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―僕は君を幸せにするためにうまれてきたんだ―
短編短編で続けていく予定です。
よろしくお願いします。
時は2000年。
じりじりと夏の暑さを伝える蝉の鳴き声がする夏のある日
MP3プレイヤーとしてうまれた僕は、ポニーテールがよく似合う
笑顔が素敵なご主人様と出会った。
僕の頭の容量は256MB。
記憶できる曲数は60曲ほどだ。
こんな僕だけど、ご主人様は僕のことをとても大切に使ってくれている。
笑った時に見せる笑顔の八重歯が可愛くて、僕はとてもどきどきしてしまうんだ。
自分では熱暴走をおこしたのかと思っちゃうくらい。
いつまでも、ご主人様のもとで素敵な音楽を流して
少しでも長く、ご主人様のおそばにいさせてもらいたい。
僕のわがままかもしれないけど、これが本心なんだ。
だから、ね。
笑って