-92話ー 幼女が飛んで来た?
表でボンボンベットに寝転んで、砂漠の日差しを浴びながら、
トロピカルドリンクを飲んで、そよ風になびく、
洗濯物の、かぼちゃパンツをボ~っと眺めて居た。
「う~ん、こんなに沢山のかぼちゃパンツ。
中々壮観な眺めだな~一切の色気は感じないが、
中々シュールだわ~此れ、ドロワーズって言うんだっけ
エレンさん、元悪役令嬢って言って居たけれど、
かぼちゃパンツ色あせて居るし、所々当て布して、縫ってあるし、
物を大切にしているね~ずいぶんと苦労してきた様だな~」
『そうっスね毒舌っスけれど、バカなのは兎も角、
思いついたら、直ぐに行動に移せる行動力や、
致命傷を負いながらでも、最後まで戦い続ける責任感。
今にも、死にそうなのに、相手を気遣える優しさ、我慢強さ。
まだ会って間もないのに、
信用したら己をも差し出せる思い切りの良さ。
図太さも兼ね備えて居る様ですし、余裕が有る訳でも無いのに、
魔法学校の入学金を他人の分まで出すと言う切符の良さと言い
交渉力も有りそうっスね』
「中々の逸材って所かね~」
『まあ帝国で修行するなら、魔法学校に入るのも、
有りっスね~ダーリンまだ15歳ですし』
「まあ、急いでしたい事も無いし、其れでも良いと思うよ」
『じゃあ当面の目標は、帝国に行って、
魔法学校に入るって言う事で、良いっスか?』
「まあ良いんじゃね?又、新たに目標が出来たら、
検討するって事で」
『そうっスね~』
「じゃあ、少し早いけど、昼ご飯の用意と、
今の内に旅の間の、おかずの作り置きでもしましょうかね~」
俺は、キッチンに行くと、
「さ~て、お昼は、何を造ろうか?
美味しいカニが有るしかに玉と、カニ炒飯で行きますか~」
ママゾンで、グリンピースと、ちょっとお高い卵を大量に購入。
出しを作る時間が惜しいので、カニ炒飯の素とかに玉の素も購入。
「案外こう言った✕✕の素って、面倒が無くて手早く出来て、
美味しいんだよね~、決して手を抜いている訳じゃ無いんだけどね~
拘って居る訳じゃあ無いし、俺が美味けりゃ其れで良いんだよね~
誰かと競ってる訳でも無いし、誰かの為って訳でも無いしね。
人によって、味覚も変わる訳だし、
だから、俺目線で美味けりゃオーケーだよな~
殆どの料理に、其の料理の為だけに調合された調味料を使って居る、
✕✕の素は本当に便利、そして美味いんだよね~」
何て言い乍らかに玉の素を使ってどんどん、ワタリガニのかに玉を造り、
出来たかに玉に、アンをかけてグリンピースを乗せて、出来た物を、
一皿一皿、ストレージに仕舞って行く。
大分時間も掛かったが、大量のかに玉を造った。
次にカニ炒飯だ。此れも大量に作ってストレージに、
最後に常夏の砂漠なので、トロピカルフルーツサンデーを、
大量に作ってストレージに、
「ハイ出来上がり。丁度昼をまわった位だね~
昼ご飯にするかね~」
食卓へ行くと、何でかエレンが座って待って居た。
「エレンさん、寝てたんじゃ無いの?」
「はい、モモちゃんの言う事を聞いて、私くし大人しく寝て居ましたのよ。
でも、美味しそうな匂いに、体が反応して、
気が付いたら、此処に座って居りましたの」
「何か、凄いですねまあ良いや、お昼ご飯にしましょうか」
「お昼ご飯?一日2食では無いのですね、
一日3食なんて、夢のようですわ」
「ああ、此の世界では一日2食でしたね、
俺の国は一日3食なんで」
「此の世界??まあ良いですわ、はい伯爵家でも、
一日2食でしたの、
私くしのくそ・・父がドケチなのも有るのでしょうが」
「へ~そうなんだ~」
「食に拘りの有る貴族なんかでは、
3食と言う所も有るとは聞いて居りますけれど」
俺は、食卓に昼ご飯のかに玉、カニ炒飯、コンソメスープ、
とペットボトルのお茶を出すと、コップに注いで、
最後にレンゲを出して、
「さあ、冷めないうちに、食べましょう」
「はい」
何かエレンさんは、ブツブツと祈り出して、
祈り終わると、食べ始めた。
「頂きま~す」
俺も食べ始めると、
「モモちゃん、頂きますとはどんな意味ですの?」
「ああ、此れは俺の国での、ご飯を食べる前に言う言葉で、
命を頂きますと言う感謝の言葉だね」
「まあ素敵、では私くしも、頂きます」
「ってもう食べ始めてるけどね」
「気持ちの問題ですわって美味しい、凄く美味しい」
エレンは此の後、食べ終わる迄一言もしゃべらず、
唯ひたすら食べるのだった。
「今日の昼ご飯も、我乍ら美味いわ~もぐもぐもぐ」
「もう、食べ終わってしまいましたわ。
何て美味しいのかしら、モモちゃん何て料理ですの?」
「もぐもぐもぐ、美味いでしょう~
かに玉と、カニ炒飯ですよ~もぐもぐもぐ、」
「かに~!!な、な、な、な、何と言う事でしょう~
ま、幻の高級食材では無いですか~
私、初めて食べましたわ~感動で御座います~」
「そんなに、感動する物なの?じゃあ此れは?」
塩茹でした拳位の塊の、高級クラブの身を空いた皿に乗せてみた。
「此れは?もぐもぐもぐもぐもぐもぐ、
美味し過ぎるんですけど~もぐもぐもぐもぐもぐもぐ、」
「其れ、茹でた高級クラブの身ね~」
「ひぃえ~ひと財産~!食べちゃいました~!」
「あっ、一杯有るから大丈夫ですよ~」
「な、何で人の身では、獲る事が叶わないと言われて居る、高級クラブを?」
「ま~何か、手に入れちゃいました~」
「モモちゃん良いですか、絶対他の人に言っちゃダメですからね、
ばれたら、国が動きますから、命が幾つ有っても足りませんから、
人に聞かれたら、国家機密ですと言うのですよ」
「そんなに、やばい物なの?」
「やばいなんて物では無いですわ。伝説の高級食材ですわ。
どの国も貴族、王族は、食材には貪欲ですの、
ジャイアントクラブを狩る為に普通に金級の冒険者を雇って、
軍隊を出動させる何て、ざらですのよ、
どの国の上流階級も、美味しい物には目が有りませんの、
居、食、住、に贅沢を極めるのですけれど、
食だけは、大して美味しい物が無い為に、
美味しい食事と言うのが最高級のステイタスですのよ、
其れが、もし、
モモちゃんの魔法の袋にいっぱい入って居るのが分かれば、
国家間で争奪戦が始まってしまいますわ。
大戦が勃発しても不思議では有りませんわ。
ですから良いですね、口が裂けても食材の事は、
漏らしてはいけませんよ、良いですね!」
「は、はい~っ!墓に迄持って行きます~」
「宜しいですわ」
「んじゃ、食後のデザート、はい!」
ストレージから、トロピカルフルーツサンデーを、
どんと、テーブルに置いて、エレンにスプーンとデザートフォークを渡すと、
エレンは目をキラキラさせて、
「何ですの~此れ、凄く綺麗ですわ~」
「トロピカルフルーツサンデーですよ、凄く、
甘くて美味しいよ~」
「あら、ホント、あら・・あら、あら、あらあらあらあら~
ひょいパク、ひょいパクひょいパク~
もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ~」
「うん甘くて、冷たくて美味しいね~」
「もう、無くなってしまいましたわ。でも~幸せですわ~」
「はいはい、お腹が膨れたら寝ておいで、
と、其の前に虫歯になるといけないから、歯磨きしておいで~」
と、歯ブラシと、歯磨きを渡すと、
「は~いって、歯磨きの木の枝では無いのですね。
此のブラシで、歯を磨くのですね」
「そうそう、んで、此のチューブの歯磨き粉を、
歯ブラシにこう乗せてね」
歯ブラシに歯磨き粉を出してあげると、
「あら」
と、歯ブラシをくわえて、
「くひのなはが、ふっひりひはしはすは~」
「歯ブラシをくわえたまま、喋らない」
口から歯ブラシを出して、
「口の中が、スッキリ致しますわ」
「はいはい、後は洗面所に行ってやってね、
其れと、歯磨き粉は飲み込まない様に」
「は~いですわ」
エレンは、其のまま、洗面所へ消えて行った。
歯磨きを終えたエレンは、俺の後ろに回り込んで、
大きなおっぱいを俺の頭の上に乗せて、抱き付くと、
「モモちゃん御馳走さま。だ~い好き、
其れじゃあ、寝て来ますわ」
「あいよ~ゆっくりと、休んでおいで~」
「お休みなさ~い」
「お休み~」
と、部屋に戻って行った。
俺は食休みの後、今度は唐揚げを大量に作って、
其れが終わると、今度は在庫が減って来て居た、
チョコレートパフェを、大量に作り出した。
其の後、白身魚のフライを揚げて居ると、キッチンの窓から、
果てしなく続く波打ち際の彼方から、黒い点が見えて来た。
「ん?何あれ?はえ、?カラス?
あ~人が飛んでるよ~飛行魔法かね~良いな~
俺も、飛べたらな~何とか飛べ無いかな~
半年も歩くの、ダリ~し~」
『飛行魔法を、ダーリンに使かって貰えれば、
ダーリンも、其れをコピーして飛べるように成るっスよ~
以前土魔法を覚えた時の要領っス』
「えっ、そうなの?誰か使ってくれないかな~
あっ近くに降りた。あの娘10才位?何かきょろきょろしてるね~
何か、全身黒尽くめのゴスロリに、黒のローブ魔法使いだね~」
『此処の魔力に引き寄せられたッスかね~』
「あっ!こっち来た!結界をペタペタ触って居るんですけど~」
『バレた様っスね~』
「ね~」
『仕方ないっス、入れて上げるっス』
「は~い」
少女は急に結界の中に入った為に、とっとっとっと~っと
つんのめり乍ら、
「あっ、こけた!あ、立った」
ぱん、ぱんと砂を払い乍ら、キョロキョロとして、
「あっ、こっちに気付いた。こっちに来た~」
キッチンの勝手口からぎ、ぎ~っと扉を開けて入って来ると、
俺の顔を、じ~~っと見つめて、
「かに」
「へっ?何?」
「かに食べたい・・・・」
「何か、よ~分からんが、」
取り敢えず少女をテーブルに付かせると、
かに玉とカニ炒飯と、コンソメスープとお茶を出すと、
もりもりと食べ始めた。
「もりもりもりもりもりもり、お代わり・・・・」
「あっ、はいっ、おあがりよ!」
「うん、もりもりもりもりもりもり、美味しいのじゃ。
う~ん、しかし、一番美味しいかにが食べたいのじゃ」
「あ~うん、はい」
今度は高級クラブの、手の平程も有る塊を出すと、
「もりもりもりもりもりもり、凄く美味しいのじゃ。
お代わりなのじゃ」
も一度、更に大きい、高級クラブの塊を出すと、
「もりもりもりもりもりもり、
もりもりもりもりもりもり~満足したのじゃ。
う~ん、しかし何か物足りないのじゃ!
妾の感が叫んで居るのじゃ、まだ美味しい物有ると、」
デザートの、トロピカルフルーツサンデーを出すと、
「此れなのじゃ、物足りなかったのは、此れなのじゃ」
「ひょいパク、ひょいパク、ひょいパク、ひょいパク、
もぐもぐもぐ、ひょいパク、ひょいパク、ひょいパク、
もぐもぐもぐ、う~ん、美味しかったのじゃ」
「この小さな体の何処に入っちゃう訳~」
「此処に来る迄に汗をかいたのじゃ。
・・・・風呂なのじゃ」
「其の前に~ひとつ、お願い聞いてくんない?」
「うむ、苦しゅうない何なりと申して見よ」
「空を飛んで来たよね~ね~・・・・教えてくんない?」
「ん?フライは、上級魔法じゃぞ、
教えた位で覚えられる訳も無かろう」
「いや、俺に掛けて呉れれば、オーケーだから
其れでコピー出来るから」
「ほう?其れでは表に出るが良い。
一緒に飛んでやろう」
「は~い、お願いしま~っす」
俺達は表へ出ると、少女は俺の後ろから抱き付いて、
「フライ」
と詠唱すると、二人の体が持ち上がり、空を飛び始めた。
「如何じゃ、後は自分が意識した通りに、飛ぶ事が出来るぞ、
じゃが、魔力の枯渇には充分に注意が必要じゃな」
「そうですね、魔力が無くなっちゃ墜落しますもんね」
「その通りじゃ」
『リリーフライ覚えた?』
『ばっちりっス~』
『お主、念話が出来るのか?』
『えっ、聞こえて居るの?』
『うむ、バッチリとな、で、リリーとは?』
『其れは、私っス』
『ほ~2重人格なのか?』
『違うっス、私はダーリンの能力の一つっス』
『何と珍しい、ユニークスキルかえ』
『そうとも言うっス』
『そう、リリーは、大賢者ですよ~』
『そうなのか?其れは羨ましいのじゃ』
『此の事は、他言無用で』
『承知したのじゃ』
俺達は着地すると其のまま、仮住居に入り風呂場へ、
「此処が脱衣所で、服を脱いで中に入って、
体を洗ってから、湯船に入ってね」
「うむ」
「此れがシャワーで、カランを捻るとお湯が出ます」
「ほ~ほ~」
「此れがボディーシャンプーで、タオルを濡らしてから、
こうしてこうすると、泡が一杯、出ます」
「ほうほうほう」
「此れがシャンプーで、髪の毛を濡らしてから、
髪に付けて、優しくほぐす様に、洗います」
「うむ」
「此れがリンスで、シャンプーと同じ様に、優しくほぐす様に揉んで、
地肌も、此の時にマッサージして、髪に浸透する様に暫く置いてから、流します
・・・・以上です。ゆっくり入ってね」
「うむ、では、妾の服を脱がせよ」
「はあ?」
「苦しゅうない、妾の服を脱がせよ」
「自分で脱いで、入ってね」
「妾は、自分で脱いだことが無いので、脱ぎ方が分からぬのじゃ」
「何処のお姫様だよ~あ~も~
まあ子供だから、良いかね~ほんじゃあ、脱がすよ~」
「うむ、良しなに」
女の子を裸にすると、
「お主、さっき妾の事を子供と申したかの?」
「うん、10才位だよね~ちっぱいし~」
「ちっぱい言うな~、妾は此れでも15才、成人じゃ、
ほれ、毛も生えておろう」
「あ~れれのれ~」