのものばかりであったが一つだけその店はもしかして?県?市の店だろうかという質問があった。

投稿者は場所をずばり当てられたらしく?市の〜という店でしたと返信していた。

その後も書き込みは続き所在地を言い当てた投稿者曰く、地元では割と有名な怪現象が起こると噂される場所でありそこで何かしら買い物をすると不思議な体験をするということであった。

この書き込みに興味を持った私は場所が行けなくもない場所であった為実際に行ってみる事にした。

週末の休みになり電車で現地に向かう、繁華街から離れた少し寂れた場所にその店はあった。

看板には店名の〜屋とゲーム専門店という事が書いてあった、外観は地方のコンビニ程度の大きさでありこの手の店にしては大きい印象であった。

中に入ると店員であろう中年のおじさんがカウンターで作業をしており私を一瞥するとまた作業に戻っていった。

一先ず店内を一周してみたが特別珍しい物は見つからなかった、まあ噂なんてそんなものだよなと思いつつ、しかしここまで来たのに手ぶらで帰るのはと適当に店内を回って見繕う事にした。

ふと目についたのがどこかで聞いたようなタイトルのホラーゲームだった、パッケージを確認して見てああなんか配信か何かでみたような気がするゲームであった。特に他に惹かれる物もなかったのでこのゲームを買う事にした。

店員のおじさんの所にゲームを持っていき会計をすませる、タイトルを見せた時おじさんは微笑んでいたように見えた。

家に帰り早速買ってきたゲームをプレイする事にした。どこかでみたような内容のホラーゲームであったが、どこでみたのか思い出せないしやっているうちに本当こんなゲーム見たことがあったかと、だんだんと記憶が曖昧になっていくような気がした。

二時間ほどでゲームをクリアした、最後までみた事があるようなないようなとふらふらした思考がとれることはなかった。

ゲームを終了すると同時に激しい睡魔に襲われたのでベッドに潜り込んで目を閉じた。目が覚めてあたりを見回せば部屋には強めの光が差し込んでおり時計を確認するともう昼近くなっていた。

そんなに疲れていたのか疑問に思いつつ、そういえばと思い出したゲーム屋についての書き込みを掲示板にするとにした。

噂になっていたゲーム屋に行ってきたが特に何もなかったと投稿すると少ししてから新たなレスがついていた。

それって何年か前の噂じゃないか、その店なら店主が亡くなって潰れて今はないはずだと。そんな事はない自分は昨日その場所を尋ねてゲームを買ってきたと投稿すると、何か証拠はないのかとかえってきたので、昨日の事を説明した。

店の外見、内装、店員と説明していくとそんなだった気がするとかいくつかのレスがついて、その中になんのゲームを買ったのかと質問がきていた。

そうだゲームを買ったと確認するもゲームがどこにもない。

嘘だと呟きながら必死でゲーム内容を思い出そうとするも何も思い出せない。

そんなはずはと怪現象にあった事否定する為に、嘘だったと投稿しようと画面をみると、タイトルはなんですかとレスがついていた。

投稿をみてゲーム内容は思い出せなかったのにタイトルだけはすっと頭に降りてきて声にだしていた。

「あなたについていく」

重なった声がした。

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