-59話ー 空中戦艦赤竜号
朝食後、俺達は、一旦拠点に出て、
アッシリ湖の湖岸へとぞろぞろと、向かった。
湖岸に作られた、ボート用の桟橋の所まで行くと、
俺は、ストレージから
赤龍号を、桟橋の向こう側に出した。
50Ⅿは、有るだろうか、光沢のある、
ワインレッドの様な真っ赤な風船部分の両側には、
まるで、象牙の様な真っ白いルビーの、
横顔のレリーフが、取り付けられている。
まあ、象牙では無く、竜骨なのだが、
象牙はワシントン条約で、取り引きが禁止されているしね~
25Ⅿ程ある真っ赤な船体の先端には、此れ又、
竜骨で、出来た等身大のフノスのレリーフが飾られて居る。
フノスは、全体像で、胸が露に成って居たりする。
ちょっとエロイ
船体は、中世で見られる様な、
横帆船がモデルに成って居て、中々の重量感だ。
風を利用する事も出来、
マストが3本有る。戦艦だからね~
俺達は息を飲みながら乗船すると、
先ずは、艦橋へ、艦橋は、船尾の、
艦長室と、貴賓室の上部に造られており、
一応全方位を見渡せる様に成って居て12畳程の広さだ。
下の、艦長室と、貴賓室は此れより少し広く、
6畳が二部屋で12畳位だ。
とても、広いとは言えないのだが、全長が25Ⅿ位の船なのだ。
個室が有るだけでも有難いと言う物である。
300Ⅿも有る豪華客船のキャビンとは違うのだ。
どちらの部屋にも、トイレと、風呂が、設置されている、
とても狭い物ではあるが、水の魔法具を取り付けてある。
勿論トイレは水洗のウオシュレト付きだ。一応個室である。
船員達は、トイレとシャワーしか無いのだから、
そして、ベッドは、セミダブルで、
壁に収納出来る。狭い部屋を最大限利用できる工夫だ。
さっきから王様がおお~!おお~!と
五月蠅かったりする、王様だけに
続いて、一般船室だが、
船尾に共用の厨房とシャワーと、トイレが有り、その手前に、
士官用のベッドのみの部屋が有る。
まあ、カプセルホテルだな、両側の壁に5段ずつで、
10室だ、そして、部屋を出た所が食堂に成って居る。
一度に10人位は食事が出来る広さである。
その手前が、船員用の収納式5段ベットだ。
上段ベットにカーテンが付いて有り、
一応のプライベート空間を確保している。
其れが、40床確保して有る。まあ、50人乗りを想定して、
士官を合わせて、
50人の人員の寝泊まりを確保出来るようにしてある。
まあ、船室と言うよりは、
貨物室にベットが有ると言う事なのだけれどもまあ、
全長25Ⅿじゃあ、此れが精一杯なのかね~まあ、
ハンモックを一々セットするのに比べたら天と地の差、何だろうけど
其れに貨物室が特別広いわけでも無いしね~其れと、
艦長室には、貨物室位の容量の、マジックバックが、5個有ったりする。
単純にこのクラスの船の6倍の貨物を積める訳だ。
まあ、俺の、眷属や配下が居れば、ストレージが有るのだが、
船体は、龍骨で作られており、軽くて頑丈、
船内は、レンガ調のクロスが張られており
とても、落ち着く使用に成って居たりする。
貨物室の床も、龍骨、で作られて、其の床に
フローリングの床材が使われている。
床下の船底には、重力魔法装置が幾つも有り、
ドラゴンの魔石や賢者の石等をふんだんに使った超豪華仕様だ。
船の重量を艦橋で操作できる仕組みに成って居る。
なので、バラストは不要なのだ。
そしてもう一つ、ママゾンで購入したTVカメラが、
前、後ろ、右、左、下、船底
飛空艇の回り全体と望遠による警戒監視が行える。
夜間は、赤外線暗視カメラでの警戒監視が出来、
船内も、監視カメラで、船内監視を行える。
此れは、切り替え式で、38インチモニターを2台使って居る。
此のお陰で夜間に危険な、
見張りを立てる必要が無く成って居る。ママゾン万歳だ。
飛空艇周りの映像も統合する事で、
どこぞの高級車みたいにアXウンドビューモニター
を作り出して、狭い駐車場だって一発車庫入れOKだ。
飛空艇の能力だが、無風状態、高度1000Mで
約60キロ~80キロで、通常飛行が行える。
追い風に乗れば100キロ以上のスピードが出る。
空力特製が非常に悪い形なので、
風魔法による流線型の結界を張る事で
其れを克服している。しかし、
プロペラ動力である以上、空気が薄く成れば、能力は落ちるし、
空気中の魔力も薄く成り、賢者の石の能力も下がるのだ。
そして、特筆する事がもう一つ、船の部分を切り離して、
飛行船として運用する事が出来るのだ。
風船の先端部分には、ゴンドラが有り、
中は8畳程度ではあるが、操舵も出来、各種機材も揃えて、
第2艦橋と成って居る。普段は、展望見張り台なのだが、
ゴンドラには、約30Mに渡っての、
細長い埋め込み式の通路を布設してあり、
両舷にはカプセルホテル状の寝床を50人分作り付けてある。
船体部からの移動は第一艦橋から円筒状の通路を渡して
ラダーを使って登って行く仕組みだ。
連絡には雨どい位の円筒管を各部署に取り付けてある。
風船部分は緊急用なので、貨物室は存在しない。
風船の中には5つの気球が有りその間に、
通路が設けられて居る訳だ。
簡易の厨房や、トイレ、シャワー室はこの中に有るのだ。
勿論、貴賓室や艦長室も存在しない、
第2艦橋脇に、少し広いカプセルホテル型のベットが
6室有るだけである。
魔法動力炉は船に取り付けて有るが風船部にも予備が有る。
さらにこの動力炉は、船を切り離す時に、取り外せるのだ。
賢者の石は貴重だからね~
そして、風船の通路の下にも、
重力魔法装置が幾つも取り付けられて居る。
風船単独で航行する為である。
そして魔法ガスは空気より遥かに軽く爆発もしない。
船体の重量もドラゴンの素材を
ジャブジャブ使ったおかげで木造船の約半分位いらしい。
そりゃ~もう早い訳だね。
「凄っごく凝って居るよね~で、リリー誰が操船するの?」
ふふふふふふふ・・・・
その準備は既に完了済みっス~全員集合っス~
だだだだだだ・・・・
「整~列、番号~!」
「1!」
「2!」
「3!」
「4!」
「よしっ、配置に付け~!」
「「「「イエス、マム!」」」」
「魔法ガス注入開始!」
「魔法動力炉起動開始!タカシ様、
其の水晶球に魔力を充填して下さい!」
「は、はい、こうですね」
「そうで御座います。有難う御座います。」
「上空モニター起動!」
「飛空艇外周モニター起動!」
「魔法ガス注入50パーセント!」
「魔法動力炉、起動!エネルギー充填30パーセント」
キュ~~イ~ン何かが起動する、金属音
「魔法ガス注入70パーセント!」
「魔法動力炉エネルギー充填50パーセント!重力魔法装置、起動開始!」
シュイ~~ン・・・・ゴン、ゴン、ゴン、ゴン・・・・
「魔法ガス注入90パーセント」
「魔法動力炉エネルギー充填60パーセント!ムサシ浮上します!」
「いや、いや、ムサシじゃ無いから、赤龍号だから、」
「艦長~!ガムラン空母に発見されました~急速接近して来ます~!」
「はっけよい砲発射用意!」
「はっけよい砲って何?波X砲だよね~」
「魔法動力炉エネルギー充填70パーセント!」
「魔法ガス注入100パーセント~!」
「宇宙戦艦ナガト発進!」
「いや、いや、もう、宇宙じゃ無いから、
名前も変わってるから、王様そんな、キラキラした目で見ないで、
何か、バックミュージック流れてるし~ガムラン空母って何?
あれ、どう見てもドラゴンだよね~
でっかいドラゴンだよね~何か、くるくる回って居るけど~」
「魔法動力炉エネルギー充填80パーセント、
ナゲット、スカート、オーブン」
「もう、何か、意味分んないし~ね~どおすんの~ね~
げっ、ドラゴンブレス吐いたよブレス~」
ブレスは、赤竜号の横をすり抜けて大空に消えて行った。
「魔法動力炉エネルギー充填90パーセント、タコスコープ、オーブン
「タコスコープって何?オーブンに入れちゃうの?」
「誤差修正、上下角マイナス5パーセント、
魔法動力炉エネルギー充填95パーセント、
96、97、98、99、100パーセント!」
「ハットリ砲発射~~!!」
「名前変わった~!!忍者かよ!」
魔力砲が発射されて光の束がドラゴンに命中ドラゴンは、
煙を上げて、湖に落ちて行った。良いのか此れで!
「ガンダーラ空母に命中、敵空母墜落して行きます~!!」
「もう、名前めちゃくちゃだ~!」
「眷属、配下おお~~!!やんや、やんや~!!」眷属、配下
「いや、いや、名前又変わってるし、ドラゴンだし~」
「原始の森か、何もかもが皆、なつみかん~がくっ!」
「「「「艦長~!!」」」」
「何で皆、泣いてんの~?艦長ブラウニーの女の子でしょ
付け髭付けてるけど~
背は低いけど~ボンキュッボンの
ナイスバデイの~夏みかんって何??」
湖から女の子が飛んで来た。拠点の警備をしてくれて居る、
赤龍のエルダードラゴンの煉獄ちゃんだ、
煉獄ちゃんは、赤龍号に乗船すると艦橋に来て肩で息をしながら、
「はあ、はあ、はあ、ルビー様如何でしたか?」
「うん、中々良かったぜ~」
「はい!有難う御座います~此れからも精進して参ります~」
「れ、煉獄ちゃん、大変だね~」
煉獄ちゃんは何処か遠い目をし乍ら、
「はっ、は、は、は、は、・・・・
失敗したらルビー様に、しばかれますから~其れに
私達ドラゴンは、無駄に頑丈ですから~大丈夫ですよ、」
「・・・・お疲れ様、煉獄ちゃん・・ファイト~・・・・」
そして、付け髭の艦長と4人の船員が俺の前で整列して、
「初めまして、タカシ様私達は、南の妖精女王エメラルド様経由で
リリー様に招集されました」
「「「「「アニオタブラウニー少女戦隊で~すっ!」」」」」
「ザコとは違うのだよザコとは」
「「「「きゃ~きゃ~ラバンバ大尉、素敵~!」」」」
「・・・・う~ん・・・・何かもう宜しくね~」
「「「「「は~~いっ!」」」」」
だ、ダーリン、飛空艇の話が持ち上がった時に、エメラルドに頼んで、
南部大森林から集まって貰った飛空艇要員のブラウニー達っス~
既に従魔に成って貰って居るので、そこん所宜しくっス~
「そうどす~リリーはんから極秘に頼まれて、
南部大森林で募集掛けたら、
此の5人がすっ飛んで来ましたえ~何でも何時も木の上から、
コッサリア神国の飛空艇を眺めて居たそうどす~」
「こ、此の日が来ることを何時も夢見て居りました。」
「極秘で、リリー教官から飛空艇の、訓練を受けて居りました」
「極秘なので、訓練の時間以外はずっとメニュウ画面に流れて居る
アニメを見て居ました」
「そんな生活をしてたら、アニメオタクに成っとりました~」
「自分は、アニメ廃人であります」
「自分はアニメ腐女子であります」
「タカシ様、アニメはやっぱり、冒険活劇ですよね~
あの雲の向こうにボクの知らない島が有るんだ~」
「一部の眷属、配下うん、うん、」一部の眷属、配下
「いや、いや、アニメは異世界ダンジョンものでしょう~
アラーム君ボクは君に夢中だよ~、ボイ~ン!」
「一部の眷属、配下うん、うん、」一部の眷属、配下
「いやいや、普通に君ロリ巨乳だし~鼻血出るからおっぱい紐で
持ち上げるのは、止めて~」
「いや、いや、アニメは、やはり、BLでしょう~
XXXX~XXXXX~」
「一部の眷属、配下うん、うん、」一部の眷属、配下
「いや、も~ほんと、何て突っ込んだら良いのやら」
「なんの、なんの、アニメはやっぱり、悪役令嬢で御座いますわ、
いでよ~ツチノコ~!」
「一部の眷属、配下うん、うん、」一部の眷属、配下
「あの~私は~何と言ってもアニメは、コメディだと思うんですよね~
エクスプローラー!!ちゅど~~ん!!」
「一部の眷属、配下うん、うん、」一部の眷属、配下
私は何と言ってもバトルもんっス~
ご~みごみの~なまごみ~~!!どっか~んっス~!!
「一部の眷属、配下うん、うん、」一部の眷属、配下
ダーリンは何が好きっスか~?
「う~ん俺は、スペースオペラかな~銀河栄養伝説~って、
リリーそんなにアニメ流してんの?」
そうっス~好評なので、26時間放映して居るっス~
アニメの他に、ヒーロー戦隊ものや、
ドラマに、映画に、26時以降は、大人の時間っス~
18禁の放送を流して居るっス~エロイっスよ~
著作権も異世界ですので、やりたい放題っス~
「眷属、配下おお~!パチパチパチパチ~」眷属、配下
こんな話をし乍ら、1時間程アッシリ湖の上空を遊覧し乍ら
拠点に戻って来た。その間、しきりに、王女のメアリーと、聖女のバニラ、
王国魔導士のウインザーさんが、操船の仕方を習っていた。
其の事に気付いた他の王族の娘達、
若干、元30代40代60代であった元おばさん、
現在は娘達に成って居るも、何か居たのだが・・・・
俺達は、下船すると、
「王様、ストレージに此の飛空艇を仕舞って置いて下さいね~
そしたら、盗まれる心配は有りませんので、」
「そうですな、そう致しましょう」
王様は、ストレージに飛空艇を仕舞った。
「後、乗組員ですが、明日から操船の訓練をしましょうか?」
「はい、今日中に乗組員の選抜を致すと致しましょう、」
と、王族女子と聖女、王国魔導士と、
お妃様や、お姫様に奥方様迄、ずらりと並んで、
「王族女子達操船は、私達が致します。良ろしいですか?」王族女子達
「いっ!な何故に」
「宜しいですか?貴方!!」
「は、はい、分かりました・・・・くすん、わしの船なのに・・ガックリ」
「はははは・・・・じゃあ~明日から訓練しましょう・・・・王様がんば~」